神戸vs福岡の見どころ(明治安田生命J1リーグ:2023年2月18日)
一覧へ明治安田生命J1リーグ 第1節 2023年2月18日(土)14:03KO ノエビアスタジアム神戸
試合終了
10前半0
1後半0
7SH8
6CK3
13FK12
0
- 70'ジェアン パトリッキ
継続路線の両者、楽しみな+α
いよいよ開幕する明治安田J1。ノエビアスタジアム神戸では神戸と福岡が激突する。昨季の両者は勝点差わずか『2』ときっ抗し、神戸が13位、福岡が14位だった。ともに躍進を期す新シーズンであり、はずみをつけるためにも開幕星は譲れない。
昨季途中から指揮官に就いた神戸の吉田 孝行監督。残留争いに巻き込まれたチームを率いた中、丁寧に組織を作り、モチベーションを維持させながら過酷な争いに挑んだ。吉田監督が就任して以降、16試合で9勝2分5敗と上々の成績を残し、見事に残留を達成。終盤には怒とうの5連勝を飾るなど、攻守ともにアグレッシブに戦うスタイルを根づかせながら、チームの土台を構築してきた。
それをベースに戦う今季は、昨季32試合に出場した小林 友希がセルティック(スコットランド)に移籍するなど、主力格のプレーヤーが複数チームを離れたものの、新たに期待値の高い戦力を加えている。ジェアン パトリッキ(C大阪)、齊藤 未月(湘南)らを獲得し、着実な戦力増強を実施。アンドレス イニエスタや大迫 勇也、山口 蛍、酒井 高徳、武藤 嘉紀ら中軸を担う選手や安定したプレーが光る中堅、伸び盛りの若手も確かな成長を続けており、強気の姿勢でリーグタイトルにチャレンジしていく。
一方、長谷部 茂利監督が率いて4年目となる福岡。就任初年度にJ1昇格をつかみ取り、J1で3シーズン目となる今季は8位以上を目標に戦う。
出色なのは、長谷部監督の下で育まれてきた堅実なディフェンス力だろう。昨季の総失点数38はリーグ3位タイ。その持ち味を支える最終ラインの顔ぶれは安定感を凝縮させたもの。古巣戦ともなる宮 大樹のほか、ドウグラス グローリや奈良 竜樹らタフに戦えるプレーヤーがそろっている。
さらに、攻守を統率するボランチの前 寛之、屈強なFWであるルキアンと昨季チームトップの10得点を挙げた山岸 祐也など、軸となる選手が“長谷部スタイル”の中で経験値を重ねていることは大きな強みだ。ここに井手口 陽介や紺野 和也ら新たに加入した選手がフレッシュなアクセントを加えることになる。
神戸と福岡の昨季のリーグ戦対戦成績は、神戸の1勝1分。アグレッシブにボールを奪いに出れば、互いに強いFWが前線に配置されるため、ロングキックでひっくり返されるリスクもはらむ。両指揮官がどのような狙いを持って試合に入るかは注目ポイント。そして、警戒心を保ちながら適宜ピッチ上で状況を判断していくことが求められそうだ。
今季初戦を控える中で、神戸の吉田監督は「開幕戦というのはなかなかうまくいかないことが多いが、そういう中でも焦れずに結果を残すということが一番大事なこと」と、90分間を集中する大切さに言及。深紅に染まるノエビアスタジアム神戸での開幕戦、士気充実のホームチームは最高の準備を整えて福岡を迎えることになる。
[ 文:小野 慶太 ]
昨季途中から指揮官に就いた神戸の吉田 孝行監督。残留争いに巻き込まれたチームを率いた中、丁寧に組織を作り、モチベーションを維持させながら過酷な争いに挑んだ。吉田監督が就任して以降、16試合で9勝2分5敗と上々の成績を残し、見事に残留を達成。終盤には怒とうの5連勝を飾るなど、攻守ともにアグレッシブに戦うスタイルを根づかせながら、チームの土台を構築してきた。
それをベースに戦う今季は、昨季32試合に出場した小林 友希がセルティック(スコットランド)に移籍するなど、主力格のプレーヤーが複数チームを離れたものの、新たに期待値の高い戦力を加えている。ジェアン パトリッキ(C大阪)、齊藤 未月(湘南)らを獲得し、着実な戦力増強を実施。アンドレス イニエスタや大迫 勇也、山口 蛍、酒井 高徳、武藤 嘉紀ら中軸を担う選手や安定したプレーが光る中堅、伸び盛りの若手も確かな成長を続けており、強気の姿勢でリーグタイトルにチャレンジしていく。
一方、長谷部 茂利監督が率いて4年目となる福岡。就任初年度にJ1昇格をつかみ取り、J1で3シーズン目となる今季は8位以上を目標に戦う。
出色なのは、長谷部監督の下で育まれてきた堅実なディフェンス力だろう。昨季の総失点数38はリーグ3位タイ。その持ち味を支える最終ラインの顔ぶれは安定感を凝縮させたもの。古巣戦ともなる宮 大樹のほか、ドウグラス グローリや奈良 竜樹らタフに戦えるプレーヤーがそろっている。
さらに、攻守を統率するボランチの前 寛之、屈強なFWであるルキアンと昨季チームトップの10得点を挙げた山岸 祐也など、軸となる選手が“長谷部スタイル”の中で経験値を重ねていることは大きな強みだ。ここに井手口 陽介や紺野 和也ら新たに加入した選手がフレッシュなアクセントを加えることになる。
神戸と福岡の昨季のリーグ戦対戦成績は、神戸の1勝1分。アグレッシブにボールを奪いに出れば、互いに強いFWが前線に配置されるため、ロングキックでひっくり返されるリスクもはらむ。両指揮官がどのような狙いを持って試合に入るかは注目ポイント。そして、警戒心を保ちながら適宜ピッチ上で状況を判断していくことが求められそうだ。
今季初戦を控える中で、神戸の吉田監督は「開幕戦というのはなかなかうまくいかないことが多いが、そういう中でも焦れずに結果を残すということが一番大事なこと」と、90分間を集中する大切さに言及。深紅に染まるノエビアスタジアム神戸での開幕戦、士気充実のホームチームは最高の準備を整えて福岡を迎えることになる。
[ 文:小野 慶太 ]