8月23日(水)鹿島アントラーズでトップチーム選手とスタッフ約50名を対象に「リスクマネジメント研修」が開催されました。
講師は芝経営法律事務所の芝昭彦弁護士。Jリーグの顧問弁護士も務めていただいています。
講演のテーマは「Jリーグ選手のためのリスクマネジメント講座」。
注目を集める存在であるプロサッカー選手のリスクマネジメントに対する基本的な心構えや行動指針など、リスクマネジメントを専門にする弁護士としての知見やご自身のこれまでの経験を踏まえて、選手たちにお話していただきました。
冒頭、講師より自身の過去の重大なリスク事案を紹介。芝弁護士ご自身の失敗談はとてもインパクトがあり、選手は自然と講義に引き込まれていきました。
講義は、近年スポーツ界で取り沙汰されたスポーツ選手に関する不祥事事案を題材にしながら、どこに落とし穴があったか、どうすれば良かったのかを解説。それぞれの事案の何がまずかったのか、自分ならどうしたのかを選手自身が考えながら、講義は進んでいきました。
話は、実際にスポーツ界で起こった事案を題材にしており、選手は身近な不祥事事案として自分のことに置き換えながら考えていました。
芝弁護士は、どんな不祥事事案も、最初はみんな軽い気持ちでやっている―「これくらいなら大丈夫だろう、どうせバレないだろう、みんなやってる、違法じゃない」という軽率な行為や軽はずみな判断が、一生後悔することになる転落への道の始まりだと説明されました。また、そうならないためには、「注目を集める存在として一般の人より高い水準、厳しい基準を自分に課すこと」だと、高いレベルのプロ意識を持つことの重要性を伝えていただきました。
参加した選手からは、「自分の人生のこと、家族のことをまずは考える」、「人に説明できないことはしない」、「小さな油断が大きな後悔につながる。今までの努力、周囲のサポートをすべて失う」「常にリスク管理をすることが大切」、「違法か合法かで考えるのではなく、社会規範としてどうなのかを考えなければならない」、「プロ選手である自覚をしっかりと持たなければならないと改めて感じた」など、改めてプロサッカー選手としての自覚を強くする時間となったようです。
写真協力/鹿島アントラーズ