先日、ある選手の取材をしていて、ピッチに立つ時に1番心がけている事を聞いたところ、「そうだったのか!!それほどまでの想いを背負って・・・」といたく感動する答えが返ってきました。そこで今回は、讃岐の選手全員に「ピッチに立つ時の想い、心がけているプレー」を聞いてみました。皆さんは誰の言葉が胸に響くでしょうか−?
●森田耕一郎選手
「ピッチで起こる事に一喜一憂するのではなく、全て受け入れる覚悟をもって臨んでいます。あとは強気でいく事。少しでも弱気な所を見せると相手に伝わってしまう。強い気持ちでやるのが自分の持ち味です」
●小澤雄希選手
「その試合に対するイメージを持ち、ロッカールームアウトくらいから気持ちを高めてピッチに入っています。ピッチに立てば、イメージしたプレーをどう表現するか?そして勝つ事を考えます。スタンドを見て、嫁やサポーターの期待に応えたいなとも」
●藤井航大選手
「自分はチームの代表としてピッチに立っている。選手なら誰もが試合に出たいはず。その選手を代表して試合に出ているので、ミスをしても気持ちを切らすことなく前向きに勝ちを意識しています。プレー面では、自分のストロングポイントであるヘディングで負けない事。最初のヘディングで競り勝てれば、その後も乗っていけるので最初が肝心」
●沼田圭悟選手
「まずは楽しんでいこうと。だいぶ慣れたけど、最初はガチガチだったので。プレーでは点につながる仕事、常にゴールやアシストを狙っています。やっぱり、ピッチに立ってサポーターを見るとテンションが上がる!人が多いほど気持ちが高まって自分のプレーも出来る気がします」
●波夛野寛選手
「ディフェンスなので無失点に抑える事を、まず意識。相手も違うし、毎年、毎回、新鮮な気持ちでピッチに立っています。僕は讃岐に長くいる分、やっぱりチームやサポーターへの想いは強い。絶対にJ2に踏みとどまらないと!」
●藤田浩平選手
「チームとして、その試合に向けて練習しているので、そこを意識してプレーに入っています。緊張もあるけど、思い切ってやると自分らしいプレーが出来る。昔からJリーガーになりたくて、その夢が叶った今、ピッチに立つと気持ちいい。サポーターの数も増え、大きい声援の中でプレー出来るのは、本当に気持ちいいです!」
●持留新作選手
「まずはチームとしてやる事を徹底し、その中で個人のアピール、シュートにからむ・シュートを決めるという事を意識しています」
●大沢朋也選手
「とにかく勝つ事。(途中出場の場合)チームが負けている時は点を取りに行く、勝っている時はリードを守りながら上手くカウンターを狙っていく。讃岐は自分たちがJ2に上げたチーム。だからこそ絶対に守りたいと思っています」
●我那覇和樹選手
「目の前の試合に集中し、勝ってサポーターの笑顔が見たいと思っています。スタメンでも、途中出場でも大切にしているのはファーストタッチ。ファーストタッチが上手くいくと、その試合も上手くいきますから」
●高木和正選手
「チームが勝つために自分の出来る事を最大限にする、自分のプレーをしっかり出す。たとえチームが悪い状況でも、自分が引っ張っていく・・・くらいの気持ちで臨んでいます」
●西野泰正選手
「勝つ事をだけを考えて、しっかり集中して入る。気持ちの部分で負けない事も大切」
Q:ベテランとして若手選手を引っ張るという思いは?
「練習ではあるけど、試合ではないです。それだとゲームに集中した事にならない。ただ、とにかく目の前の一戦に集中するだけ」
●堀河俊大選手
「チームが勝つ事だけを狙ってプレーしています。昨季、JFLからJ2に上がって、みんなJ2でプレーしたかったと思う。でも、出来ない選手もいた。チームを去った選手の想いも背負って戦っています」
●アラン選手
「自分は途中から出る事が多いので、その試合、どう自分のスピードを生かせるのかを見ていて、スピードを生かせるポジションに入るよう心掛けています。FWとして早く1点を取りたいという気持ちも大きい。自分にとっても、チームにとっても初めてのJの舞台。大きな経験をさせてもらっているので、勝利に貢献したいです」
Q:J2の舞台で戦う事についてブラジルに住む家族からの言葉は?
「試合に出る時、出ない時に関わらず、母からは『自分を信じて、最後まで諦めないで』と言われています」
●綱田大志選手
「ここまで皆と一緒に戦って、やっとJ2の舞台に立ったので、絶対に降格はしたくない。皆で一つになって、残留を果たしたいです。自分のプレーとしては、がむしゃらだけど頭は冷静に・・・をモットーにしています」
●石井健太選手
「自分は健康で、何不自由なく良い環境でサッカーが出来ている。出来ない人の分までじゃないけど、もっと自分に出来る事は何か?を追及しています」
Q:いつから、そのような想いを?
