10月19日、大手スポーツ用品店『ゼビオ』と５年間の包括メインスポンサー契約を結んだ東京Ｖの、来季のクラブ存続が決定的になりました。経営体制が変わった６月から、羽生英之社長はじめフロント・職員のみなさんが必死で続けてきた尽力が見事に実を結んだのです。
この発表には、署名活動や寄付金を募って『サポーターズシート』を開設するなど、必死にクラブの存続を訴え続けてきた東京Ｖサポーターも、心から喜んだことは間違いありません。
また、当然ながら、現場スタッフや選手からも感謝の声が続々。
「クラブを残したいと願い続けてきた僕ら選手やスタッフの気持ちが、フロントや上の人たちにも通じたのかなと思う。そういう１つ１つをとってみても、今また、改めてチームが１つにまとまているのを感じる」と、キャプテン富澤清太郎選手は話していました。現在、チームはリーグ戦を残り７試合を残して５位につけていますが、この先、J1昇格圏内（３位以内）へ上がるための追い風となったことは言うまでもありません。
新スポンサー『ゼビオ』と進む未来のためにも、団結をより深めた東京Ｖの今季ラストスパートが非常に楽しみです。
＜Ｊリーグ理事会の発表を受けての東京Ｖ監督・選手コメント＞
●川勝良一監督
「羽生社長が就任した時から『大丈夫』だと言っていたので、安心していました。スポンサーに関しては、信じて全て任せていました。もともと、選手はよくまとまっていたけれど、この最後の追い込みのところで、チームとしてさらに頑張れる好材料ができたことに、社長、そして何よりもスポンサーについてくれた『ゼビオ』さんに、心から感謝したい。このニュースを機に、強い意味でまとまれれば一番良いと思います」
●富澤清太郎選手
「こういう状況でサポートを受け入れてくれた新スポンサーのゼビオさんには心から感謝しています。また、普段から僕らをサポートしてくれるクラブのフロントなどが、こういう形を僕たちのために作ってくれたことがありがたかった。社長は、来てくれた日に力強く「何も心配することはないから」と言ってくれました。その一言で、僕は心打たれました。それからは、その言葉を信じて迷いは一切ありませんでした。ただ、大事なのは、まだリーグ戦は終わっていない。これだけファン・サポーター・フロントが努力して僕たちに素晴らしい道を作ってくれたのだから、僕たち選手はみんな、人生をかけて昇格を達成したいと思います。今回は自分たちがこういう経験をしたけれど、Ｊリーグ全体として考えても、いつ他クラブが同じ状況になってもおかしくないぐらいの厳しい現状があると思います。この経験をしたからこそ言えることなのかもしれませんが、ピッチ上では敵でも、同じＪリーグのチーム同士として、こういう苦しみを味わうクラブが二度と出ない、素晴らしいリーグにしていきたい。未来ある子供たちのためにも、もし同じように苦しんでいるクラブがあれば、東京Ｖは惜しみなく協力できるクラブでありたいと思います」
●土屋征夫選手
「ゼビオさんにはすごく感謝しています。あとは、その期待に僕たちがどれだけ応えていけるかですね。昇格に向けてはもう１つも負けられない。ただ、若い選手も含め、選手はみんなそれぞれ成長していることも間違いないし、それは、監督も望んでいたことだと思う。今やっていることは、しっかりと来季につなげられる。これで安心してサッカーに集中できるんだから、もっと良いチームになれるように、みんなで団結して頑張ります」
●飯尾一慶選手
「とにかく、ゼビオさんには本当にありがたいの一言です。僕たちにできることは、頑張るだけ。これまでやってきたことを、しっかりとやり続けていくしかないと思います。チームは確実に良くなってきています。そこに魅力を感じてくれてサポートを決断して下さったのなら嬉しいですし、逆に言えば、もっともっと良いサッカーをして、魅力的なチームになって、スポンサーについたことに、よりメリットを感じてもらえるようにしていきたい。それが、今後につながると思います。こうして、１つ大きなスポンサーがついてくれたことで、プレーに集中できます。あとは、しっかりと僕らが期待に応えられるようにしたいです」
●近賀ゆかり選手（日テレ・ベレーザ主将）
「ありがたいです。トップチームが存続危機だと知ってから、ベレーザがクラブの重荷になっているのかな？と感じている部分が、少しはありました。なので、トップの存続が決まり、さらにはベレーザも残して下さるということで、ゼビオさんには本当に本当に感謝しています。私たちに「何ができるか」といえば、結果を残すこと以外にはありません。まずは今季のリーグ戦で優勝したいです」
以上
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2010.10.22 Reported by 上岡真里江
