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【ガイナーレ鳥取:Jリーグ入会会見】記者会見での出席者のコメント(10.11.29)

本日、とりぎんバードスタジアムでにてガイナーレ鳥取のJリーグ入会審査結果連絡と記者会見が行われました。記者会見での出席者のコメントは以下の通りです。
☆臨時理事会終了後の大東和美Jリーグチェアマンコメント
☆ガイナーレ鳥取のJリーグ入会が決定(リリース)
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●塚野真樹社長
「ただいま、Jリーグの大東チェアマンからご連絡をいただきました。Jリーグ臨時理事会でガイナーレ鳥取の入会が審査され、入会が承認されたというお電話でした。これで来シーズンからはJ2で戦うことになります。
お電話で何点かお話がありました。1点は、今まで支えてくださったサポーターの皆さん、スポンサーの皆さん、すべての方に感謝の気持ちを持って、今後も精進をするようにとのことでした。2つめは、これは指導ということで言っておられましたが、財務基盤をより強固にしてほしいと。今の現状よりも5000万円程度増資などで強化してほしいとのことでした。併せて新シーズン、Jリーグに入会した際に、ぜひ単年度で黒字決算になるようにと。これはJリーグとクラブとの約束ということで達成してほしいと言われました。
また、大東チェアマンからは、私が元Jリーガーとしては初めてのJクラブ社長になりますので、期待している、ぜひ頑張ってほしいということでした。
先ほど、サポーター、企業の皆さんへのお話がありましたが、自治体の協力も不可欠です。Jリーグのほうからも伝えるが、平井(伸治)知事にくれぐれもよろしくお伝えください、とのことでした。

本当に大勢の方、たくさんの方にかかわっていただいて、今日、このようなお電話をいただけることとなりました。クラブを代表して、皆様に厚く御礼申し上げます。指導ということで、財務基盤の強化は当然、今後もついて回ることですし、Jリーグさんも心配しておられますので、クラブの方としてもしっかり、そこは本当に優先順位第一という認識をもってやっていきたいと思います。

ただ何はともあれ、今まで本当に、苦難と呼べるものも、たくさんありました。ですが『夢だ』『無理だ』と言われたJリーグの入会が実現しましたので、これは本当に喜びたいですし、やったという気持ちです。このガイナーレ鳥取、前身のSC鳥取を含め、10年間、このJFLで活動してきたこと、その意義をしっかり、もう一度振り返りたいと思います。このクラブは全県をあげて、地元と一体となり、ちょっと無理かな、と先入観で思ってしまうことを、いや、そうじゃないだろうということで、ハードワークすることで乗り越えてきた10年間だったんじゃないかなと思っています。こういうことを選手たちには引き続き、大事にして表現していってほしいですし、一番は、次世代を担う地元の子供たちに、この地域は本当に最後まで、あきらめずに、勇敢に、一所懸命やる、そういうことをやった人たちがたくさんいて、諦めないことが大事なんだ、という風に、次の世代に伝えたいと思っていますし、そういうことを、この地域のすべての皆さんに共有していただけるように、さらに頑張っていきたいと思っています。

ホームタウンに根ざして、と常々口にしていますけど、最終的には、『ふるさと』という言葉と『ガイナーレ鳥取』が同義語となるように。『ふるさとを応援する=ガイナーレを応援する。当たり前でしょ』と言ってもらえるようになるように、まだまだ時間はかかると思いますけど、頑張ってまいりたいと思っていますので、ぜひ皆さん、今まで以上に、一緒に、ともに歩んでいただけたらと思います。ありがとうございました」

(※ここで塚野社長が、鳥取県の平井知事に電話で報告)
塚野社長:「ご連絡しました、大変喜んでおられました。これからもチームとホームタウンが、より盛り上がるように、自分たちも出来ることを精いっぱいやりたい、と言っていただきました。最初の話は、昨日の(今季)最終戦、勝利で飾れてよかったね、ということでした。監督、選手の皆さんに、本当におめでとうとお伝えください、とのことでした」

●谷口譲二・ガイナーレ鳥取応援団長
「とにかく今、塚野社長の話をうかがって、やれやれという気持ちが一番です。選手諸君はこれから、Jという新しい、さらにグレードアップしたピッチの中で戦うことになるわけですが、応援団もそれに負けないで、さらにうグレードアップした、Jの舞台での応援ということを目指していかなければいけない、と思っています。

一例を挙げますと、従来の、とりぎんバードスタジアムでの対戦において、相手チームの応援は、10人単位でした。ですが今後はそれが、場合によっては1000人単位の、相手の応援する方々を迎える中で、われわれの体制が、今後どうなるのか。それを強化しなければいけない。さらにアウェイの試合で、ガイナーレ鳥取の応援団として恥ずかしくないものを送り込むことが、どうやったらできるのか。そういったことを目指して、これから少し時間がありますので、J並みの応援体制を作り上げていくことが大事になると思います。ありがたいことに、選手の諸君も異口同音に、応援のありがたさ、サポーターの声援に後押しされたと、口々に言っていただきました。われわれも励みになります。応援しているということは、無駄じゃないんだなと感じていますので、熱心なサポーターの方々と、手に手を取り合って、新しい、さらに強化された応援をしていきたいと思います。おめでとうございました」