「大学時代、実習の一環で、ある障害者施設を訪問して特に感じるようになりました。いくら苦しくても、自分は健康だし、やろうと思えば何でも出来る。だから、もっとやらなきゃいけない」
●野口遼太選手
「自分はDFなので、試合に勝つために、まず失点しない事。昨季、苦しい思いをして、やっとJ2の舞台に立つことが出来ました。いいプレーをして観客を増やしたいですし、香川の人に讃岐の戦いをもっと見てもらいたいです。サポーターが多いと、プレーしている側も、気持ちがいいですし」
●関原凌河選手
「試合相手のやり方、自分がやる事を整理して、意気込み過ぎず、けれど熱くピッチに入ります。自分のポジションは最初から100%の力でいく事が大切。相手のディフェンダーを疲れさせるのも役目ですから。昨季、自分は全くダメだったので、今年にかける思いは強いです。J2というカテゴリーで自分はどれだけ出来るか−?もっともっと、やらなきゃいけないって思っています、得点もアシストも。試合中は、自分の事だけじゃなく、チームや他の人の事も考えてプレーするようにしています」
●大杉誠人選手
「Jリーグの舞台に立てるのは限られた人だけ。自分が、ここにくるまで支えてくれた人への感謝の気持ちを常に持っています。今まで自分一人でやってきたわけじゃないし、今も一人でやっているわけじゃないから」
●アンドレア選手
「今年はケガをしてしまって、体は100%じゃないかもしれないけど、気持ちは熱く頑張ってます!」
●福家勇輝選手
「ヒデさん(現・讃岐アカデミーコーチで昨季まで讃岐でプレーしていた石田英之氏)から教えてもらったんですけど、イメージトレーニングをしています。対戦する相手のビデオを見て、自分がどういう動きをするかなどを事前にイメトレ。ピッチに入る時、そのイメトレと気持ちの部分を高めています」
●武田有祐選手
「スタメンだと、選ばれた11人の責任と、その週の練習で積み上げてきた事を徹底的にやるようにというのを意識しています。最初に守備がしっかり耐えると、自分もチームものっていきて、勝ちが見えてくる。相手を0に抑えると、まず負けはない。とにかく0に抑える事を考えてプレーしています」
●高橋泰選手
「チームとして、その試合の意味、勝つ事、いい入りが出来る事を意識。いい入り方っていうのは凄く大切。『ただ最初の5分、10分』って思われるかもしれないけど、最初がいいと90分出来る。試合数も残り少ないけど、チームが勝つために選手全員が同じ方向を向いている。勝つためには一つにならないと!」
Q:若手の頃はどんな思いでピッチに?
自分も若い頃は、『試合に出て役に立たなければはずされる』、『ゲームに出て悪いプレーをしない』っていう気持ちが先行してたけど福岡でプレー(2009年〜)している頃から、見に来てくれている人に楽しんでもらいたいと思うようになった。見ている人に感心されるようなプレーを随所に出していきたいですね」
●瀬口拓弥選手
「ピッチに入ってゴールの前にきた時、ポストとバーに必ず触れて『今日はよろしく頼む』と気持ちを込めています。自分がずっと続けているおまじないです」
●岡村和哉選手
「(過去の在籍チームで)ずっとJ2で試合に出られていなかったので、一試合一試合を大切にしています。J2の試合に出られるのは貴重な事。なので、一試合を無駄にしない。自分も出られていなかったので、出ていない選手の気持ちも凄く分かる。その気持ちを背負い、今、毎試合出られているという事に感謝。ピッチに立てるのは純粋に嬉しいです」
●山本翔平選手
「戦う姿勢がまずないと技術とか言ってられないので、そこだけは見せるように。自分の良さはそこなんで。負けないって事しか考えない、余計な事は考えないです。自分の力を100%出すだけ。あとは、試合に出ている以上、自分には責任がある。みんな出たい中、自分が出ているので。出ている選手は、それを背負っています」
●森保翔平選手
「絶対に勝つという強い気持ち。強敵相手にバチバチやれるのは気持ちがのってきてワクワクします。自分の持ち味である運動量を生かし、皆より走ってチームに勢いをつけたいです」
Q:ケガの調子は?
「調子はいいです、あとは上げていくだけ。しっかり、いい準備をしていきたいです。サッカーをやりたくて今、ウズウズしてますから」
●古田寛幸選手
「いいイメージを持ってピッチへ。自分の理想のプレーを試合でハッキリさせる事、楽しむことを意識しています。楽しむためには勝つ、勝つためには楽しむ。気負い過ぎても良くないし、冷静さと楽しさのバランスが重要だと思います。長年(6年目)プロとしてやっていて、その中でのいい時をイメージしておくと、上手くいかない時に戻れる場所、いい時の核があれば迷わなくて済むから」
●ソンハンキ選手
「選手一人ひとり、皆が頑張っているから自分も頑張ろうと思う。残り試合、勝つ事、残留だけを考えて戦う」
●木島良輔選手
「(スタメンで出た場合は)出来るだけ早めにチャンスを作る事。ワンタッチめ、ファーストプレーが大事。ミスから入ると、何か気持ち悪い感じ。次にボールに触る時、気持ちが悪いし、怖いなって。そうなると、どうしようもない」
Q:ケガで苦しみながらもピッチに立ち続ける理由は?
「色々あるけど・・・。1番の理由はサッカーが好きだからかな。それに引退した人の話を聞くと、やめない方がいいって言うしね」
●藤井大輔選手
「練習の時もそうだけど、自然体で試合に入る事」
Q:途中加入(7月14日より期限付き移籍)について
「アウェイの山形戦(第34節)の後、去年、讃岐がJ2に昇格した時のビデオを観ました。自分は讃岐に途中から加入したけど、それを見て気持ちを高めるいい刺激になりました。チームのために頑張りたい」
現在、讃岐は順位もさる事ながら観客数(第40節終了時・平均3,331人。J2・22位)も気になるところです。香川の地に灯ったJの明かりを消さないよう、多くの想いを背負って懸命に戦う選手たち。そんな選手たちの声が一人でも多くの香川県民に届いて欲しいと思います。彼らの事を知れば、きっと応援せずにはいられなくなるから−。
お詫び)筆者の語学能力不足のため、エブソン選手から話を聞く事が出来ていません。機会をうかがってエブソン選手にも取材を進めていきたいと思っていますので今しばらくお待ちください。エブソンファンの皆さん、ごめんなさい。
以上
2014.11.13 Reported by 中條さくら(オフィスひやあつ)
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