10月30日(土)J1 第28節 G大阪 vs 神戸(16:00KICK OFF/万博)
スカパー!生中継 Ch181 後03:50〜
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★G大阪側プレビュー|関西Jバトル2010特集
J1リーグ戦で11試合ぶりの勝利を目指す16位神戸が、今季の関西ダービー、いわゆる「関西Jバトル」最終戦で、現在3位と好調なG大阪とのアウェイ戦に臨む。この一戦では前節名古屋戦で出場停止となっていたエースFW大久保嘉人とDF河本裕之が復帰。攻守の要がピッチに戻り、臨戦態勢を整えて敵地・万博に乗り込む。
この約2カ月間、神戸にとっては苦しい時期が続いた。リーグ戦では第17節浦和戦以降、白星に恵まれず。翌第18節湘南戦からの得点数はわずか4。逆に失点数は14。三浦俊也前監督に代わって、和田昌裕新監督が就任後も、天皇杯3回戦の柏戦で延長負けしたのを含めて、公式戦では2分け後4連敗中。なかなかトンネルから抜け出せない。現在はF東京に勝点2差の16位。前節も試合開始早々に失点するなど、先行を許すと、後半にポポのチームとしてのリーグ戦4試合ぶりのゴールで追い上げるも、反撃及ばず。1万5千人以上集まったホームズスタジアム神戸を、歓喜に包むことは、またしてもできなかった
それでも、明るい材料は、前節から続々見えてきた。惜敗した名古屋戦では、高卒ルーキーのMF森岡亮太が公式戦デビュー。約25分の出場時間ながら「彼の持ち味は出せていたと思う。自信につながったのではないか」と和田監督も評価するようなプレーで存在感を発揮し、チームに新たな息吹を吹き込んだ。また、第8節川崎F戦以来2度目の先発を果たした高校生FW小川慶治朗も、精力的に動き回って、攻撃を活性化。彼ら10代の若手が、神戸の希望の光となっている。
さらに、名古屋戦で前半途中に負傷交代を強いられた司令塔のMFボッティも、今週のトレーニングでは元気な姿を見せ、問題はない様子。これで出場停止明けの大久保と、ボッティの、神戸自慢のコンビネーションが再びピッチに戻ってくる。そして、その名古屋戦ではトップに入ったポポが前線の起点となって機能していたこともあり、攻撃の幅やオプションも増えた。チャンスを作ってもゴールに恵まれない状態が続いていた神戸だったが、これらのプラス要素を活かして、今度こそ先行して試合を優位に進めたいところだ。
また、G大阪といえば、和田監督にとっては、前身の松下電器時代を含めて、1987年から95年まで在籍していた古巣。思い入れのあるチームの本拠地に出向き、監督として初めて対峙する。「万博に行けば、それなりの思いは出てくると思う」という指揮官だが、「G大阪にこだわらず、次の対戦相手に臨むだけ。その1つがG大阪」と、気負うことはなく、目の前の相手との戦いに集中している。
今季、最初のG大阪戦では、ホームで1-3と敗れ、悔しい思いをした神戸。G大阪戦では、07年のJ1復帰以降では2勝3分2敗の五分の成績ながら、ここ2試合は連敗中だ。その要因は、なんといっても前節の名古屋戦同様、早い時間帯に失点していることに尽きる。
神戸のスタイルは、堅守速攻。それを活かすならば、試合開始のホイッスルから、集中したディフェンスは必須。なかでも、注意したいのは、大久保も「G大阪はヤットさんから攻撃が始まる」と警戒する遠藤保仁だろう。前節の京都戦でもチームの得点の起点となっていた相手の7番を封じ込めなければ、前回の対戦時のように、宇佐美貴史やイ グノ、平井将生、橋本英郎といったタレントにいいように攻め込まれるのは明白だ。相手の強力な攻撃を止めるためにも、前線からのプレス、中盤でのボールカットがどこまでできるかというのが、神戸勝利へのキーポイントになるため、相手の要をどう止めるかというのには注目したい。
「結果が今はすべて。勝点3を取れるよう、チームが1つになってやっていきたい」と大久保。「内容より結果。泥臭くてもいいから、勝って終わりたい」とMF三原雅俊。「前節の試合では結果が出なかったが自信は取り戻しつつある。今回も難しい試合になるだろうが、勝ちに行きたい」とボッティ。とにもかくにも、今の神戸には勝利が必須。そして、この厳しいポジションからの浮上を目指すためにも、G大阪戦は勢いを付けるための、またとない再生のチャンス。「関西Jバトル」最下位という屈辱から脱するためにも、そして、自力でJ1残留を引き寄せるためにも、この宿敵・G大阪との大一番は、絶対に負けられない。絶対に勝たなければ意味がない。
以上
2010.10.29 Reported by 前田敏勝