●城福浩監督(甲府):
「去年ベスト4の壁を破ることができなくて、今年はその雪辱に燃えていましたがここで退くことになって大変残念です。選手の起用、交代、PK戦の順番を含めて全て私の責任だと思います。今日のような水曜日のナイトゲームに多くの方が来てくれて、我々の後押しをしてくれるサポーターがいてくれることを実感させてもらいましたが、彼らと天皇杯の夢を追いかけることができななくて残念です。神様がJリーグに集中してこのクラブに3年連続でJ1に残るという新たな歴史を作れと言っていると受け止めて、とにかくJリーグに集中したいと思います」
Q:キリノ選手を先発させましたが、今日のプレーの感想とこれから突き詰めていくことはどんな所になりそうですか?
「とにもかくにもコンディションが50%でもないが、100%でもないということに尽きます。彼が(前のクラブを離れてから約7ヵ月間)どれだけプレーをやっていなかったかということを考えると、今日のピッチに立てたことは奇跡に近い。我々もリスクを背負って立たせました。彼はもっとできる選手だと思いますが、我々のJリーグにおける現状を考えるとこういう試合で使いながら、ゲーム体力、ゲーム勘を養っていかないといけない。この意味では引っ張りましたが、今日の出来を評価できるほどのパフォーマンスではありませんが、それも承知で使ったのは私の責任です」
Q:(キリノ選手と)シャドーの距離か少し遠く見えましたが、修正は難しかったのか?
「北九州はのびのびとゲームをやってきたと思うし、ボールを繋いできたと思うので、キリノには守備のやり方を指示しながらどういう風に相手のポゼッションから奪って攻撃に繋げていくのかということと、少しジウシーニョとクリスティアーノのところで上手くいっていなかったので、前半の最後の方にならないと修正できなかったのはこちらの問題もあると思います。なかなか伝えきれなかった。こういう試合をゼロで押さえていればチャンスがいくつかあるのでそこを決める、最悪PK戦でも次に進むという結果が大事だったと思います。最終的にそこに至らなかったのは自分の力が足りなかったのかと思います」
Q:後半の頭に稲垣選手とジウシーニョ選手のポジションを変えたのは、前半の最後から変えたかったのが伝わらなかったからなのか?
「ポジションの変更はすぐに伝わりますが、相手のポゼッションをどう断ち切るか、断ち切り方がなかなかうまく伝わらず、(ジウシーニョが)無駄なエネルギーを使っていたというところ。ハーフタイムに理解したが、ウイングバックがフリーになる仕掛けをしていたが、そこでジウシーニョに個人の技術を出してほしいということで、攻撃の観点から最近取り組んでいたウイングバックにしました」
Q:後半のスタートポジションの変更の意図と佐々木翔選手の(ウィングバックでの)投入の意図は?
「立ち位置の話では、両ウイングバックがフリーになることが非常に多く、それを狙って前半からやっていたので、そこで(ウイングバックは)稲垣のプレーのタイプよりもジウシーニョのタイプの方が効果的であろうということ。稲垣には(シャドーのポジションで)もう一度ゴール前から仕掛けてほしいというところもありました。もちろん、守備も効率的になるだろうという狙いもありました。
佐々木の投入は、何人も代える訳にはいかない中で、リスタートでチャンスを作るという意味でも彼は大きな武器だし、こういう試合は隙を見せて1点取られると負ける可能性が高いので守備のことも考えて(普段は3バックの左の)彼をあえてウィングバックに配置した。何度かヘディングのチャンスがあったと思いますが、本当に有効だったかは検証したいです」
Q:サポーターに向けて一言お願いします。
「山梨県のヴァンフォーレ甲府というクラブは他の大きなJ1クラブに比べて持っていないものが多いですが、他のJ1クラブが持っていないもの持っています。それは我々とサポーターの関係です。残留に向けて一緒に戦いたいです」
以上
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