東京Vvs鹿島の見どころ(明治安田J1リーグ:2024年8月25日)
一覧へ明治安田J1リーグ 第28節 2024年8月25日(日)18:04KO 味の素スタジアム
試合終了
20前半0
2後半1
11SH12
5CK6
15FK19
1
主力3名を欠く東京V。代役に選ばれるのは?
東京Vには、前節・FC東京戦で先発していた林 尚輝、染野 唯月、そして松村 優太という鹿島からの期限付き移籍組が3選手存在する。契約上の理由で彼ら3人は鹿島との試合で出場できない(※染野は今節出場停止)。つまり、間違いなく先発3人を入れ替えることになる。
「いまのわれわれのチーム作りの中で、ハードワークとクオリティーの天秤にかけたとき、クオリティーのある選手を鍛えようとするとどうしても期限付き移籍の選手が多くなる。それは好ましくないと分かっていながら、状況としてしょうがなかった。たまたま1つのクラブから3人を迎えており、3人を欠くのは簡単な状況ではないが、だからこそ日頃準備してきている選手たちは『ここで結果を残したい』という思いが強いと思う。レギュラーで出ていない選手のほうがトレーニングをやっている自負もあるし、それを見せるチャンス。見せてくれると思っている」
城福 浩監督はこう述べている。最近の試合では主要なスコアラーとなっている山見 大登、小学生のころから東京Vで育って今季成長を見せてきた松橋 優安、そして明治安田J1第9節・川崎F戦で今季初出場・初先発してから出色の働きを見せていたものの、このところ試合に出られていなかった千田 海人らが代役候補になるか。もちろん、彼らだけではない。見木 友哉、山田 剛綺、綱島 悠斗、稲見 哲行といった、これまで先発の機会があった選手たちもその空いた枠を狙う。
鹿島との前回対戦は、ホームの鹿島が3点を先行して主力を交代させた中で、東京Vが後半に猛反撃。3点ビハインドから、3-3に追いついたという試合だった。東京Vとしては序盤に球際の勝負で負けて劣勢になり、失点を重ねた課題が、鹿島としては勝ち切れなかったという反省が残っている。
特に直近3試合で得点のない東京Vとしては、前回のような展開は避けたい。また、城福監督は相手のキーマンになっている鈴木 優磨についてこう述べた。
「自分で裏を取ることもできるし、パスを受けてから人を使うこともできて、際どいパスも出せる。Jリーグでも屈指のストライカー。対策があるとすればどのチームもやっている。彼を中心に動いてくると思うが、彼を注目するのと同時に、連動してスペースを突いてくる選手にも注意を払わないといけない」
東京Vとしては3選手の穴をどう埋めるか、また鈴木への対策はどうするのか。この2点は注目ポイントだろう。
鹿島は、5連勝を果たした広島に抜かれて、3位に後退してしまった。21日に甲府の地で天皇杯ラウンド16・甲府戦を戦ってから臨む強行軍になるが、主力を投入してその甲府を破った勢いを持って臨める試合とも言える。公式戦3試合ぶりの勝利となった甲府戦での課題と手ごたえを、この東京V戦でも生かしたい。
夏休みももう終盤。同じ関東のチーム同士の一戦であり、多くの集客も見込まれる。熱く盛り上がる試合を期待したい。
[ 文:田中 直希 ]