9年ぶりとなるJ1でのリーグ優勝を決めた先週末から12月9日に行われたJリーグアウォーズまで、G大阪は祝福ムードに包まれた。徳島から帰阪してのビール掛け、テレビ出演、取材の数々。オフ明けの9日にチーム全員で参加した、Jリーグアウォーズ。クラブハウスに次から次へと届く、たくさんの花々たち。どこにいってもお祝いムード一色で、選手たちは改めて『Jリーグ優勝』の喜びと重みを実感したことだろう。
その余韻にいつまでも浸っていたい、という気持ちも心のどこかにはあるのかも知れないが、そうはいかない。13日にはG大阪史上初の『三冠』を賭けた、天皇杯決勝が待ち受けるからだ。
相手は、山形。思えば、昨年のJ2リーグ戦において、最終節を待たずしてホームで優勝を決めた相手だ。その際は、FW宇佐美貴史の2ゴールも飛び出して3-2で勝利。万博記念競技場は歓喜の輪に包まれたが、今回は中立の地、日産スタジアムでの一戦。しかも、一発勝負の天皇杯決勝という難しさもある。ただ、FW宇佐美は気持ち新たに勝利を誓う。
「天皇杯を獲らなければ、Jリーグとヤマザキナビスコカップのタイトルを心から喜べなくなってしまう。気持ちよくシーズンを終えられるように絶対に勝ちたい」。
もちろん、それは他の選手も同じで、今シーズンを締めくくる最後の一戦に、またナビスコカップ&Jリーグ覇者のプライドに賭けても、全員の気持ちは今季3つ目のタイトル『天皇杯』獲得だけにまっすぐと向けられている。ナビスコカップ決勝で2点を先行された経験や、J1リーグ戦最終節で最下位の徳島に苦戦を強いられた経験等も踏まえ、慢心なく、試合に臨むことだろう。
チームの雰囲気は、もちろんいい。先の徳島戦で右足首を痛めたDF米倉恒貴や右太ももを痛めたMF阿部浩之のケガの具合は気になるが、タイトルが懸かった痺れる一戦を前に、しかも今年最後の公式戦ということもあって揃って出場への意欲は強い。いや、仮に彼らが出場できなくとも、この終盤戦で示してきた選手層の厚みを思えばこそ、「誰が出ても質を落とさずに自分たちのサッカーが体現できる」(MF大森晃太郎)という自信もチームに宿っている。あとは、今季の『タイトル』の大きな要因となった、そのチームの『総合力』を武器に、全員で最後まで勝ちに行くだけだ。
「勝って『三冠』を達成し、今年1年をいい形で締めくくりたい。ビデオで見た限り、山形は全員がハードワークするチーム。そこに引っかかるとピンチになるだけに注意しなければいけないが、自分たちがすべきことをしっかりとやり切れれば、いい結果が出るはず。出来れば圧倒して勝つのが理想だけど、それができなくてもしっかりと『勝利』という結果を残したい」(MF遠藤保仁)。
「相手がどうこうというより、僕らのスタイルを貫いて、心の底からサッカーを楽しみたい。ぜひ三冠を獲ってチーム全員で歴史に名を刻みたいと思います。ゴールはもちろん狙っています。自分が決めてタイトルを獲れればベストだし、そうする自信もあります」(FW宇佐美貴史)。
「簡単な試合にならないはずでが、僕がゴールを許さなければ失点はしない。そこを意識して試合に入りたい。天皇杯も、全員で1つずつ勝ち上がってきた結果、決勝の舞台にたどりつきましたが、その1つずつ、という思いは最後の山形戦でも変わらない。これまでと同じ姿勢で試合に臨みたい。山形はおそらくプレッシャーをかけてくるだろうし、そのプレッシャーを悪い状態で食らうと相手を乗らせてしまう。そうさせないためにも、前半が勝負。全員でしっかり集中して試合に入りたい」(GK東口順昭)。
2012年のJ2降格、昨年のJ2リーグ優勝。そして、今季、「みんなで這い上がろう」という長谷川健太監督のゲキのもと、気持ちを一つに揃えて前半戦の停滞を払拭した後半戦――。そして、悔しさも、喜びも、逆境も、全てを力にしながらたどり着いたヤマザキナビスコカップ、J1リーグ戦での二つのタイトル。そこで掴んだ自信、プライドを胸に挑む今季のラストゲーム、天皇杯決勝の舞台で『長谷川ガンバ』が躍動を魅せたとき、G大阪に『三冠』という新たな歴史が刻まれる。
以上
2014.12.12 Reported by 高村美砂
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