G大阪vsC大阪のマッチレポート・動画(JリーグYBCルヴァンカップ:2021年9月5日)
一覧へJリーグYBCルヴァンカップ 準々決勝 第2戦 2021年9月5日(日)18:03KO パナソニック スタジアム 吹田
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C大阪がダービーで大勝。準決勝進出を決める
1勝1敗で迎えた“大阪ダービー”3連戦の締めくくり。準決勝進出の切符をめぐって、G大阪とC大阪がパナソニック スタジアム 吹田で激突した。
引き分けでもベスト4が決まるG大阪に対して、勝利が不可欠なC大阪。試合前からダービー特有の緊張感が漂っていたピッチには、それぞれの思惑が見え隠れする先発が送り出された。
G大阪の注目は第1戦で劇的な決勝ゴールを叩き込んだ山見 大登が先発に抜擢されたことだ。そして日本代表に追加招集された昌子 源を欠くディフェンスラインは第1戦の3バックではなく、4バックに変更された。
一方のC大阪は坂元 達裕、丸橋 祐介らが先発に復帰した。そして8月31日に加入した乾 貴士も初のメンバー入り。切り札として出番を待った。
「勝利を目指せばおのずとステージは勝ち上がれる。勝つことを想定して戦いたい」と強気な言葉を口にしていた松波 正信監督だが、立ち上がりから主導権を握ったのはC大阪だ。シンプルだが縦に鋭い攻撃で相手を押し込む展開が続いていく。24分、喜田 陽のシュートが奥野 耕平に当たってこぼれたところに山田 寛人が鋭く反応して左足を一閃。シュートはポストに当たりながらもゴールネットを揺さぶった。
2戦合計で五分の状況に戻したC大阪だが、攻め手を緩めない。32分には鳥海 晃司のロングフィードに抜け出した山田がシュートを放つと、一度は左ポストに嫌われたがこぼれ球を加藤 陸次樹が冷静に蹴り込んで、貴重な2つ目のアウェイゴールをもぎ取った。
第1戦で手にしたアドバンテージをわずか32分で失い、あとがなくなったG大阪だが、山見への単調なボールを蹴り込むばかりでC大阪を脅かすには至らない。
ハーフタイムを終えた段階で勝ち上がりには最低でも2点が必要なG大阪は、松波監督が「全員で後半もう一度戦おう」と鼓舞。後半の巻き返しを目指したが56分、菅沼 駿哉のクリアミスを藤田 直之が叩き込んで、G大阪の気勢をくじいた。3点目と同時に西尾 隆矢を左SBに投入し、守備へのテコ入れも図った小菊 昭雄監督に対して、松波監督は63分に宇佐美 貴史とパトリック 、髙尾 瑠の3枚代えで流れを変えにかかったが、68分、G大阪のビルドアップに松田 力が果敢にプレスを掛けると、菅沼が痛恨のボールロスト。松田 力は難なくとどめとなる一撃をゲットし、試合を決定づけた。
キム ジンヒョンが守るゴールマウスをまったく脅かすことがなかったG大阪は87分、宇佐美のクロスを矢島 慎也が頭で合わせたが得点には至らず、0-4でタイムアップ。
66分には乾をピッチに送り出したC大阪は、最高の形で準決勝進出を決定。「内容を伴った勝利を飾ることができてうれしく思う」と小菊監督は振り返ったが、C大阪が敵地で攻守において上回った。
[ 文:下薗 昌記 ]