10月3日(土)J2 第43節 C大阪 vs 福岡(19:00KICK OFF/長居)
スカパー!生中継 Ch183 18:50〜(解説:長谷川治久、実況:谷口広明、リポーター:森田純史)
勝敗予想ゲーム | 皆の投稿で作るスタジアム情報
----------
10月を首位で迎えたC大阪。残暑厳しい9月を5勝1分けで乗り切ったことはJ1復帰に向けて大きな弾みとなり、2位仙台とは勝点4差、3位甲府とは同8差、4位湘南とは同9差をつけることができている。ただし、一昨年、昨年と、悔しい思いを味わってきたC大阪としては、最後の最後まで油断できない。残り9試合、2009年シーズン終焉に向かってカウントダウンが始まった第43節、C大阪は13位福岡とのホームゲームで、今季3度目となる5連勝、そして勝点90到達を狙う。
しかし、J1復帰、J2優勝に向かうC大阪として、気がかりなのはエースMF香川真司の状態。今季24ゴールを挙げて得点ランキングトップに立つ背番号8は、前節の栃木戦ではケガのために欠場。出場停止、日本代表選出以外の理由でC大阪戦のピッチに姿を現さなかったのは、2009年で初めてのことになる。今節に向けてのトレーニングでも、香川は別メニュー調整。「(試合前日の)金曜日の状態を見て判断する」とC大阪レヴィークルピ監督は述べていたものの、厳しい状況には変わりはない。
前節の栃木戦では香川不在が響いたのか、ホームゲームで、下位相手にもかかわらず、シュートは栃木の10本を下回る8本のみ。1-0と勝利したものの、暑さ、慣れないデーゲーム、1週間で3試合という連戦の疲れも重なって「中身は本当に物足りない。まだまだチームとしてやっていくべきことはある」と指揮官が課題を口にするほどの内容に終わった。
それでも、1日のオフ、中5日の準備期間もあるということで、栃木戦に比べてフィジカルの状態も格段によくなったC大阪の選手たち。大阪長居スタジアムで行われた一般非公開の練習でも、動きの鋭さは戻ってきつつあることを確認できた。しかも、ケガのため離脱していたDFチアゴと平島崇のベテラン勢も復調。プレーの可否が微妙な香川、2試合出場停止のMFマルチネスを除いて、メンバーは揃っている。
さらに、今度の試合は19時キックオフのナイトゲーム。コンディションも整ったことで、C大阪のよさは、栃木戦よりも数倍出しやすくなっているだろう。特に福岡戦では、第1クールで一挙4得点を奪った乾貴士、第2クールで同点に追い付く2得点を叩き出した小松塁に、今節でもゴールに絡むプレーを期待したい。
だがしかし、福岡はC大阪にとってたやすい相手ではない。3位以内の可能性が消滅したとはいえ、前節では愛媛にアウェイで1-0と勝って、意地を見せている福岡。第39節には仙台に土をつけ、首位の座から引きずりおろした力も持つ。「博多の男」たちの情熱は、まだまだ衰えていない。
C大阪には1分け1敗と勝っていない福岡だが、第1クール(1-4)では後半序盤まで押し込んでいた。第2クール(2-2)でも後半途中まで2点のリードを奪い、主導権を得ていた。その原動力となっていたのが、今季のC大阪戦でゴールを決めたFW大久保哲哉、田中佑昌、MF久藤清一の3選手だ。なかでも、第1クールでは欠場し、第2クールでは先発して先制点を挙げ、2-0だった後半途中までピッチに立っていた久藤の活躍度は、ひとつの鍵となりそうだ。C大阪に過去6シーズン在籍し、古巣をよく知る背番号7に注目したい。
また、8月に開催された「第33回総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント」で、福岡大学の優勝に大きく貢献したFW永井謙佑が、今度は福岡の一員として約2カ月ぶりに長居に帰ってくる可能性もある。もし出場することになれば、C大阪とは初対決となる彼のプレーからも目が離せない。
C大阪が今節も首位の貫禄を見せて走り続けるのか。それとも、福岡が仙台に続いてC大阪にも一泡吹かせるのか。10月3日夜、「浪速の男」たちと、「博多の男」たちが、勝利をかけて、真っ向からぶつかり合う。
以上
2009.10.02 Reported by 前田敏勝