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【第94回天皇杯 2回戦 栃木 vs 群馬】プレビュー:前半戦の雪辱を果たしたい群馬、順位通りに勝ち抜けたい栃木。北関東ダービーが、一発勝負のトーナメント・天皇杯でも実現!(14.07.12)

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リーグ前半戦の最終節(第21節)で富山に勝ち切った栃木は、良い精神状態で天皇杯2回戦の対群馬戦を迎える。一発勝負のトーナメントという舞台に、「北関東ダービー」という看板がつくのだから、両チームとも燃えないはずがない。

前半戦を7位でターンした栃木に対して、群馬は18位に沈んでいるが、一発勝負では波乱が付きもの。特に天皇杯ではアップセットが起こりやすい。「(群馬は)普段どおりのサッカーをすれば良いチーム。自分たちのサッカーをしないと食われる」と、中野洋司は順位を額面通りに受け取るつもりはない。一段と気を引き締めることが、ライバルを退ける第一歩になるはずだ。

3月の対戦では、栃木が瀬沼優司と大久保哲哉のアベック弾で群馬を3−0で粉砕した。多少、危ないシーンも作られたが、球際や空中戦などベースの部分で競り勝ち、快勝につなげた。点差以上にサッカーのイロハの部分で劣ったことに、殊の外、群馬・秋葉忠宏監督は苛立ちを隠さず、悔しがっていた姿が印象的だった。ということはつまり、熱血漢の秋葉監督は今回の一戦に向けて、そこを強く意識付けてくることが容易に想像できる。
「群馬は最初の試合で悔しい負け方をしたのでガツガツ来ると思う。そこで受けて立たないように、もう一度ネジを巻き直して捨て身でやりたい」
相手が激しくくるならば、それを上回る荒々しさで圧倒する。キャプテン廣瀬浩二は挑みかかる姿勢の重要性を説き、集団を束ねる気概に満ちている。勢いを受ける気など更々ない。

今季の群馬は3バックと4バックを併用している。どちらを採用するのかは不透明だが、栃木は直近の試合で3バックの相手との対戦が続き、3枚の崩し方は体に染み込んでいる。後ろが3枚ならば、わずかながらアドバンテージを得られるかもしれない。先週の富山戦では瀬沼が相手の最終ラインを押し下げつつ、3バックの両端を執拗に突くことで主導権を掌握。先制点は素早い攻守の切り替えからサイドを侵略して生まれた。定石通りの攻略法が体現できたと言える。群馬戦でも富山戦の良いフィーリングを継続させて先手を取り、得意のカウンターから突き放したいところだ。そのために、良い守備が求められるのは言わずもがな。

前回の汚名返上を誓う群馬は、ダニエル ロビーニョと青木孝太がキーマンになりそうだ。先週の湘南戦でも青木孝はギャップで受ける持ち味を発揮し、ロビーニョはスピードに加えてクロスに合わせる感覚の良さが際立ち何度も決定機に絡んだ。特に左ウイングバックの瀬川和樹とのホットラインは、J2首位の湘南に脅威を与え続けていた。今後に向けて秋葉監督は、「攻撃の主導権を握って戦うという我々のスタイルを追求することが、結果に近づく一番の方法」と話している。湘南を相手に腰が引けた前半45分の反省を活かし、栃木戦では序盤からアイデンティティである“攻守におけるアグレッシブさ”を前面に押し出せるかがポイントになるだろう。

先を見すれば足をすくわれるが、野心を持つことはモチベーションになる。
「やるからには強いチーム、J1とやりたい。そこで自分がどれだけ通用するのか試したいという気持ちがある」
ドリブルがキレにキレまくり絶好調の湯澤洋介は、3回戦以降のJ1との対戦を幾分か頭に思い描いている。もちろん、「目の前の試合に集中しないといけない」とは思っているが。昨季は3回戦に駒を進めながら横浜F・マリノス戦に出られなかっただけに、人一倍、公式戦で格上と戦うことに飢えているのだ。その思いをプレーで表現できるかが問われる一戦になる。

立ちはだかる北関東のライバルを退け、勝ち上がってくることが予想される浦和に辿りつけるのはどちらか。J1首位(ワールドカップ中断前)への挑戦権を掴み取れ!

以上

2014.07.11 Reported by 大塚秀毅
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