●安達亮監督（神戸）：
「結果的に1−1で勝点１しか取れなかったという印象ですね。悔しいです。前半も、後半も全体的に自分たちのやりたいことができていたんですが、先に失点してしまったことが悔しかった。でも、追いついたので、あとは2点目を（決めて）仕留めることができれば良かった。2点目を取りに行くところの精度と、全体的なアイディアとパワーが足りなかった。非常に残念な試合です」

Ｑ：ペドロ ジュニオール選手を控えにして田代有三選手とマルキーニョス選手の2トップでした。その意図と、印象は？
「単純に（田代）有三のコンディションが良かった。ヤマザキナビスコカップの2試合で非常に機能していたので、そのままその流れをくみました。ペドロは決して悪いわけではないが、少し連戦の疲れがあったのと、最後の切り札としてとっておきたかった。そういう狙いがありました。2人ともその狙い通り、よく働いてくれました」

Ｑ：Ｆ東京の守備の印象と、アイディアと精度さえあえば崩せたという評価なのでしょうか？
「皆さんがどう思われるかは分かりませんが、ＦＣ東京は守備から入っているように見えました。ただ、その守備が、今日のわれわれには効いていなかった印象があります。もちろんわれわれはそうなるように、準備を1週間してきたので。僕らとすれば、そうきたかと、ではこういなせばいいというのが前半でした。前半、相手がシステムを変えてくるということも見越していました。ああそうきたかということで次の手を打っていく。そういった状況で、ほぼゲームを支配できたと思います。どうしても攻撃的にいけばいくほどエドゥーと武藤（嘉紀）の強烈な2トップがいるので、そこをターゲットにカウンターを何度か食らいましたが、そこは個人の力しかなかったので。後から湧いて出てくるのが、本来のＦＣ東京の狙いだと思いますが、湧いて出てこさせないボールをつなぎながらの攻撃もできました。湧いて出てくるところを狙って攻めるということも考えていたので。非常にうまく攻略できたほうだと思います。1−1に追いついてから2点目を取るというところ。後半、相手が前掛かりになってきたところで、もうひとつ上の精度を要求していかなければいけなかった。もっと完璧に崩すシーン3回も4回もつくれれば、よかったんですが、ちょっとフィジカル的なところで精度を欠いた。後半の中盤あたりからは動き出しが単調になっていた。最後の20分ぐらいからは、お互いに、得るものがあまりなかった。言ってしまえば、つまらないゲームにしてしまった。見ている人には申し訳なかった。もう少しわれわれが相手を崩しに掛かり、それに耐えてカウンターを狙うＦＣ東京があり、その攻防をもっとたくさん見せられるゲームを見せたかった。本当に悔しいですね。このまま終わりたくないので、これ以上の試合を残り11試合やっていきたいと思います」

Ｑ：森岡亮太選手のパフォーマンスは？
「今日は正直、あまりよくなかった。ただボールは収まるので、あいつの力をフルに出せれば、決定的な仕事ができたと思う。仕上げるところが、彼が日本代表に選ばれた理由でもあるので、それを発揮できなかったのは残念です。正直、2日ほどしかトレーニングができなかったのですが、彼はほとんど試合に出られなかったので、コンディションはよくなかったです。紅白戦に入っても息がすぐに上がっていたので。初めて代表に選ばれたので、それも経験かなと。代表に選ばれても自分でコンディションをつくれるようにならないと。所属チームに迷惑を掛けても仕方がないので。その辺りも経験して良くなっていくと思います。アドバイスという状況の選手ではない。ちょこちょこアドバイスはしますが、自分で感じて自分で成長していかないといけない選手です。頭が良くて勘違いする選手ではないので、細々したことを僕が言う必要はない。とにかく経験だと思うので、次の試合から大活躍してくれると思っています」

以上