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【J2:第42節 大分 vs 湘南】プレビュー:王者湘南に挑む大分にとって勝利は絶対条件。負ければ終わりのプレーオフ『準々決勝』だ!(14.11.23)

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3月にはじまったリーグ戦の最終節。プレーオフ進出にわずかな可能性を残す大分(勝点63、7位)が、開幕から独走し早々とJ1昇格を決めた勝点98の首位湘南と対戦する。

プレーオフの自力進出の可能性がない大分は勝利が絶対条件。その上で6位山形、5位北九州、4位千葉の結果によりプレーオフ進出が決まる状況だ。オフ明けの練習初日のミーティングで、田坂和昭監督は「次の試合はプレーオフ準々決勝。引き分けも許されない。今まで積み上げてきたことを出そう」と、今節を含め、プレーオフ2試合に勝利してJ1昇格への道筋を示した。
ここ数ヶ月、これまでの積み重ねが目に見え、結果も出ている。田坂監督は「選手も自分たちのスタイルに自信を持っている。(アディショナルタイムで2失点し逆転負けを喫した前々節の)水戸戦で痛い目に遭ったが財産になっている。“やること”をやって試合に勝ちたい」と湘南戦への手応えを感じている。

やることとは、「攻守の切り替えを早くする」「球際で負けない」「考えて走る」といった戦術以前に欠かせないもののこと。積み上げた「高い位置でボールを奪い、素早く攻めるスタイル」を大事にしながらも、試合をコントロールする、勝負どころを見極め考えてプレーする。こうしたサッカーの本質を一つひとつ追求してきた。「今回のような大一番はプランを考えてもその通りにはいかない。試合の状況を見ながら、試合を動かす」と田坂監督。相手の出方を窺うよりも、「最初から仕掛ける」と自分たちからアクションを起すつもりだ。

一方、大分銀行ドームに乗り込む湘南は、昇格を決めてからその後の試合は一息ついた感があったが、直近の2試合(41節○4−1横浜FC、40節○4−0北九州)で大量得点を挙げ、圧倒的な強さが戻った。
前節の横浜FCの2得点は、まさにそれ。先制後のキックオフ直後にハイプレスでボールを奪うや一気にゴールになだれ込む『湘南スタイル』で豪快にネットを揺らした。
試合後に曹貴裁監督は「毎試合毎試合、1試合ごと、1日ごとに、やるサッカーの質を高めて成長しようということで、誰が出ても、どんな状況でもそういう姿勢を失わないようにやってきた」と振り返ったように、監督も選手も真摯にサッカーと向き合い、確立したスタイルは揺らぐことのない太い幹となっている。

大分戦に向けて、曹監督は「大分さんはプレーオフもかかっているし、みすぼらしい試合はできない。もう1回リセットして、選手と一緒にいい準備をして戦いたい」と消化試合で終わらせることなど全く考えていない。
勝てば大台の勝点100越える。『100越え』の称号を経てJ1挑戦に弾みをつけたいところだ。

昨季J1で苦い経験をし、1年でJ2に降格した両チーム。この1年はスタイルを積み重ね、『自分たちのサッカー』と胸を張れるものを作った。互いのプライド、クラブの姿勢、哲学を証明する戦いだ。キックオフ直後から、バチバチと火花散る試合になること間違いなし。今季の総決算が問われる試合になる。

以上


2014.11.22 Reported by 柚野真也
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