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【富山:澤入重雄GM就任会見】出席者コメント(14.11.17)

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本日、澤入重雄氏のGM(ゼネラルマネージャー)就任記者会見が行われました。出席者のコメントは以下のとおりです。

●カターレ富山・酒井英治社長:
「わたしのほうからゼネラルマネジャー(以下GM)導入の目的や経緯を説明したいと思います。トップチームの強化に資する監督の人事、選手補強をはじめ、クラブの事業や運営において専門的な見地を取り入れ、経営基盤の強化を図る。7月に社長に就任してクラブに携わり、スポンサー企業をはじめとする多くのステークホルダーと接してきました。その中で、将来を見据えたトップチームの強化はもとより、集客数の増加など収入を増やし、経営基盤をより強固にするために右腕となるGMの必要性を強く感じました。このためJリーグ関係者や県内サッカー関係者にも相談し、アドバイスをいただきながら実現に向け水面下で取り組んできたが、今季は残念ながらJ2最下位が決まり来季はJ3で戦うこととなりました。このような状況をうけ、クラブの運営体制の見直しを加速させ、1年でJ2に復帰するためのトップチームの再生と強化に向けた監督の人事、選手の確保をはじめ、クラブの事業や運営に関しても専門的な見地と人脈をもつGMを早期に招へいし、経営体制の強化を図ることにいたしました。
GMの選任にあたっては、経歴はもちろん、富山を元気に、富山の子供たちに夢と希望を与える、といったクラブの理念を理解していただくことが前提で、ボールを奪われても奪い返して90分走り切るといったカターレ富山が目指すサッカースタイルにもとづくチームづくりや、ホームタウン活動として行っている地域貢献活動などにトップチームの選手が積極的に参加することに理解があるかどうかを考慮しました。
澤入氏は選手歴、指導歴とも輝かしく、わたしどもと理念を共有し、目指すサッカースタイルや、トップチームと地域との関わりの重要性などについても理解が深い。J3に降格して厳しい状況が考えられますが、カターレ富山の再生とJ2への復帰、富山のために持てる力を全力で注ぐとの熱い決意を聞かせていただき、我々とベクトルを同じくしてクラブ再生への力になってくれると確信いたしました。澤入GMとともにこれからの試練を乗り越え、県民のみなさまの期待にこたえられるクラブになれるように頑張ります。今後より一層の支援をよろしくお願いいたします」

●澤入重雄ゼネラルマネジャー:
「はじめまして。澤入重雄と申します。よろしくお願いします。何から話せばよいかと思いますが、まず(GM就任の)お話をいただいた時には正直言って迷いました。J2最下位が決まる前でしたが、重い責任が伴うこの役目を自分が果たせるのかどうかを自問自答しました。どこで引き受ける決断に至ったかといえば、実はアウェイの松本戦を1人でふらっと見に行って、カターレ富山のサポーター席でぽつんとひとりで座っていました。スタンドの約90%は松本のサポーターが占める中で、小さいエリアではありましたが富山のサポーターのみなさんが90分間、選手とともに戦っている、応援しているのを見て、やってみよう、という気になりました。そこが自分にとってのスタート。サポーターの想いに応えられるように今日から、まずは1年間、カターレ富山を前進させたいと思います。
プロフェッショナルフットボールのクラブとしてステップアップしていかなければならないが、まず大事なのは人材。監督は今季限りでの退任が決まっており、そこの人選が必要になる。選手も期限付き移籍や契約が満了する者がいる。きちっと選定していかねばならないと思っています。潤沢に資金があるクラブではないですし、僕がいた名古屋とは比較にならない。下部組織を整備してトップチームで活躍する選手を育成するシステムをより強くしていかなければならないと考えています。
クラブマネージメントについても、小規模なクラブはスタッフがいろんな仕事を理解して、自らの担当だけではなくクロスして仕事をしていかなければならない。互いの感覚を生かし、うまく引き出してサポートしあえる体制が必要になると思います。もう一つは富山への地域貢献。県民クラブとして、スタジアムに来て楽しかったなと思う、子供たちがすごいなと思うような試合をいつもできる、そんなチームづくりをしたいと思います。
チームとしての来季の目標ははっきりしていて、J2に復帰すること。ただし、クラブとしての目標はただ上がるだけではない。昇格したあとにどうするのか、将来はどうするのか、考えながらやらなければいけない。インスタントではなく、コンスタントに経営していけるやり方を考え、みなさんの協力を得ながらやっていきたいと思います。トップチームのチームづくりについて、自分の理想はありますが、その話はあえてここではしません。カターレ富山がどういうチームづくりをしていけばよいのか、もう少し話を聞いて判断していきたいと思います。熱い気持ちで今日から1年間、クラブ、チームが目標に向かっていけるように頑張ります」