●松田岳夫監督
「グラウンドで実際に結果を出しました。選手がサポーターの方々の後押しをいただいて、本当に頑張った結果だと思います。それが最終的に今ここで承認をいただいて、形となって表れました。
JFL優勝はもちろん目標でしたが、最後にJリーグ参入が承認され、今年1年の成果があったと思っています。非常にうれしいですし、期待、不安、責任、さまざまなことを頭に描いています」

●服部年宏選手(キャプテン)
「この場にいられることを、非常に幸せというか…。参入の電話がかかってくるところとか、そういう場にいることができるのは、なかなかないと思うので、幸せに思っています。JFL4位以内確定、そして優勝が決まった時よりも、今の電話の社長の言葉のあとが一番ホッとしました。今年やってきたことが報われた瞬間だと感じました。まだまだ、チームとしては頼りないところも足りないところもたくさんあるので、チーム一同、サポーターの皆さんと一緒になって戦っていきたいと思います。今日は本当に、ホッとしました」

●吉野智行選手(副キャプテン)
「非常にうれしく思っています。非常に苦しい思いをしましたので、その分の思いが、今日ここで塚野社長が電話を受けた瞬間、こみ上げるものがありました。先のことは今はあまり考えられませんが、本当に鳥取に来て、ガイナーレ鳥取の一員としてサッカー人生を送っていることを誇りに思いました。本当にありがとうございました」

●岡野雅行選手
「とにかく緊張しましたね。こういうのは本当は先に知らされて、わかった上で電話がかかってくると思っていた。こんなリアルに知らせが来るとは思わなかったので、ドキドキしていましたけど、安心しました(※電話が16時30分すぎに来るという事前情報だったが17時頃までずれ込み、最初は笑顔だった会見場のメンバーが徐々に緊張の面持ちになっていった。その矢先の電話だった)。本当に、これからがまた大変になってきますし、選手はもっともっとレベルを上げていかなければいけない。Jリーグに行って、また暴れたいと思いますし、旋風を巻き起こしたいと思います。すごく楽しみです。ありがとうございました」

●実信憲明選手
「塚野社長に電話があった瞬間が、本当にうれしかったというのが率直な気持ちです。ここに来て8年間は、決して楽な道のりではなかったですけど、今日電話をもらって8年間は無駄ではなかった、ここまでやってきてよかった、と思う今日この頃です。本当に幸せな気分でいっぱいです。ありがとうございました」
(周りの選手が「今日この頃?」と、ちょっと変なコメントに冷やかしを入れていた)

〜質疑応答〜

Q:山陰地方(鳥取と島根)で初のJクラブ誕生の意義を、どのように考えておられますか?

松田監督:「Jの理念、地域密着ということで、初のJリーグ誕生は、非常に大きな意義を持っていると思います。何よりも、グラウンドでプレーしている選手だけでなく、サポーターと一体となって、いろいろな表現ができる。そういう意味では地域の活性化にもつながるし、われわれとしては、そういう部分を全面に出して戦っていければと思っています」

Q:ワールドカップのような大きな舞台も経験されていますが、この小さな街で夢を叶える作業は、どうでしたか。また、J2に上がった後、どう戦いますか。

岡野選手:「ワールドカップに出たときも、もちろんうれしかったですけど、それと同じ、それ以上に僕は今、うれしいですし、また一つ、サッカーやっていてよかったな、という風に(感じられるものが)できた。ガイナーレに来ることができて、僕は幸せだなと思いました。Jでの戦いは、ガイナーレの良いものを出していくことが大事。まだまだレベルアップはしなければいけませんけど、そんなに負けないチームだと思うので、楽しみなだけですね」

Q:JFLで優勝してもJリーグに上がらないクラブがある中で、小さな鳥取でJを目指す、という理由には、どんなものがあったのか?

