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【J1:第26節 C大阪 vs 浦和】レポート:走りきった、戦い抜いたC大阪。カカウの1発で首位・浦和に勝利し、J2降格圏から脱出!(14.09.28)

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J1残留へとにかく勝利が欲しいC大阪と、2006年以来となる優勝に向けて突き進みたい浦和との、9月最終週にやってきた一戦は、C大阪がカカウの2試合連続ゴールで1-0と勝利。終盤の浦和の猛攻も、守護神のキムジンヒョンを中心に最後まで粘り強く、身体を張って耐え切った。連敗を2で止め、3試合ぶりの白星を獲得したC大阪は、勝点を26とし、14位に浮上。7戦ぶりにJ2降格圏内から脱出した。一方の浦和は、連勝が4でストップ。7試合ぶりの黒星となった。

C大阪の1-0で迎えたアディショナルタイム。予定の4分をすでに大きく越えた中、ラストプレーとなった浦和のFK。勝利を願うC大阪側からは思いの詰まった『セレッソおおさか!!』コールが、なんとか同点に持ち込もうとする浦和側からはすさまじい迫力の『We Are Reds!!』コールが、それぞれ響き渡り、ヤンマースタジアム長居のボルテージは最高潮に達する。浦和GK西川周作も敵陣ペナルティーエリアまで上がった中、リスタートされるまでの時間、C大阪、浦和、双方の選手たちの必死の駆け引きが続く。そして、最後、マルシオリシャルデスの蹴ったボールを、C大阪の壁がブロックし、そのこぼれ球を再びシュートされても、必死のクリア。そこでタイムアップ。ピッチではC大阪イレブンの安堵の笑顔にあふれ、ベンチ前ではC大阪スタッフ陣らが輪になって勝利をかみしめ合い、スタジアムは3試合ぶりの白星に沸くC大阪サポーターの歓喜に包まれた。

シュート数だけをみれば、7:15と浦和が圧倒しているが、そうかといって、試合が浦和の一方的な展開だったかと言えば、そうではない。序盤から互いの持ち味が随所に発揮された、見応えある攻防が繰り広げられた。「我々が今、やっていることをやりながら、どうにか(相手の)良さを消して、サッカーをしたいなということで、今日は挑んだ」というのはC大阪の大熊裕司監督。ホームチームは決して浦和に合わせることはなく、「クマさん(大熊監督)になってから目指しているサッカー」(山下達也)、いわゆる攻守にアグレッシブに走りきって戦うサッカーを実践する。

リーグ戦4試合ぶりの先発となったカカウと、杉本健勇の2トップで臨んだC大阪。2人のコンビプレーから杉本がシュートを放ち、その後も扇原貴宏がミドルシュートでゴールを脅かすなど、序盤から真っ向勝負に出る。その中で目立ったのは、前半から見せていた、各選手たちの走りきる姿勢。セカンドボールにはキムソンジュンや扇原が立て続けに鋭く反応し、長谷川アーリアジャスールは随所に泥臭いプレーを見せるなど、指揮官の言葉を借りると、「ボールに行くというところでは、よく理解してやってくれた」イレブン。その姿勢こそが、後半、68分に実を結んだ。

ゴールシーンは、丸橋祐介のスローインから。杉本が巧みなポストプレーでつなぐと、これを素早く受けたカカウが、思い切りよく右足を振り抜く。強烈なミドル弾は、GK西川の手をかすめ、ファーポストに当たりながら、ゴールの中に入っていった。前半から精力的に動き、チームにリズムを与えていた元ドイツ代表のワールドクラスの一撃が、均衡を破った。

ただ、そこからは浦和のペトロヴィッチ監督曰く、「我々はより攻撃的になり、4〜5回くらい決定機があった」。前半から続けていた効果的なサイドチェンジを軸とした攻撃でC大阪を揺さぶるだけでなく、後半には関根貴大、梅崎司、マルシオリシャルデスを立て続けに投入し、C大阪の攻撃的サイドバックである酒本憲幸や丸橋祐介のところを狙い目に、次々に仕掛けてきた。それでも、興梠慎三が、森脇良太が、マルシオリシャルデスが、柏木陽介が、ゴールに向かうも、C大阪GKキムジンヒョンの壁は崩せない。結局、浦和は第12節甲府戦以来となる無得点試合となったが、「今日の内容をみれば、決して敗戦に値する内容ではなかった」とペトロヴィッチ監督。西川も「負けはしましたが、しっかりと、浦和らしい攻めぬく姿勢は、最後まで貫いた」と胸を張り、「この敗戦を、しっかり前向きに、次につなげていきたい」と、次節へ切り替えていた。

一方、1点リードを最後までアグレッシブに守りきったC大阪。ただし、降格圏を脱したとはいえ、16位大宮、17位清水との差はわずか1。しかも、次節は清水とのアウェイでの直接対決。「一番大事」(キム ジンヒョン)となる、今季の山場を迎える。そのなかで、次節は丸橋と長谷川が累積警告により出場停止。さらに10月からは南野拓実がU-19日本代表のために離脱し、26日に手術を行った山口蛍も長期離脱を強いられるなど、限られた陣容でのスクランブル状態での戦いは続く。それでも、「チームのためにまず走ること、それを第一に考えて、一人ひとりが心がけていきたい」と杉本がチーム一丸の戦いを強調すれば、「今回と同じモチベーションで臨み、そこで勝てば、差をつけることができるので、気を抜くことなく、今の雰囲気を続けていかなければいけない」とカカウも一層気を引き締めるなど、J1残留という最低限のノルマを達成すべく、C大阪も目指す視線は上のみ。桜色の戦士たちにとって、ここからが本当の勝負になる。

以上

2014.09.28 Reported by 前田敏勝
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