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【J2:第37節 福岡 vs 群馬】プレビュー:「福岡らしさ」は取り戻せたか?自分たちのすべてを好調群馬にぶつける。(14.10.19)

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湘南が史上最速でのJ1復帰を決めた一方で、プレーオフ進出を争う戦いは依然として混沌とした状況が続いている。そして、その波に飲み込まれて福岡が苦しんでいる。一時は6位と勝点1差の7位まで浮上したが、9月以降、2勝5敗と大きく失速。現在は13勝8分15敗の11位。6位との勝点差7は、まだチャンスが残っていることを示すが、最終的な結果は、プレーオフ進出を争うライバルチームの結果に身を委ねなければいけない立場にいる。その状況は極めて厳しいと言わざるを得ない。

しかし、その小さな可能性を求めて、福岡は連日トレーニングに励む。最大の課題は、勝てない日々が続くことで失ってしまったチームのバランスを取り戻すことにある。ここに来て、改めてクローズアップされているのは「肝心なところでの精度と質」(城後寿)だが、それ以上に気になるのは、福岡らしさが薄れていること。代名詞であった高い位置からのプレスと、ボールを奪ってから素早く、シンプルに前に向かってプレーする意識が、少し薄れてきているように見える。流れの中から得点が奪えなくなっていることや、あっさりと失点するシーンが増えているのは、特別な理由があるというよりも、チーム全体のバランスに欠いていることに起因している。

そんな中、コンディション不良でチームを離れていた坂田大輔が戻ってきたのは好材料と言えるだろう。復帰に当たり、坂田は次のように話す。
「長い時間は無理でも、やれないことはないと監督には伝えた。試合に使うのかどうかは監督が決めることだが、駒のひとつとして数えられるように準備はしてきた。チームも、個々も、どうすれば現状を解決できるのかと取り組んでいる。そこへ自分が加わることで、そうした試みが、より円滑に進められるようになればと思っている」
坂田の戦線離脱だけがチームの失速の理由ではないが、その時期が一致していることに、じくじたる想いがあったのは想像に難くない。そうした想いを秘めて復帰する坂田の存在は、チームに新たな刺激を与えてくれることだろう。

さて、第37節に福岡が迎える相手は群馬。13勝4分19敗と苦しい戦いを強いられているが、直近の5試合の成績は4勝1敗。前節は、プレーオフ進出争いの真っただ中にいる岡山との打ち合いを制して3−2で勝利している。堅実な守備と、パスをつなぐ能力、そして前線に揃う攻撃陣の力が噛み合うようになってきたことが、その要因。好調と言うよりも、リーグ終盤に来て、これまで取り組んできたことが身を結び始めたと見るのが妥当だろう。

守備の基本はブロックを敷いた堅実な守備。相手ボールになると最終ラインを5枚にして素早く陣形を整えて守備ラインの突破を許さない。その中心にいるのは有薗真吾、クォン ハンジンの2人だが、献身的な動きでピンチの芽を摘んでいく黄誠秀(ファン ソンス)のプレーが際立つ。攻撃は、しっかりとボールを動かしながらビルドアップするのが特長。奪ったボールをリズミカルにつないでゴールを目指す。ゲームを作るのは小林竜樹。中盤を自由に動き回ってボール引き出し、巧みなパスワークで仲間を動かしていく。そして、最も警戒しなければいけないのはダニエル・ロビーニョ、平繁龍一、青木孝太らのアタッカー陣。特にゴールの嗅覚に優れる平繁と、スピードあふれるダニエル・ロビーニョに隙を与えれば、それはゴールを与えることを意味する。

福岡にとって大切なことは、チャレンジ精神を持って戦うということだろう。順位の上では大きな差があるが、現時点で群馬の方が力を有していることは、直近5試合の成績が物語っている。相手を受けるのではなく、自分たちから積極的に挑めるかどうかが勝敗の結果を大きく左右する。抱えている課題が少なくはないことを承知の上で、迷わず、自分たちのストロングポイントを正面からぶつけること。それが勝利を呼び込む鍵であり、残された可能性を現実のものにする道でもある。難しい展開が予想されるが、戦う場所はホーム・レベルファイブスタジアム。後押しするサポーターの声援を力に代えて戦いたい。

以上


2014.10.18 Reported by 中倉一志
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