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【2010シーズン始動!】F東京:新体制発表記者会見でのコメント(2)(10.01.24)

1月23日(土)、東京都内の嘉悦大学 カエツホールにて、FC東京の2010シーズン新体制発表会が行われました。会見での出席者のコメントは以下の通りです。
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●城福浩監督:
「本日は、お忙しい中、多くの方が来ていただき、本当にありがたく思います。小平グランドにも1000人以上の方、大國魂神社にも正確な人数は分かりませんが、それ以上の方に来ていただき、メディアの方、ペーニャ(※)の方も含めてここにお越しいただきありがとうございます。
今日から始動ということで我々の2010の新体制について皆さんにお話するのは今日の朝、選手に対して私が話したことを皆さんにお話することが2010年の取り組みが正確に伝わると思いますのでそのような形でやりたいと思います。
選手たちにもホワイトボードに書いて説明したのでそのようにさせていただきます。

・タイトル
・Jリーグ真の優勝争い
・2分8敗 第23節
・4位
・開幕〜10節、11節〜最終節
・93年〜96年、02、03年
・W-cup  Post W-cup

今年の目標を選手に言いました。我々が目指すタイトルは3つあります。その3つのうちの1つはぜひ獲りたい。必ず取ると言いました。そして、もう一つ、Jリーグで真の優勝争いをしようと言いました。『真の』というのがここでは肝となります。例えば15節で1位に立ったとしてもそれは優勝争いとは言いません。真の優勝争いというのは、何節以降かは別として少なくとも11月末、12月の第一週の時点で我々が数字的に優勝の可能性があるということ。それが真の優勝争いという単語が使えると思います。このJリーグは創設以来、首都のクラブは優勝争いをしたことがありません。首都のクラブが優勝争いをしたことのない状態で成り立っている産業です。我々は首都のクラブが優勝争いをすることで今日、熱心なファンが来てくれましたが、ファンの方がどういった状況になるのか、小平グランドがどうなっていくのか、そして味の素スタジアムや、メディアでの扱われ方がどうなるのか。すべてが未踏の地です。一度もそういった経験をしたことがない。
昨年、15得点奪ったナオ(石川直宏)が途中で、『それまで5点しかとっていない自分にとっては未知の世界だ』と話して、その後、彼は得点を重ねていきました。今年は我々が未知の世界に絶対に足を踏み入れる。それは、最終節に向けて優勝争いにいることでサッカー界の産業にとってどんな状況をもたらすのか。それを我々の手で確かめたい。絶対、その境地に身をおきたい。それを選手と固く約束し合いました。(我々が)真の優勝をするということは、サッカー界の産業に刺激を与えることだと我々は信じています。

では、我々が何をするべきなのか。ここに2分8敗という数字あります。ある選手に何の数字か五秒以内に答えろと尋ねたら、分かりませんと言っていました。我々は昨年5位でした。1位から4位のチームには2分6敗でした。そして、6位の浦和レッズを含めると、この2分8敗という数字になります。これは何を意味しているかというと、上位にはまったく歯が立たなかったということです。我々は、ある程度の順位のチームに対しては我々が積み上げてきたサッカーができたと思います。どの相手にもできるという自信もついたと思います。ただ、この数字が示すとおりある一定以上のレベルの強固な守備、高いレベルのポゼッション、強烈なカウンターを有しているチームには我々はまったく歯が立たなかった。それを示している数字です。我々は、そこを直視するところからスタートしたいと選手に言いました。そしてもう一つ。23節。これを選手に答えさせると、すぐに答えられる選手がいました。昨年のアウェイのアントラーズ戦です。これが我々の出発点です。私は今年に入って3回この試合のビデオを見直しました。この試合は何かというと、この試合は最も我々が何もできなかった試合です。前半に2点取られ、後半カボレが何度か決定的なチャンスを得ながらも点が取れず、3点目を取られ、野沢のシュートがポストに弾かれてその跳ね返りからの攻撃でようやく1点を返したゲームでした。何度、見返しても10回やって1回も勝てる試合ではありませんでした。この23節と、2分8敗を、スタートにしなければ、真の優勝争いはできないと伝えました。ここから先の具体的なところはまだ選手たちにも伝えてありません。我々が、このハードルを越えるために何をしなければいけないかは、我々もそぎ落として攻撃の部分ではここ、守備の部分ではここ、個人としては何を超えなければいけないかはプレシーズンで研ぎ澄ませて、開幕からそれを表現していきたいと思います。
今、ハッキリ言えることは我々には越えなければいけないハードルがあるということ。2009年のチーム、個人では我々の目標は絶対に達成することができない。これだけはハッキリしているということです。今日の始動からそこを認識してスタートしようと話しました。
そして4位。これは昨年の総失点数が上から4番目だったということです。開幕から10節までは我々はJリーグ最多失点チームでした。開幕と第2節の失点を皮切りに、失点し続けて10節を終わった時点で最多失点チームです。なぜ4位になったかというと、11節から最終節まででこの期間で2位でした。ちなみにこの期間の1位は、新潟でした。我々はトータルで4位。上を見ると、1,2,3位の比べてもダントツでリスタートの失点が多かった。リスタートの守備を改善しなければいけない。それ以外のいろんな要素はありますが、そこをしっかり改善できれば、11節から最終節までの守備は自信を持っていいということです。Jリーグ最少失点チームになりえるということです。決して11節から守備的に戦ったわけではない。それは皆さんもお分かりでしょうし、選手たちが一番分かっているはずです。去年のビデオを見直しても1分以上自分たちがボールを保持しているケースなんてざらにありました。2分以上ボールを保持しているケースもありました。それだけ相手の攻撃機会を与えないというサッカーはできるようになっています。その中で、我々の攻撃の精度もそうですが、守備の中でリスタートを改善することができれば、Jリーグ最少失点チームになることも十分に可能だと思います。それは去年の数字が示していることですし、彼ら自身が体験していることです。必ず超えなければいけないハードルと、去年からの積み上げでやっていくべきものとを明確にして開幕までの間を過ごしていきたいと思っています。

