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【第94回天皇杯 ラウンド16 長崎 vs 千葉】レポート:前半は持ち味を発揮した長崎、後半は選手交代が奏功した千葉が優位に立った接戦。延長戦後半のケンペスのゴールで千葉が競り勝つ。(14.09.11)

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9月7日のJ2第30節からスタメンから3人を代えた長崎。だが、今季の千葉との対戦の2試合(J2リーグ戦の第4節と第23節)でいずれも得点した奥埜博亮はJ2第30節を体調不良で欠場し、この日はサブメンバー。さらにJ2第23節では前線で起点になっていたイ ヨンジェは韓国代表に招集されてJ2第30節に引き続いて不在だった。一方、千葉はこの日のスタメンのうちJ2第30節もスタメンだったのは大岩一貴だけと、天皇杯3回戦・柏戦と同様に直近のJ2リーグ戦からスタメンを大幅に変更して臨んだ。

前半に主導権を握ったのは長崎だった。千葉のボールホルダーに長崎の特長である激しいプレスをかけ、ボールを奪うとロングパスを多用してスピーディーに前へと運ぶ。9分には長崎のディフェンスラインがハーフウェイライン近くまで上がっていたように、全体をコンパクトにして千葉に自由にプレーできるスペースを与えない。その一方でサイドのスペースを突く攻撃を狙い、その狙い通りに10分、右寄りからパスをつないで左サイドを突破した古部健太のクロスにファーサイドで小松塁がヘディングで合わせて先制点を奪った。

千葉は長崎のディフェンスラインの背後のスペースを突きたかったが、パスの出し手のキックの精度の問題、スペースに出る選手の動きの質の問題に加え、タイミングもなかなか合わない。今季開幕時は鹿島に期限付き移籍し、千葉への復帰後初の公式戦出場で左サイドハーフに入ったジャイールは、7分、ドリブル突破した左サイドバックの佐藤祥のパスを受けてシュート。これは長崎のGK大久保択生にキャッチされ、その後はジャイールに入れるパスを長崎にカットされる場面が目立った。17分ごろには右サイドハーフの田中佑昌が右前のスペースに2回飛び出したものの、長崎のプレスを受けてボールを後ろに下げる場面が多く、長崎の守備を崩すような攻撃がほとんどできなかった。
千葉の関塚隆監督は後半からジャイールに代えて町田也真人を起用。これが奏功した。後半のキックオフは千葉で、下げたボールを受けた田代真一が前線にロングパス。ケンペスが競り勝った後のこぼれ球を拾った町田が、公式戦初ゴールとなる同点ゴールを奪った。町田の動きとパスの効果もあって、千葉は選手の距離感がいいパスワークを展開。小気味よくパスをつないで攻めた。それに対して長崎はパスカットを狙うものの、前半ほどにはボールを奪うことができない。それでも、千葉がボールを保持しながらも同点弾以降の決定機を作れずにいると、90+1分、長崎はオーバーラップしたセンターバックの岡本拓也のクロスから小松のヘディングシュートで決定機。だが、ゴールポストのわずか横に外れた。

延長戦の前半は、千葉戦ではコイントスでエンドの決定権を得ると必ずエンドを変える長崎がエンドを変え、修正を図って立て直した。だが、小松や交代出場の野田紘史がシュートを打つも決めきれない。すると延長戦後半、千葉107分に右サイドのスペースに飛び出したボランチの佐藤勇人が打ったシュートはGK大久保にセーブされるも、110分、ゴール前中央で交代出場の井出遥也とのワンツーからケンペスが打ったシュートが決まって逆転。互いに疲労困憊の中、決定機を確実にモノにした千葉が競り勝って準々決勝進出を決めた。

両チームとも持ち味を発揮した時間帯があり、持ち味を生かした得点シーンだったが、試合の前後半90分間での失点は両チームとも守備にマークやカバーリングのミスがあった。互いにそのミスを見逃さずに突いて得点したわけで、その駆け引きはおもしろかったが、両チームがさらに上位へ行くには守備時のミスを減らし、失点を減らすことが望まれる。

以上

2014.09.11 Reported by 赤沼圭子
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