7月18日(日)J2 第18節 大分 vs 甲府(18:00KICK OFF/大銀ド)
スカパー!生中継 Ch184 後05:50〜
--試合速報--
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流れるようなパスを何本もつなぐ攻撃的なサッカーを志向するスペインの初優勝で、南アフリカワールドカップは閉幕した。4年に1度の祭典はサッカーの魅力を存分に味わえるが、なにせ世界規模。ちょっとスタジアムにという訳にはいかずテレビ観戦ということになる。やはりサッカーはライヴが良い。その点、我が町のクラブは少し足を伸ばせばスタジアムで臨場感が味わえる。世界レベルとまでは言わないが極上のエンターテイメントが、そこにある。6月13日の17節以降、1カ月に及ぶ中断期間を経てJ2リーグが再開する。大分銀行ドームでは、ホーム大分が2位の甲府を迎え、新たなスタートを切る。
14位と低迷する大分は、リーグ中断期間に「自分たちのスタイルの再構築」を図った。例えば守備に関しては、序盤戦は高い共通意識を持って「自分からボールを奪いに行く」という意識が強かった。だが、主力選手のケガが相次ぎ、メンバーやポジションが固定できなくなった9節以降、コンセプトがあいまいになり9戦勝ちなし。そこで皇甫官監督は「前からプレッシャーをかけるのか、サイドに追い込むのか。ボールの奪いどころを徹底する」ために、基本練習を繰り返しやってきた。もう一度全員でコンセプトを明確にし、「我々が今シーズン取り組もうとしているサッカーはこうなんだ!」と再確認した。攻撃では、ケガから復帰した高松大樹が前線に入ることで安定してボールが収まり、2列目、3列目の選手が思い切って飛び出せるようにもなった。「サッカーは守備ができれば、攻撃は上手く機能するもの」。皇甫官監督の口調にも自信がにじむ。
選手起用については、高松同様に復帰組の藤田義明が最終ラインに入ることで、菊地直哉をひとつ前のポジションで起用できるようになった。「菊地は元々ボランチの選手。フィジカル、テクニック、戦術眼など彼の良さが十分発揮できるポジションなんで、気持ちよくプレーさせたい」と皇甫官監督はボランチに固定するようだ。菊地のボランチは単純に攻撃重視というわけでなく、主な狙いは中盤の守備にある。「コンビを組む(井上)裕大も守備意識が高く、パスコースを消してくれてやりやすい」と藤田が話したように、全体的なバランス、全員守備から全員攻撃へというチームの連動性がいい形でできている。「勝点3を取れば勢いがつくし、目標の3位以内との差は縮まる」と高松が話したように、選手は甲府戦の重要性を分かっている。巻き返しを図るチームの真価が問われる。
6節から12試合連続負けなしのクラブ新記録を継続中の甲府は順調そのもの。この中断期間では、特別に何か変化を与えるというより、「自分たちでゲームをコントロールするためのパスワーク」(内田一夫監督)を深めた。J1勢の清水(0−0)、FC東京(45分×3本、3−3)とのトレーニングマッチでは、互角の勝負を演じ、狙いとするポゼッションで成果が見られた。パウリーニョ、マラニョンが本調子になれば、特別な対策をしなくても、戦力的には十分に戦っていける。J1昇格を目指すというモチベーションも強く、隙は少ない。今節は最終ラインのダニエル、内山俊彦が出場停止で守備面が気がかりではあるが、ハーフナー・マイクを軸とした自慢の攻撃力で圧倒したいところだ。
以上
2010.07.17 Reported by 柚野真也