Q:監督の人選について、澤入GMはどんな考えをもっていますか。
「まずは選手のところをきちっと、強化担当と監督からも話を聞きながら、自分の目でも見て、現有の選手を来年度以降どうするかの判断をしていく。同時に監督の人選も進めていく。何人かの候補は頭の中にはあります。決定は時期的には遠くならないようにはしたいですが、慌てて決めることはしたくない。サッカーは走らなければ勝てないので、その視点は外せない。まだ白紙に近いと思っていただいてよいです。来年のチームの目標はJ2昇格とはっきりしています。ただし、ベースをきっちりとつくって上がるのか、上がることに専念するのか、どちらにどれぐらいのパーセンテージで重きを置くか、現時点ではそこを迷っています。どちらに重きを置くかで監督に誰を選ぶかは大きく変わってくる。いろんなパターンは考えていますが、クラブとしての方針を決めて、それをピッチに落とし込むために監督を選ぶことになると思います」

Q:岐阜がラモス瑠偉監督を招へいして集客増につなげましたが、知名度のある人も候補になるのでしょうか。
「カターレにとっては大事な要因のひとつかもしれません。しかし、それ以上に大事なのは基盤をつくることかもしれません。監督に限らず、この選手がいるからスタジアムに見に行きたいと思わせる選手(の獲得)も考えてはいきたいと思います」

Q:松本戦を観戦してチームと選手にどんな印象を持ちましたか。
「(2位の)松本とはかなり順位が異なるが、選手個々の力はそんなに差はないと感じました。なぜ差がついたのかにはいろんな要因があり、戦術、フィジカル、メンタルと差は感じました。チームづくりで大事にしなければならないのは、メンタル面では選手たちが勝者のメンタリティーをもって戦うこと。これは今後の監督人事にも関わってくる部分だと思います。降格することになり、選手はやはり落ち込む。気持ちの面で勝者のメンタリティーを植え付けられるかどうかは、ひとつの要因となる。また、自分がうまくなること、日々、あるいは月ごとに、うまくなっていることが感じられると選手はグラウンドに自然と足が向くようになる。選手一人ひとりを伸ばせる監督、スタッフが必要になるので、そこは考えていきたいです。これまでの話を聞きながら2014年を反省し、分析もして、これまでとは異なる血も入れてやっていきたいと思います」

Q:松本戦でサポーターのどんなところに心を動かされましたか。
「ずっと応援していたところですね。後半に2失点して普通なら切れちゃうんじゃないかと思う展開でも変わらず応援していたサポーターが多くいた。すごいなと。そばに座って、自分の中で感じたものがあったのかもしれない」

Q:富山で挑戦したいことはありますか。
「GMは初めて。やったことがないのは事実なので、トップチームを中心にどのようにクラブを盛り上げていくのか、県民のみなさんに愛されるクラブをどうやったら本当につくっていけるのか、を考えています。こうしたらよいのかな、こういうものをやりたいな、と思い描くものを恐れずに積み重ねていきたい。失敗もたぶん、いや必ずあると思いますが、それを覚悟のうえでやる。(失敗しても)すぐ修正して新たな仕掛けをしたい。仕掛け続ける1年にしたいとは思います」

●酒井英治社長:
「経験がなくても人は育つ。経験あっても、それが富山に合うかという問題もある。理念や目指すサッカースタイルに共感してもらわなければ務まらない。指導現場での経験が長いが、大学での指導などを通じて外との関わりもいろいろとしてこられたから、それらの経験も生かしてほしいと思います」

●澤入重雄GM:
「大学の監督、小学生向けのスクールなどでも指導し、現場からの目線でクラブをみることはできる。そういうところも評価して選んでいただけたと思っています。(富山県民のみなさんの中には)どこから来たんだと思っている人も少なくないでしょう(苦笑)。僕のことを少し知ってくれていて、頑張れよと思ってくれている人もいるでしょう。いろんな方がいると思いますが、カターレ富山が受け入れてくれたことについて感謝しており、それについて自分勝手な思いではありますが、富山県民に対しても感謝しています。来年1年、カターレ富山を通じて具体的になにかひとつでも恩返しできたらよいと思っています。頑張りますので応援をよろしくお願いいたします」

以上
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