●反町康治監督（松本）：

「アウェイという感覚がしないくらい、たくさんのサポーターに応援していただき、感謝しております。ハーフタイムにも無責任なプレーはできないぞと、ある意味プレッシャーをかけて送り出しました。そういう意味でも一つ一つのプレーに責任がないとやられてしまうようなゲームだったと思います。
非常に能力の高い千葉に対して、粘り強くやったと思っています。昨日バスの中でＦＩＦＡワールドカップ　ブラジル大会のスペイン対チリの試合を見せて、今日もミーティングで話しましたが、千葉がスペインで我々はチリのようにオールコートでハイテンションでハイインテンシティでプレッシャーをかけて攻めていくイメージを持ってやりました。最終的には虎の子の１点という言い方になりますが、非常に重みがあったと感じています。
後半は千葉がかなり前がかりになってきて中盤が最終ラインに吸収されてしまって、２トップとの距離が開いてしまったので、そこは反省点ですけど、今の千葉の力を持ってすればそれも止むを得ないかなと思っております。最後までよく足を止めずに頑張ったと思います」

Ｑ：前節からメンバーが代わらない千葉を見てどうでしたか？
「正直ガラッと代えられたら、用意してきたゲームプランは無になったかもしれないですね。そうではなかったですが、ある程度ゲームの中でフレキシブルにやるよと話して送り出したんですが、ゲームプランどおりに進めることはできたかなと思っています。自分たちのサッカーをすることも大事ですが、相手の良さも消さないといけない。個々の選手に対して『中村３か条、ケンペス２か条』という条例を作って、それを遵守したと思います」

Ｑ：千葉に勝てた勝因は？
「千葉はパス数、クロス数も１位を争っていて、支配率も２位ですか？　そういうチームですから順位は上ですが、こういう流れになることは間違いないですよね。でもサッカーはそういかないところがおもしろいところであって。逆に言うと隙を突いて、我々の良さを出すこともできるということですね。向こうの最後の精度に救われた部分も正直ありますが、うちは誰か一人でも１メートルでも１秒でもサボったらやられるということでトレーニングしていますからね。その厳しさが難しいゲームでも何とか粘り強くやれる証明になったと思います」

Ｑ：早い時間でイエローカードが出たが、千葉の早さにやられたということか？
「千葉に出てもおかしくないプレーもありました。サビアは代えざるを得ないかなというのもあって、ゲームプランを遂行するには今日は難しいかなと。別に本人が悪いから代えたわけではないということは話をしました。累積警告についてはリーチも出てきて首の皮１枚つながっている状況ですが、タフに行った中ですから。ピッチもボールも濡れていますし。球際の争いは避けて通れませんから」

Ｑ：選手の並びを変えられた意図は？
「結果的に勝ったからＯＫだったんですけど、両サイドバックが高い位置に上がるので、２人を見るのは（田中）隼磨と（岩沼）俊介ということですね。喜山（康平）や（岩上）祐三が引っ張り出されるのではなく。というのは、ケンペスを含めて前線が非常に流動的なチームなので、そこをどう抑えるか。まあ正直抑えられなかったんですけどね（苦笑）。ただ僕も欲張りなので、受け手にも出し手にもプレッシャーに行きたかったので、そういう選択をしました。うまくいったとは言いきれませんが、それは相手を誉めるしかないですね。井出（遥也）とか谷澤（達也）とか、うちに来たらすぐに試合に出られそうな選手がたくさんいるチームですからね。その点でチームの狙いは明らかになったかもしれないですね。祐三とか頑張っていましたが、行ってもターンされてしまう。しかしその後の対処についてもやってきたので、結果的に向こうのシュートが浮いたのもありましたが、何とか水際で防ぐことができましたね」

Ｑ：クロスも入ってくる中で、大久保選手の役割については？
「グッドクエスチョンですね、答えられません。両サイドからのクロスがここまで７、８点取っている向こうの１つの武器ですからね。それをゼロで抑えることが勝利の近道だということで、話もトレーニングもしてきました。大久保がいいポジションにいたという言い方になるかも知れませんね」

Ｑ：先ほど話された『中村３か条、ケンペス２か条』について具体的にお願いします。
「それは言えません、もう１試合あるので。僕は江尻（篤彦）と友達なので、こんなところで言ったらかわいそうじゃないですか（笑）」

以上