今日の試合速報

ACLE
ACLE

J’s GOALニュース

一覧へ

【J2:第16節 群馬 vs 横浜FC】レポート:キングMATSU、正田スタで群馬を一蹴! 強烈FK2発で横浜FCに6試合ぶりの勝利もたらす。(14.06.01)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
この日、横浜FCのキングKAZU(三浦知良)はメンバーに入っていなかったが、キングMATSU(松下裕樹)がピッチにいた。今季2度目の連勝をかけて横浜FCを迎え撃った群馬だったが、12年まで群馬でプレーした松下裕樹の気迫のプレーに圧倒されてチーム全体が沈黙。彼が放った直接FKから2失点を喫して0−2で完敗を喫した。

ボランチの攻防が勝敗を分けた。4バックで臨んだ前節京都戦に3−0で快勝した群馬は、気温32度の猛暑の中で1ボランチの3バックへと戻して横浜FCを迎え撃つ。対する横浜FCは松下と安英学がダブルボランチを組む4−2−3−1のシステム。2列目の小池純輝、寺田紳一、野村直輝が群馬のアンカー周辺を流動的に動いてチャンスをうかがう。1ボランチを選択した群馬はバイタル周辺で劣勢を強いられた。

群馬は後方でボールを動かす時間こそ長かったが“各駅停車”の単調なパス回しが多く横浜FCのブロックディフェンスにハマっては鋭いショートカウンターを浴びていく。それでもなんとか耐えていたがワンプレーがゲームの行方を変えた。43分、右サイドで横浜FCのボールがラインを割ったようにみえたため群馬の選手たちが足を止める。だが笛は鳴らない。慌てた群馬は、ドリブルでゴール前へと駆け上がった野村を倒してFKを与えてしまう。

左45度。ブーイングが吹き荒れる中、松下が蹴った強烈なFKはGK内藤圭佑を無視してゴール中央クロスバーを直撃。跳ねたボールは群馬DFに当たりGKともつれる形でゴールラインを越えた。山口監督は「おまけのような得点」と表現したが、松下の無回転キックが生んだオウンゴールだった。

1点ビハインドでハーフを折り返した群馬は巻き返しを図るべくギアを上げていくが運動量が上がらずに攻撃が停滞。全体の距離感が遠いため押し上げが遅く、ダイナミズムを呼び起こせない。左サイド瀬川和樹からのクロスが唯一得点の予感があったが、センタリングがゴール前にFWに合うことはなかった。野崎桂太は「ゴール前に入るのが遅れてクロスを活かせなかった」と振り返った。

ゲームを決めたのは、松下だった。65分、ペナルティアーク中央付近でFKをセットすると、群馬の壁がズレているのを逃さず、狙い定めた技ありキックでゴールネットを揺らした。「完璧なキック。壁をわざと空けていたのだと思うが、壁の位置でGKがどう動くか分かった」(松下)。群馬は1点目のFKもシュートコースがガラ空きだった。9節福岡戦でも壁の配置ミスで失点しているが、その検証をしなければ同じ過ちを繰り返すことになる。

群馬は終盤に若手を続々と投入して活路を見出そうとしたが、横浜FCの巧みなブロックにはね返されて後半の決定機は限りなくゼロ。ダニエル ロビーニョは「内容、結果ともに最低のゲーム。相手の方が賢かった」と肩を落としてスタジアムをあとにした。下位脱出をかけてゲームに臨んだ群馬は、力のなさを露呈して再び順位を下げる結果となった。

主役は、松下だった。横浜FC移籍1年目の昨季はゲストだったが今はチームの中心。横浜FCは彼を軸にゲームが動いていた。群馬・秋葉忠宏監督は「彼のプレー、メンタリティは素晴らしいものがあった。うちは松下がいなくなっても戦えることを示さなければいけなかったが、これでは松下にやられたと書かれても仕方がない」と白旗を上げた。松下移籍2年目だが、群馬は彼を越えるメンタリティ、責任感、情熱を持った選手を輩出できていない。チームの未来を背負う覚悟を持った選手を育てることが群馬の急務だ。

以上

2014.06.01 Reported by 伊藤寿学
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

テレビ放送

一覧へ

明治安田J1リーグ 第37節
2024年11月30日(土)14:00 Kick off

旬のキーワード

最新動画

詳細へ

2024/11/25(月) 10:00 【週末のゴールをイッキ見!】明治安田J3リーグ全ゴールまとめ【1124】