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【第89回天皇杯決勝 G大阪 vs 名古屋】G大阪側プレビュー:史上7チーム目の連覇を目指して。最後に笑うのは、ガンバ大阪だ!(09.12.31)

1月1日(金)第89回天皇杯決勝 G大阪 vs 名古屋(14:00KICK OFF/国立)
試合速報天皇杯特集
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「天皇杯の試合で入場時に流れるテーマソングがあるでしょ?あれを今年の1月1日、決勝の舞台で聞いた時は『こんなにええもんやったんや!』と鳥肌が立ったからね。準決勝までの試合で聞いていた曲とは全く違ったから。あれをもう一度、2010年の元日に聞くまで、シーズンは終えられへんわ」

以前、そんな話をしていたのはFW播戸竜二だ。思えば、ガンバ大阪として初めて天皇杯決勝の舞台に立った2009年の1月1日。独特の、特別な雰囲気が漂う中、死力を尽くして戦い抜いた柏との一戦は、延長戦も後半に突入した116分。FW播戸が挙げたゴールが決勝点となりG大阪がクラブ史上初の『天皇杯』を手に入れる。もともと、Jクラブの中でもトップレベルとも言うべきポテンシャルを備えた選手たちが、そのポテンシャルを出し切って、というより、むしろ『勝利』への執念でもぎ取った『タイトル』。その戦いを振り返り、MF遠藤保仁は「コンディションはボロボロだったけど、チーム一丸となって結果を追い求めたからこそ勝ち取れた。今までになかった雰囲気でたどり着いたタイトルだった」と話していたが、その言葉にもあるように、チームとしてある意味『一皮むけた』、意味深い栄冠だった。

今年もまた、同じように苦しい戦いを勝ち抜いてきた。
2回戦の流通経済大学戦に始まり、福岡大学、鳥栖、鹿島、そして準決勝の仙台戦。鹿島以外はJ1以外のクラブで、名前だけを見れば難なく勝ち上がったと思われがちだが、決してそうではない。J1リーグの終盤戦の厳しい戦いの合間を縫った天皇杯での試合は、ケガや風邪で離脱する選手が出るなど、様々なアクシデントに見舞われながら、しかも西野監督の言葉を借りれば、天皇杯は「いろんな動きのある、ある意味、一番難しい時期に行われるだけに、見方を変えればタイトルを獲るのが最も難しい大会でもある」ことを思えば決して楽な戦いではなかったが、今年また昨年同様にチーム一丸となって『タイトル』を目指したからこそ、今年もまた決勝の舞台にたどり着いたと言える。
「チームづくりの中でシーズン最後までやり抜くチーム力があるというのは、チームとして素晴らしいことだと思っている。オフに入ったクラブが殆どの中、今頃、真黒に日焼けをしている選手も多いだろうが、そういう中でも最後まで走れる、戦い抜けることを嬉しく感じるというより、誇りに思う。(西野朗監督)」

ただ、G大阪が目指すのは、元日の国立のピッチに立つことではなく、勝者として国立競技場の表彰台に立ち、『天皇杯』を掲げることだ。対する名古屋には、今季リーグ戦で2戦2敗と苦汁をなめているが、選手たちに苦手意識はない。むしろ「今年の借りを返しておく絶好のチャンス」だとDF中澤聡太は不敵な笑みを浮かべる。「ここまで来たらデータは関係ない。やるか、やられるか。絶対に勝ちたい」と。MF遠藤は、いつものように淡々と「準優勝では意味がない。何の記録にも記憶にも残らないから。記憶に残る覇者になるために、モチベーション高く臨みたい」と話し、静かに闘志を燃やす。

他の選手も同様に『タイトル』への思いは強い。
「前回大会同様に、この難しい時期に、チームとしてブレることなく頂点を目指してやれているし、そういう雰囲気を追究して出来ている。あとは結果に繋げるだけ。天皇杯を獲れればチームとしてまた1つ大きくなれる。絶対に獲りたい(DF山口智)」「前回はケガであの舞台に立てなかったから。その悔しさを晴らすためにも絶対に今年は決勝の舞台に立って、喜びたいし、2009年をいい形で締めくくりたい(MF二川孝広)」

当日のピッチに立つ選手も、サブにまわる選手も、メンバー外となった選手も、ケガやインフルエンザのため離脱している選手も、そしてサポーターをはじめ、G大阪を応援する誰もが一つに気持ちを揃えて勝ち上がって来た決勝の舞台。思えば、天皇杯・準々決勝が終わってからの2週間、G大阪はこの時期のトレーニングとは思えないほどハードなメニューをこなし、決勝の舞台にたどり着いた。それはおそらく、近年の中では一番といっていいほど『タイトル』を獲る難しさを実感したシーズンだったから。『あと一歩』の遠さ、大きさを痛感し、悔しさばかりを味わってきた1年だったから。そして、最後まで全員で『やり抜く』ことしか頂点を極める方法はないと知っているから。

2009年、ラストゲーム。最後に笑うのは、G大阪だ。

以上

2009.12.31 Reported by 高村美砂
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