リーグ戦が早くも折り返しを迎える。浦和は11勝3分3敗の成績で首位ターン。そのなかでJ1新記録となる7試合連続無失点記録を樹立するなど前半戦は上々の成績を収めたが、それで満足している選手はいない。むしろ梅崎司は今のままではマズイと危機感すら抱いている。
「僕らは首位で折り返したと言われているけど、改善しないといけない部分もたくさんあるし、そこを修正しないと最後にトップに立っていることはできないと思う」。
昨シーズン、何度も王手をかけては失敗し、ついに一度も首位に立てずに終わったのに、今シーズンはすんなりとトップに立てている。だが、好成績を収めれば収めるほど、一泡吹かせてやろうと対戦相手のモチベーションも上がってくる。浦和対策をしてくるチームは昨年から多かったが、今後はこれまで以上に警戒されるようにもなるだろう。悲願の優勝を成し遂げるためには追いすがるライバルたちを蹴散らしていかねばならないが、まずは強敵との連戦が続く夏場を乗り切ることが肝心だ。
浦和は現在リーグ戦で8試合負けなしと着実に勝点を上積みできている。新潟、鹿島と嫌らしい相手からでも勝点を取れていることは大きい。公式戦12試合連続無敗という結果が出ているのは、それだけ今年のチームが粘り強く戦えていることの証左だ。
平川忠亮も「90分を通してパーフェクトな試合はなかなかないけど、自分たちの悪い時間帯が減ってきている。悪いときにも我慢する大人のサッカーができていると思う」と力を込める。次の神戸も一筋縄ではいかないチームだが、これまで通りのしぶとい戦いぶりを見せてくれるはずだ。
神戸は前半戦を6勝7分4敗の勝点25で終え、浦和と勝点11差の6位につけている。マルキーニョスやペドロ ジュニオールを筆頭とした豪華な顔ぶれを見ると昇格1年目という事実を忘れてしまうが、実力的に言ってもJ1トップクラスの力を持っている。
特に攻撃陣は破壊力抜群だ。マルキーニョスやペドロ ジュニオールのクオリティは当然高いが、危険なのは彼らだけではない。ファンタジスタの空気を纏う森岡亮太は23歳ながら、物怖じすることなくプレーと態度でチームを引っ張り、若き司令塔として攻撃のタクトを振るう姿からは風格が感じられる。ユース上がりの小川慶治朗は小柄ながら、持ち前のスピードを生かした切れ味鋭いドリブルで局面を打開できる。ボランチには、それぞれ他のクラブで実力を証明済みのシンプリシオとチョン ウヨンがいる。
ただ、今回はそのなかでペドロ ジュニオールとチョン ウヨンが出場停止となるため、普段と比べると攻撃力ダウンは否めないだろう。浦和にとってはありがたい状況だ。特にペドロ ジュニオールは一発で状況をガラリと変える力があるだけに、その存在の有無は結果に大きく関わってきそうだ。
しかし、神戸にはまだマルキーニョスがいる。そして、マルキーニョスこそ浦和が最も警戒しなければいけない存在だ。リーグ歴代2位の得点記録を誇る偉大なブラジル人ストライカーは38歳になったが、今シーズンもここまで得点ランク4位の8ゴールをマークし、危険な点取り屋としていまだに対戦相手を困らせている。マルキーニョスは浦和に滅法強く、“レッズキラー”として何度も浦和に辛酸を嘗めさせてきた。
マルキーニョスを止められるかどうか。それが浦和の勝敗を大きく左右するはずだ。前回の対戦でも一瞬の隙を突かれてカウンターからトドメの一撃をくらっただけに、森脇良太も「マルキーニョス選手は日本での経験も豊富なので気をつけないといけない」を警戒を強める。
また、神戸戦と言えば、浦和にとっては高橋峻希との再会という意味合いもある。浦和の下部組織で育った高橋は2012年7月まで所属していたが、千葉への期限付き移籍を経て、今年から神戸でプレー。神戸ではリーグ戦15試合でスタメン出場するなどレギュラーに定着しており、古巣に成長した姿を見せたいと思っているはずだ。
むろん、浦和としては高橋に活躍させるわけにはいかないが、浦和と深い縁のある選手があれからどれだけ成長したのか気になるところではある。高橋のいるサイドの攻防はこの試合で注目したいポイントだ。
以上
2014.08.01 Reported by 神谷正明
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