●川勝良一監督（京都）：
「今、試合が終わって選手に話したのは、4−0という内容でこうして平気で(会見場に)座っているのも情けなく、サポーターに申し訳ないということです。リーグ戦も大事ですが、天皇杯も大事です。相手も相当苦しんでいるチーム状況で、前半から良いサッカーができても2点取られた。それを簡単にJ1とJ2の差として認めるな、と10分くらい怒りました。4−0という内容でもないのに、ウチはゼロで相手は４。最後にはミスもあった。相手はそれを決めるところで決めた。そんなのでJ1に上がれるのか、と。それぐらい怒れ、と。『どうせお前らは今夜寝るんでしょ？オレは寝ない』と言いました。闘莉王と戦ったのは横谷くらいで、他は尊敬の念があるのかわからないけど、ヘディングでちゃんと競り合わない。せっかく前半は動きのあるサッカーをやったのに、後半は去年までの小さくて相手に合わせるサッカーをして、それだから動かない選手も増える。サポーターは京都から来てるのに。選手がいっぱいいるのなら、いっぱい代えたい気分だけど、ウチはそんなに多くない。(週末のリーグ)讃岐戦に向けて切り替えるけど、簡単に切り替えるなと。それぐらい本気でサッカーやらないと、強くならないです。才能で4点取られたわけじゃないでしょ？それが感想ですね。相当、怒っていると書いて結構です。大丈夫、質問には答えるから(笑)」

Q:リーグ戦からメンバーを入れ替えた理由と、横谷選手と石田選手の連係についての評価をお願いします。
「何人かは登録の関係で出られないし、あとはケガや体に張りがある状態という選手もいる。それについても向こうを出発する時に言ったのは、そんなの普通だと。それを乗り切れるかどうかで、そうでないなら強い選手が出てきた時には消えていくんだと。だから思いっきり使いたい選手をたくさん使ったわけではありません。ただし、相手も苦しい状況でメンバーは変えてくるわけで、アピールとか、J1へ向けてチームの層を厚くするとか、そういう気迫を持ってほしい。気迫だけでなくて、前半からボールの動かし方とか、メンバーが変わってもやりたいことはこの間のゲームも含めて続けてくれているけど、得点が来ない(入らない)。それは決定力のある選手が多少いなかったこともある。前半は『２』という数字を外せば70％くらい満足というか、要は得点がないというところが足りていない30％のところ。新しく入った人は、及第点ですかと言われれば、ギリギリですというところです。…ただ４点というところが、個人的に許せない。自分で監督やってて、J2は2年半くらいやっているけど、4点というのは1回もない。どことやっても。だからあり得ない。それを選手が強く思わないと、今日デビューしたからといって、まだ試合経験が少ないからなんて関係ないから、プロは。まあ、また腹が立つからもう言わないようにしよう」

Q:前半はおっしゃったように内容は悪くなかったと思います。次につながる収穫などあれば教えてください。
「ミスをすれば失点につながるという反省材料を与えられたと思える選手には収穫だと思う(苦笑)。ああいうところでミスをしたらどうなるかということは、ということ改めて。負の方で言えばそれが収穫でもある。次につなげないとダメ。ただメンバーが違っても前半みたいに動き出すということに関して、方向とかスピードとかは間違いないんだから、最後の一番大事なボックスのところで合わせるということ、冷静さといったところ。それを次にも作れるかというところは、今日の敗戦を心底、二度と経験したくないと思えるか。それが警戒心にもつながるので。前半は『２』という数字が残念だけれども、それはメンバーを代えれば済むという話ではないけど、もっと警戒心が強い選手はいるし。それを90分続けるということ。後半に小さくなったというのも、それは疲れからじゃないし、小さくなるという部分が疲れ以外の部分で出たので、さっきまで選手に強く注意していたのも、己が出したんですよと。相手のプレッシャーや素晴らしい連係を今日見たかと。1回も見ていないでしょ、と。そうやって自分たちで弱気な面を引っ張り出したというのはゲームを見ればすぐわかる。そういうのも収穫というか。次は二度とできないという。まあ、悔しいと思わなければダメだということ、プロは。サポーターの人に対して、どういう風に終わっただとか、4−0じゃない内容なのにね、って同情されて、うんそうですねって簡単に言っちゃう人にはしたくない。そんな感じかな」

以上