今年もJ's GOALでは、全クラブのキャンプ取材を実施します。
レポートに加えて、動画でトレーニングの様子や、選手の生の声をお届けする予定です。監督はもちろん、気になるあの新加入選手のインタビューなど、2月下旬までの間、取材をしていきますので、お楽しみに！
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1月17日に始動した鳥栖。翌日から、異例とも言える“早朝練習”が始まった。
暗闇に包まれた6時50分に松本監督以下、全選手・全スタッフが鳥栖市陸上競技場に集合し、ランニングやストレッチで身体を起こし、午前練習と午後練習につなげている。1月18日〜オフの日を除いて、毎日が3部練習をこなすことになる。

松本監督は、「早い時間に身体を起こすので、以降の練習にスムーズに入れる。予想以上の成果」とここまでの手応えを感じている。選手にとっては大変なことだろうと心配していたが、室拓哉キャプテンは「身体を鍛えるというより、朝からみんなで一緒に集まって気持ちが一つになれることが大きい。長い時間一緒にいることで、チームとしてのまとまりや信頼感が生まれる」とメンタル面での効果を語ってくれた。

確かに、午前の練習でボールを使って基礎的な練習を行い、午後の練習ではゲーム形式を取り入れるなど、効率は非常によく見える。始動から6日目には30分×3本の紅白戦を行い、仕上がりの良さを見せている。27日から始まる中津江キャンプでも、早朝練習は行われることが発表された。

発案者の尹晶煥（ユン・ジョンファン）ヘッドコーチにここまでの仕上がり具合を確認してみると、「まだ足りない」と不敵な笑みを見せてくれた。
“Jリーグで一番過酷な練習をする鳥栖”は、今季も健在である。

ここまで順調にメニューをこなしている鳥栖。大きなケガもなく、選手たちも徐々にコンディションを上げている。中でも、昨季はケガで出場機会がなかったＭＦ長谷川博一と新加入したＭＦ柳澤隼の評価が上がっている。
松本監督は「非凡なものをもっている。この2人が調子を上げることで、中盤の競争が激しくなる」と嬉しい悩みの種となりそうだ。
昨季のケガで別メニューだった、ＧＫ浅井俊光とＦＷ谷口堅三も順調に回復に向かっている。大幅に陣容が入れ替わった鳥栖だが、松本監督以下チーム全員が一体となって開幕に向かっている。今季の鳥栖のセールスポイントは、“チーム力”となりそうだ。

開幕が待ち遠しいと思うのは、筆者だけではないだろう。しかし、選手はフィジカル面だけを準備すれば開幕で戦えるわけでもない。開幕戦で晴れの姿を見せるために、選手たちは多くの準備を必要とする。グランドで集まっている時だけではなく、一人になっても開幕に向かって準備をしているのである。Ｊ２ディヴィジョン創設時から、Ｊ1を昇格していない最古参チームではあるが、近年は確実に力をつけてきた。新たなスタートを切った鳥栖に期待したい。

サッカーを大いに楽しむために、私たちも準備を始めよう。
サッカーを試合だけで楽しむのはもったいない。
開幕に至るまでの助走期間もサッカーである。
だからサッカーは面白い。

以上

★J’s GOALでは2010も全クラブキャンプ取材を実施します！
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2010.01.25 Reported by サカクラゲン