10月31日(日)J1 第28節 新潟 vs 鹿島(17:00KICK OFF/東北電ス)
スカパー!生中継 Ch181 後04:50〜
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10位の新潟は、混戦状態の中位から抜け出すために勝点3が必要。首位名古屋を勝点8差で追う2位鹿島も、逆転優勝を狙う上で勝利が最低条件。どちらにとっても負けられない一戦は、先制点の行方が大きく影響する。
新潟のキーマンの1人はGK東口順昭。最後のとりでが鹿島の攻撃を阻んで、チームのリズムを作る。鹿島はここ7試合負けなし。攻撃陣に、徐々に力強さが戻ってきた。
東口の好調さは、練習から表に出ていた。30日の練習後、選手とスタッフ全員でリラックスゲームを行った。東口はチョ・ヨンチョルのシュートをファインセーブ。コーナーからのハイボールを的確にキャッチ。「リラックスゲームでいいプレーをしても、あまりテンションは上がらないです。でも、コンディションはいいですよ」と笑う。
個人的には鹿島とは初対戦。「ゴール前の崩し方がうまい。後手を踏んだらダメ。相手全員気をつけないと。特に両サイドバックからのクロスには要注意」。最終ラインへのコーチングと、相手をフリーにさせないことに集中する。前節のF東京戦では素早い反応でセーブを連発し、PKの1点のみに抑えた。「シュートが見えている」と体の動きはスムーズだ。内容の良さは自信につながった。
気持ちを高ぶらせる要素もある。F東京戦に続いて、日本代表のマウリツィオ・グイードGKコーチが新潟戦を視察する予定。「いつもどおりにやるだけです」と平常心を強調しつつも、「シュートストップを見てもらいたい」と本音も。
新潟は、リーグ戦ではここ10試合連続失点中。東口自身も無失点に抑えたのは第11節清水戦(2-0で勝利)が最後。ホーム戦では第5節大宮戦(0-0)から遠ざかっている。ホームでの無失点勝利は、まだ経験していない。「もちろん無失点を目指す」と意識は高い。一方で、「失点をしたとしても、その後の気持ちの切り替えが大切。焦らないで、まだゼロに抑えているつもりでやり直す」。チームの雰囲気は、絶対に沈ませない。
第14節仙台戦で、相手選手との接触で左目周辺を骨折して途中交代。リハビリを経て第23節京都戦からスタメンに復帰した。患部にはまだプレートが埋め込まれている。しびれを感じるときもある。「でも、視界は心配ないです」。鳥の動きを追い、電車の社内から看板を見ようとするなど、日常生活から目を動かそうと注意してきた。接触に対する恐怖心もない。「無失点で勝つために、どうすればいいか。それを考えながらがんばりたい」。強敵封じはそのままチームの勢いにつながる。
鹿島は、勢いをつかみつつある。前節の横浜FM戦は興梠慎三の2ゴールで快勝。3-0で勝った第23節大宮戦以来の無失点、2得点以上の勝利だった。
ここ7試合で3勝4引き分け。勝ち切れないイメージはあるが、リズムの悪い時期をしぶとい戦いぶりで乗り越えてきた。マルキーニョスも出場停止が明けて復帰する予定で、コマもそろいつつある。攻守の切り替えの早さと、ゴール前での連動した攻撃をスムーズに表現する下地は整った。
新潟もマルシオ・リシャルデス、ミシェウといった故障復帰組が試合感を取り戻した。攻撃の精度は上がっている。
ともにサイドの攻防が起点。ミスからの失点を避け、ボールを安定してポゼッションできるかがポイントになる。
以上
2010.10.30 Reported by 斎藤慎一郎(ニューズ・ライン)