J1リーグ戦再開を1週間後に控える神戸にとって、この天皇杯2回戦は貴重な実戦の場である。対戦相手の関西学院大学は、神戸U-18を含めJクラブのアカデミー出身選手も多く、相手に取って不足はない。神戸の安達亮監督が「伝統的にハードワークするチームだと思うので、今回も粘り強く戦ってくると思う」と評す通り、1回戦の栃木ウーヴァFC戦ではエース呉屋大翔が前半に挙げた2ゴールを守り切り2−1で快勝。強豪ひしめく関西学生リーグで現在2位(第9節終了時点)の実力は本物と言っていい。
だが、神戸との2回戦では、全日本大学サッカー選抜チームのスペイン遠征と重なったことで、3選手(呉屋大翔、徳永裕大、小林成豪)が不在になる。特に1回戦でスタメン出場した呉屋と小林が抜けるのは、大きな痛手と言えるかもしれない。しかも、天皇杯に対して「全試合、全力で。きちんと勝って試合数を増やしていきたい」(安達監督)という方向性を示す神戸は、現時点でのベストメンバーを組むことが予想される。関西学院大学にとってはかなり厳しい戦いを強いられるに違いない。
一方で、冒頭で述べたように、神戸にとってはJ1リーグ戦再開へ向けた戦いにもなる。特に実戦から遠ざかっていた選手の試合勘を戻すことは重要なテーマになるだろう。なかでも、ペドロ ジュニオールとシンプリシオの2人の動向は気になるところだ。
5月17日の第14節・清水戦以降、リーグ戦から遠ざかっているペドロ ジュニオールは、6月1日のヤマザキナビスコカップ予選リーグ第7節の仙台戦で途中出場を果たし決勝点を挙げている。とはいえ、90分間を戦い抜けるまで回復しているかどうかはやってみないとわからない部分もある。本人は「(コンディションについて)今は自分でもかなりいい状態だと思っている。(天皇杯、ヤマザキナビスコカップ、J1リーグ戦)どの試合でも戦う姿勢は一緒。天皇杯はACL出場権の懸かる大会でもあるので、集中してゲームに入って、勝ち切ることが大切」と好調をアピールするが…。
もう1人、気になるのがシンプリシオだろう。4月16日のヤマザキナビスコカップ予選第3節・F東京戦で右ハムストリング肉離れを起こして長期離脱。懸命にリハビリを続け、本人は「コンディションは徐々に良くなってきている」という。ただ、全体練習での動きを見る限り、まだ本調子とは言いがたい。「(関西学院大学戦は)リーグ戦再開前の大事な試合。相手は運動量が豊富だと思うが、それに対して神戸は運動量で上回るだけではなく、戦術的にも上回って勝つ必要があると思う。チームとして準備はできている」とコメントを続けるが、ボランチには好調を維持している橋本英郎や田中英雄、大屋翼らもいるだけに出場するかどうかは微妙と言える。
ワールドカップ中断期間中にチームの連動性に磨きをかけてきた神戸がどんなサッカーを見せるのかも気になるところだが、まずは“きちんと勝つ”ことが命題。その上でJ1リーグ戦へどう繋げるか。前半戦を3位で折り返した神戸だけに、リーグ戦後半を占う意味でも注目の一戦になりそうだ。
以上
2014.07.11 Reported by 白井邦彦
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