10月30日(土)J2 第32節 岐阜 vs 横浜FC(16:00KICK OFF/長良川球)
スカパー!生中継 Ch183 後03:50〜
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前節の岡山戦、前半は硬いピッチになれず、ミスを連発。思うようなサッカーがまったくといっていいほど出来なかった。だが、後半になると流れは一変。前線からのプレスがはまるようになり、パスもスムーズに繋がるようになった。押谷祐樹と嶋田正吾の2トップがバイタルエリアでタメを作ったことで、DF秋田英義など両サイドアタッカーが、果敢に攻撃参加できるようになった。それにより中央とサイドのボールの出入りが頻繁に行われ、岡山の守備陣が横に間延びし、ギャップでボールが受けやすくなったことが、岐阜の攻撃にリズムが生まれた大きな要因だが、それ以上にカウンターの際の全員の攻撃への意識が、2点のビハインドから追いつく大きな要素となった。
気持ちと技術がかみ合った後半。この後半の動きを見せることが出来れば、岐阜の勝機は十分にある。現在、岐阜はホームで無類の強さを誇っている。8戦連続負けなしで、6勝2分という好成績を残しており、全体の流れは岐阜に来ていると言っていいだろう。
しかし、油断は禁物だ。対する横浜FCは岐阜同様に、直近5試合で3勝2分の負けなしで好調を維持している。警戒すべきは、前節の千葉戦で11試合ぶりに先発出場を果たし、決勝ゴールを挙げたFW西田剛と、FW難波宏明の2トップだ。ポストプレーに秀でた難波と、スピードアタッカーの西田。立ち上がりはセンターバックの連携が不安定な岐阜にとっては、この組み合わせは脅威となる。岡山戦同様に吉本一謙と田中秀人のセンターバックのコンビで行くのであれば、吉本が難波に付き、田中がセカンドボールから飛び出してくる西田をケアする形をとるのが得策だろう。こうなるとより重要になるのが、両サイドバックとボランチの連携だ。
難波が落ちた場合、吉本がそれに食いついて、ラインバランスが崩れたとき、ボランチのホベルトの展開力という武器が脅威になってくる。中盤の底から、長短のキックで攻撃の起点となるが、裏へのスペースが出来た瞬間に、横浜FCは彼にボールを預け、そこから大きく展開してくる。そこにMF武岡優斗、高地系治の両サイドハーフが中に絡んでくると、たちまち数的不利となる。そこをケアするために、左の秋田英義、右の村上一樹がうまく中に絞って、バランスよくケアをしなければならないし、ボランチも難波をうまくプレスバックしながら、ホベルトに簡単にボールを出されないように、ケアをしなければならない。そうなった場合、さらに注意しなければいけないのが、左サイドバックの阿部巧のオーバーラップだ。彼は攻撃力が高く、F東京ユース時代はサイドハーフとしてもその攻撃力を発揮している。サイドバックが中に絞ったときに、彼にスペースを与えることにもなるため、そこはボランチの一方や、右サイドハーフの西川優大の動きもポイントになってくるだろう。FWにはカイオが復帰してくる可能性があるが、カイオが復帰した場合、難波の役回りが変わるだけで、戦い方に変化はないだけに、カイオが来ても、西田が来ても、同様のケアが必要だ。
だが、逆に付け入る隙もある。横浜FCは高さのあるセンターバック早川知伸が出場停止で、DFラインの高さが不足する可能性があり、ここは西川、FW佐藤洸一、そして岡山戦でプロ初ゴールを決めたFW朴基棟がどこまで前線で高さの基点となれるかもポイントだ。
果たして岐阜がホームでの圧倒的な強さを見せ付けるのか。それとも、横浜FCの好調振りがそれを上回るのか。ここで挙げたポイントを抑えながら、この一戦を見れば、よりサッカーを楽しむことが出来るはずだ。
以上
2010.10.29 Reported by 安藤隆人