それと、もう一つだけ象徴的に今年の取り組みで伝えたいことをあと一つだけ話したいと思います。今、どこのクラブも経営は非常に厳しいです。もちろん大分さんがクローズアップされていますが、Jリーグには大分だけでなく、経営も含めてどのクラブも非常に厳しい状態にあります。それはもちろん我々のクラブもそうでしたし、もしかすれば、今も進行形かもしれません。今の不況の世の中が、と嘆いてもそれは何も始まらない。我々の今の最大のメリットは今年、4年に一度のワールドカップがあるということです。今日もたくさんのメディアの方が来てくださっていただいていますが、今から半年間というのはサッカーに対して注目が集まります。メディアの方にも注目していただける。スポーツ関係でない方たちや、直接ゲームを観戦したことのない方たちも含めて注目していただける特殊な半年間が始まります。4年に一度の半年間が訪れる。我々がこれを逃す手はないと思っています。ましてやこのチームから5人が現在代表に選ばれています。最終的に何人が選ばれるかは分かりませんが、メディアの方、世間の方々が注目していただいているこの半年間を我々が大事にしなければいけない。世間の方がこちらを向いてくれない、経済が厳しいからスポンサーの方々が向いてくれないのではなく、自分たちの手で振り向かせなければいけない。今、幸いにして向いてくれる方たちの数は多い。しかし、ワールドカップが終わったら、今来ていただいているメディアの方たちがそのまま我々のクラブにきていただけるか、そのままJリーグの取材を続けていただけるのか。それは何の保障もないことです。それを景気の回復を待つのか、日本代表の活躍を待つしかないのか。そう選手には言いました。

それと合わせてここに上げた数字があります。『93年〜96年、02、03年』。これは第一生命さんが出している子どもたちが将来なりたい職業のアンケート結果です。ここ20年来、Jリーグが誕生してからほとんどの年で、野球とサッカーが1位と2位を分け合ってきました。そういう状況で93年〜96年、02、03年の計6回はサッカーが1位になっています。ちなみに2007年は、サッカーは3位でした。2008年にサッカーは3位に返り咲きましたが。これが何を表しているかというと、FC東京の登録選手全員が、このアンケートでサッカーが1位を獲得した時に小学生だったということです。彼らは当時の小学生が一番なりたい職業であるプロサッカー選手という夢を叶えた選手たちなんです。
だからこそ、彼らはこの半年間というチャンスをメディアに対して、ファンに対して、親御さんに対して、そして子どもたちに対して発信するチャンスを逃してはいけない。今度は、彼らが子どもたちに夢を与える番なんです。我々が夢を与える番なんです。『お前たち自身が夢を叶えてきた選手たちなんだから、今度はお前たち自身がこの半年間を逃すな』と言いました。もちろん、メディアに対する対応、ファンに対する対応、一言一句すべてが大事な時間となります。ピッチの一分一秒が大事な時間となります。選手にはそう伝えました。そして、先ほども言いましたが、自動的に注目していただける我々に与えられた時間は6月までです。問題はその後です。その後、我々がいかに我々自身で我々の働いている産業を確固たるものにするのか。それは我々自身で手繰り寄せるしかないんです。一番最初に言いましたが、首都のクラブが真の優勝争いをすることのみが、ワールドカップ以降もサッカーを注目していただき、観客動員を増やし、スポンサーの方にも価値を見出していただける。産業を大きくし、ひいては我々自身に返ってくる。そのサイクルが生まれる。
ここに赤い字で書きました、ここが我々の取り組みです。最後にもう一度言いますが、我々が今年、タイトルを必ず取る。Jリーグで真の優勝争いをしたい。そして『Post W−cup』のワールドカップ以降の牽引車となる。これを選手と約束し合ってグランドに送り出しました。この3つを叶えるために今日から私と、選手とファンの皆さんと強い絆を持って一年間を過ごしたいと思います。おそらく順風満帆にはいかないと思いますけれども、この意志がどれだけ強いかを見せ続けることが我々のできることだと思います。ぜひ見守っていただきたいと思いますし、我々は『Post W−cup』に主役になりたいと思います。今後とも一年間よろしくお願いいたします」

以上

※FC東京を愛するサポーターの集まりの総称。詳細はこちら
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