J1&J2クラブの戦力を徹底分析
札幌コンサドーレ札幌
昨季の戦力をベースに、積極的な補強を敢行。充実した選手層で念願のJ1復帰を果たす!今季のみどころ
J1昇格を絶対目標に掲げながらも10位に終わった昨季だったが、その悔しさを晴らすべく今オフも積極的な補強を敢行。昨季途中に就任したバルバリッチ監督が引き続き指揮を執る今季は、継続性のあるチーム作りの上に即戦力の補強を施し、万全の体制でJ1復帰を目指していく。
GKイ ホスンが湘南に完全移籍、DF奈良竜樹がF東京に期限付き移籍の形でチームを離れてしまったものの、昨季の主軸はほぼ残留。そこに積極的な補強が行われたとあって、チーム力は着実に高まったと言っていい。そして新戦力の中で注目されるのが、昨季は岐阜で17得点を挙げたコロンビア人FWナザリト、ハードワークで東京Vの中盤を支えたブラジル人MFニウド、そして川崎Fから加入の元日本代表MF稲本潤一だろう。明確な実績を持つ選手をセンターラインに加え、「現状で不満のなかったポジションにも、さらに厚みをつけた」と三上大勝GM。今季は開幕前からチーム作りに着手するバルバリッチ監督は複数フォーメーションの採用を示唆しており、どんな戦略下でも最良なメンバーチョイスができるような補強が施されている。
前述したようにイ、奈良という守備のキーマンが抜けているが、後方のポジションには川崎FからDF福森晃斗を期限付き移籍で獲得したのに加え、U-18からDF進藤亮佑がトップ昇格。C大阪から韓国人GKク ソンユンも獲得し、戦力維持さらには向上がなされた印象だ。インドネシアの人気選手、MFイルファンが甲府から加わった部分も見逃せない。
昨季途中加入のFW都倉賢、MF小野伸二といった実力者が、今季は開幕前から在籍しているところもまた、頼もしいところ。昨季に築き上げた土台に実力のある即戦力を加え、万全な体制でJ1昇格を目指していく。
以上
Reported by 斉藤宏則
開幕時の予想布陣
今季の札幌は、「昨季のフォーメーションだけでなく、4-3-3や4-4-2など、複数の形を採り入れていきたい」(バルバリッチ監督)と複数の陣形を駆使していく模様。また、「監督がその時々で最良のメンバーチョイスができるように、選手層に厚みを付けた」と三上大勝GM。ここでは3-5-2を選び、それに合わせた11人を並べたが、あくまでも一例に過ぎないことを強調しておきたい。
まず前線を見ていくと、昨季17得点のナザリトと14得点の都倉賢だけでなく、リーグ屈指のストライカーである内村圭宏やテクニシャン前田俊介もいるのだから心強い。
中盤についても砂川誠、菊岡拓朗、古田寛幸、前貴之などフォーメーション図に並べた以外にも主力選手が何人もいる。ニウドについては守備的MFだけでなくサイドでも起用が検討されている様子である。
最終ラインについても同様。河合竜二が出られない場合には稲本潤一が中央に入るケースも想定できるだろうし、福森晃斗や薗田淳、櫛引一紀もいる。若い永坂勇人の台頭も期待される。
GKもイ ホスンの移籍で戦力ダウンも懸念されたが、U-21韓国代表候補であるク ソンユンの加入で昨季と変わらないレベルのポジション争いが繰り広げられるはずだ。
そのほか、開幕時にはまだ負傷中の選手にもDF上原慎也、MF深井一樹というレギュラークラスがいるし、昨季は他クラブへの期限付き移籍で経験を積んだ選手たちの成長も期待できそう。どのフォーメーション、メンバーがベストなのかわからないほどに充実した戦力でシーズンを戦えそうな気配だ。
以上
Reported by 斉藤宏則