7月18日(日)J2 第18節 岡山 vs 水戸(19:00KICK OFF/カンスタ)
スカパー!生中継 Ch186 後06:50〜
--試合速報--
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6月中旬、約1カ月のリーグ戦中断期間を控えて、岡山の影山雅永監督は「戦術の徹底と、プレーの質的向上」をキャンプ中の課題として挙げた。「細かく挙げていくと、20個以上は課題があるよ。得点力アップ、シュートを増やすことはもちろんだし」。そしてリーグ戦再開を前にして、岡山は11日(日)に愛媛FCと、15日(木)にカマタマーレ讃岐(JFL)と練習試合を行った。結果として気になるのは、得点力不足が解消していないこと(愛媛戦は1得点、讃岐戦は0得点)。チームはキャンプ中から2トップの形を試しており、ファジアーノ岡山ネクスト(中国サッカーリーグ)から登録変更になったばかりの三木良太、今回の対戦相手・水戸に半年間在籍し、岡山に6月、完全移籍した白谷建人を含む、中野裕太(11試合出場無得点)、李東明(6試合出場無得点)、また、復帰まであと少しの西野晃平、岸田裕樹から、理想的な2トップの組み合わせを模索している。
しかしながらパーフェクトな組み合わせは、そう易々とは生まれない。前半戦の終わりから、ボールの動かし方、どう裏を取るかということを課題としていたが、ブロックをきっちり作られたら、入りこめる精度はないのが現状だ。練習試合では、守備を固めた相手に対してバイタルエリアに入りこめず、U字にしかボールを回せなかった。ちなみに、岡山は7戦連続無得点試合を継続中だ。
今回、相手にする水戸は、統制のとれた守備を誇るチームだ。動静が伝わりにくかったこの1ヵ月間に、別チームに生まれ変わっていると困るので、水戸担当記者に現状を聞いてみた。「前半戦は、結果を重視するため、守備的な戦いにシフトしてしまいましたが、ずっと意識しているのは、『より攻撃的なチーム』になること。ボールをしっかりつなぐ意識を選手たちは持っていますし、特に村田翔と西岡謙太の若いボランチはそれを忠実にこなそうとしています」。昨年ほどの爆発的な攻撃力はないにせよ、水戸には5月、中山悟志が加入している。また左サイドバックの保崎淳の攻撃的姿勢は、水戸が目指すサッカーのひとつの大事なエレメントになっている。上がった隙を突かれることが多かったのも事実だが。いずれにせよ、中断明け最初のゲームは、チームのシフトチェンジを表現するには絶好の機会だ。長期的視点からいっても、非常に重要な舞台であることを選手は自覚しているだろう。
影山監督は、「水戸は、球際や追い越しのスピードといった、樹木でいう『幹』の部分がしっかりしている。そのあたりでいかに強さを発揮できるかの戦いになると思う」。また、セットプレーで確実にゴールを奪いにくる水戸に対して、GK真子秀徳は、「キャンプ前、前半戦でうまく出来なかった部分をみんなで話し合ったんですけど、最初に出てきた課題がセットプレーでの失点でした。徹底的に取り組めたと思います」。立ち上がりの早い時間からの失点に注意して、90分間を通して走り勝つこと。今の岡山が勝点を掴む方法は、これしかない。先週までワールドカップを見ていた観客の目に映るのは、テクニックは及ばずとも、激しくボールに寄せ、勝ちにこだわる姿勢では世界レベルにも引けを取らない岡山の選手の姿であってほしい。
以上
2010.07.17 Reported by 尾原千明