塚野社長:「Jリーグを目指す前から、ホームタウンに根付いて、皆さんとともにスポーツ、サッカーというものを接着点として、人々がつながっていけばいいな、という思いは当初からありました。Jリーグ百年構想の部分ですね。Jリーグを目指すようになって以降も、当然その考えは、さらに強くなりました。逆に、地域密着、ホームタウンとともに歩むということができないと、Jクラブは存続し得ないと思っていますし、そういう形態なので、Jリーグというものは価値があるとも思っています。それを、ガイナーレ鳥取は、どこまでも地で行きたいな、と思っていて、それはJ2に参入した後も変わることはないですし、より一層、格好良く言えば地域の財産となれるよう、努力していきたいと思います」

Q:服部選手にお聞きします。Jリーグを知り尽くした選手として、J2で最下位争いをしないためには、どういう戦いが必要になると思いますか。

服部選手:「Jでの戦い方については、僕じゃなくて、できれば監督に聞いてください。僕が戦術を決めるわけではないので。選手は、与えられた仕事をどれだけできるか、ということですから。Jに上がったからといって、チームが強くなるわけではなく、自分たちが強くしていかなければ、チームは成長しないと思っています。最下位争いという言葉をいきなり言われるのは、こちらとしても非常に悔しいんですけど、ゼロからの、ビリからのスタートというのはみんな思っているので、一つでも上に行けるように、戦っていくだけだと思います」

Q:実信選手にお聞きします。長年夢見ていたJリーグの舞台に臨むということで、どういう思いでガイナーレでプレーしていましたか。

実信選手:「まず、Jの舞台にあこがれてサッカーをしていたんですけど、それがいま現実になることを、この会場で聞けたのはとてもうれしいです。結構、昔の友達がまだJでプレーしているので、その友達とまた一緒にプレーできるのが…何だろう、楽しみですね。難しいな(笑)」

Q:Jに上がって、対戦したいチームや選手は?

松田監督:「特にここというチームはありませんけど、先ほど服部も話したように、われわれは初の挑戦なので、すべてのチームに対し、何ができるのかをチャレンジする立場である、と。そういう意味では、1試合1試合、どのゲームも楽しみな、大切なゲームになると思っています。個人的には、(東京)ヴェルディに長く在籍していたので、ヴェルディと対戦できるのは非常に楽しみです」

実信選手:「僕はJの舞台が初めてなので、全チームと対戦できることがうれしいですね」

服部選手:「やはり、昨年まで3年間在籍したヴェルディと戦いたいと思っています」

吉野選手:「同じく、前に所属していた横浜FC、湘南ベルマーレと対戦できることは、非常に楽しみにしています」

岡野選手:「(J2の中には)古巣がないので、全チーム楽しみですね」

Q:塚野社長にうかがいます。J2の開幕が来年3月ということで、あまり時間がないのですが、来季に向けての準備の現状と目標、課題などを教えてください

塚野社長:「これはぜひ皆さんにお伝えしたいです。今日正式にJリーグへの入会が決まりましたので、具体的にJリーグ参入1年目の準備に入ります。当然、できることはしてきて、準備すべきことは多岐にわたるのですが、最初にしなければならないことは、来季の具体的な予算(を設定すること)です。これがすべての元になります。

親会社などがあるクラブでしたら、親会社が今季いくらお金を出してくれるのかを元に予算を立てると思いますが、ガイナーレ鳥取はそうではありません。われわれが今の時期に、収入として見込めるのは、これはぜひサポーターの皆さんにお願いですが、年間パスシート、シーズンチケットが、どれぐらい売れるか(が大事)です。12月1日ごろから発売開始となりますが、私が今、一番やらなければならないのは、この売れ行きがどうなるか(に気を配ること)です。この売れ行きに応じて、最終的な年間の予算を立てます。チームでどれぐらいお金を使えるのかの予測をするのですが、試合の収入は、天気があったり、成績のこともありますので、正直あてになりません。県民の皆さんが、年間パスシートを購入して、試合を見に行くよ、ということを、この段階でどれだけやっていただけるか、(大事なのは)ここです。

先ほどJリーグからもお話がありました。『必ず単年度黒字になってください』と言われていますので、収入の見込みを立てて、支出を決めることになります。ですので、ぜひ年間パスシートを、試合を見に行くよ、と思っていただいているサポーターの皆さん、県民の皆さんは、1日も早く買っていただくことが大事ですので、ぜひお願いしたいと思います。まず、最初にクラブ、そして地元のサポーターの皆さんが取り組まなければいけないのは、そこだと思っています」

Q:松田監督にお聞きします。昨年までJFLから昇格したクラブがJで苦戦しています。松田監督はJ2で指揮を執った経験がありますが、ガイナーレがJで戦うために足りないこと、必要なことを教えてください

松田監督:「Jに何が通用するか、通用しないのか、それを掘り下げて考えていくと、現時点ではすべてが足りないと思っています。個人のベースを引き上げること、補強も含めて戦えるチームを作ること、それが一番大事だと思っています。現時点で他のクラブを見ても、参入して1、2年は低迷しているのが現実です。ただ、われわれとしては、コツコツ積み上げることも大事ですが、他のチームにない、新たなことにも取り組んでいくべきだと思っています。具体的には、まだ話す段階ではないですが、ガイナーレのサッカーというものを、ほかのチームとは別の視点で捉えて、作り上げていく。それがJでの新たな挑戦になっていくと思うので、そういった取り組みを考えていきたいと思います」

以上

Jリーグ大東和美チェアマンからの連絡を受けて「力の限り頑張ります」と返事をする塚野社長。

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