9月27日(日) 2009 J2リーグ戦 第42節
愛媛 0 - 1 福岡 (16:04/ニンスタ/2,584人)
得点者:50' 大久保哲哉(福岡)
スカパー!再放送 Ch183 9/28(月)23:00〜(解説:乾眞寛、実況:堀本直克、リポーター:重橋秀香)
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結果から言えば、スコアは0−1。同じスコアを繰り返した愛媛は4試合続けて1点に泣き、1点が遠かった。13試合連続失点中だった守備陣は、今日も耐えることができず「各試合1失点ずつしていて、この1失点というのが簡単に失点しているケースが見られる。もうちょっとそこでシュートを打たれる前に1対1でガツガツいくとか、執拗にディフェンスする必要がある」とバルバリッチ監督も指摘した。
この日の失点に関しては簡単にクロスを上げさせ、中央でも1対1に競り負けた。そこで隙を作ってしまった甘さがあったことは事実として残るが、前半に関しては決して悪い内容ではなかった。むしろ「役割がハッキリしているし、やりがいがある」という渡邊一仁をアンカーに置く中盤のプレスは上手くハマッていた。失点後にリスクを負って攻めるようになり、そこで福岡に作られた決定機に関しては止むを得ない状況でもあり、総合的に見れば守備は良くなっている。むしろ、問題は拙攻にあった。
そこで公式記録を振り返ると、愛媛が前半に放ったシュートは何と14本。前半10分の赤井秀一、27分の内田健太のシュート、さらに39分の内村圭宏のボレーなど、ざっと振り返っても決定機は少なくなかった。その点を見ても、4-3-3で少しずつ攻撃のバリエーションを増やし、フィニッシュまでの形もできているだけに、今日は最後の仕上げが雑になってしまったのが残念だ。結局、ゴールを奪えない焦りからチームはバランスを崩してしまった。後半10分、「高い位置に入って、ゴール前に入っていくように言われた」という田中俊也を右サイドハーフに投入して4-4-2に変えると、最後は大木勉も入れ、場面によってはFW4枚が前線に並ぶ状況にもなった。しかし、逆に福岡にゴール前で人数をかけられて守り切られた結果を見ると、この采配も裏目に出た格好だ。
一方の福岡からすれば、前半は愛媛の拙攻に助けられた面もあったとはいえ、丹羽大輝と柳楽智和のセンターバックを中心とした守備陣は体を張ってゴールを死守。最後尾では六反勇治も安定したセービングでピンチを逃れていた。そして後半はキッチリ立て直し、勝点3を得た。欲を言えばリードを奪ったあと、永井謙佑のスピードや鈴木惇の飛び出しを生かして作った追加点のチャンスも決めて、早く試合を終わらせたかったところか。それでも、再び来月の天皇杯2回戦で対戦する愛媛を相手に、第2クールの悪いイメージを払拭できたことは福岡にとって大きいだろう。
ただ、愛媛にとっても、1つのゴールで状況が変わりそうな気配も生まれている。「手ごたえもあるし、得点のにおいもしてきた。あとはフィニッシュの質を高めればゴールも遠くないと思う」と振り返った内田の言葉を多くの選手が感じているはずだし、今はどんな形でも欲しいのがゴール。バルバリッチ監督を迎えて新体制に変わってからは連戦となり、修正を加える十分な時間もなかったが、次節まではようやく1週間のインターバルが生まれる。そこで愛媛は詰め切れなかったゴールまでの課題をもう一度突き詰め、連敗を脱したい。
以上
2009.09.28 Reported by 近藤義博