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【J1:第26節 川崎F vs 浦和】プレビュー:相性の悪い等々力での浦和戦で川崎Fは勝点3を手にすることができるのだろうか。連敗を止めた浦和は復調基調にある決定力を見せたいところ(09.09.18)

9月19日(土)J1 第26節 川崎F vs 浦和(19:00KICK OFF/等々力
スカパー!生中継 Ch180 18:50〜(解説:水沼貴史、実況:下田恒幸、プレーヤー解説:名波浩、リポーター:高木聖佳)
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 水入りとなった鹿島戦の扱いがもっとも公平だと思われる形で決着。川崎Fの視線はタイトルに集中できる事となった。首位鹿島とは依然勝点で7差をつけられているが、10月7日の「再開試合」までに最低限この差を維持しておきたいところである。

 リーグ戦に加え、ヤマザキナビスコカップ、AFCチャンピオンズリーグ(以下ACL)と3大会を並行して戦ってきた影響もあるのか、川崎Fはここにきて少しずつ出てきたけが人に悩まされている。24節の清水戦で負傷した矢島卓郎に続き、横浜FMとのヤマザキナビスコカップ準決勝第1戦で菊地光将が。さらに先日の鹿島戦を前に寺田周平が戦線から離脱しており、苦しい状況となっている。先日の鹿島戦では、ここに井川祐輔の出場停止も加わり、センターバックの駒が完全に不足してしまうという状況に陥ってしまった。そうした窮地の中、チームを救ったのがリーグ戦初出場となった薗田淳だった。チーム加入以来、試合出場経験は07年のACLのバンコク・ユニバーシティFC戦1試合のみ。それもグループリーグ最終節の消化試合であり、負傷した選手に代わり出場したのが唯一の実戦経験という選手だった。そうした選手を大一番で使う関塚隆監督の胆力もそうだが、その大事な試合で期待に応えた薗田の働きも見事なものだった。

 川崎Fのセンターバック事情については鹿島戦の扱いが決定した事により、この浦和戦では井川の出場停止が解除。また負傷の菊地も体を動かせるまでに回復している。そうした状況の中、大事なこの試合に起用するセンターバックの選手として、関塚監督がどの選手を選ぶのか注目したいところである。ちなみに薗田自身は途中交代した鹿島戦について足がつっていたと明らかにしつつ「90分持てば持たせられますが、それだと通用しない。また強い相手ですし、その方が慎重になる。ボクの性格ではそっちの方がいいと思う」と出場を命じられた際の意気込みを口にしていた。

 若い薗田か、実績のある井川か、それともケガからの回復途上にある菊地になるのか。いずれにしても、彼らとコンビを組む事になりそうなのが伊藤宏樹である。伊藤はこの浦和戦に向け「ホームですからね。負けられない」と口にするとそれが「優勝争いをするための最低限の条件」であると付け加えていた。今季の川崎Fは、国内の戦いに限ればホームでの敗戦がない。そういう意味では優勝を狙うための最低限の戦いができていると言えるのだが、その一方で浦和に対しては00年以降、ホームで2勝2分け3敗と負け越し。J1でのリーグ戦に限れば、2分け2敗と一度も勝ててない。初タイトルという壁を突き破るためにも、ホームでの浦和とのリーグ戦で初勝利の壁を越えてほしいところである。

 対する浦和は前節の山形戦を4-1で勝利し、ようやく長い連敗のトンネルを脱している。また得点力の面でも、18節以降4試合連続で無得点を記録するなど決定力の面で苦しんできていたが「点を取れないところから、前々回は2点。前回は4点と復調の兆しが見えている」(関塚監督)という状況にある。

 涼しくなって運動量が戻ってきたという側面と共に「浦和は、けが人が復帰してきている」(中村憲剛)という状況にある。また「連敗していたときの浦和は見ていませんが、個人のレベルを見れば連敗するようなチームではない。個々の能力は高いと思う」と村上和弘も気を引締めていた。

 冷静に見てみると、川崎Fと浦和との間には勝点で6の差しかない。鹿島戦が中断中であるという事実を除外したとしても、7連敗していたチームとの勝点差としてはあまりに小さい。もし仮に川崎Fがこの試合を落とすような事があれば暫定ながら来期のACL出場権圏外の5位へと転落する可能性もある。鹿島との勝点差ばかり見ていて気がつかなかったが、ここに来て2位以下のチームの勝点差が一気に縮まっている。そうした状況の中、浦和は上位進出への足がかりとして、相性のいい等々力で勝点3を狙ってくるはず。タイトル争いや、ACLへの出場権を考えれば負けられないし、そもそも浦和という相手の事を考えれば、難しい試合であるのは間違いない。そんな中、ここからスタートするACLを含めた強豪との連戦を戦い抜くためにも、川崎Fにとってはどうしても勝点3がほしい一戦であるといえる。

以上

2009.09.18 Reported by 江藤高志
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