新潟にとってはグループリーグ突破がかかる試合。既に敗退が決まり、リーグ戦でも低迷するホーム大宮にとっては、「中断期間の過ごし方が決まる大事な試合」(菊地光将)。ともに負けられない一戦だ。
ここまで勝点7で5位の新潟は、厳しい条件ながらグループリーグ突破の望みを残している。その条件とは、まず大宮に6点差以上を付けて勝利し、なおかつ勝点10で3位の名古屋が浦和に敗れ、勝点8で4位の柏が徳島に引き分け以下に終われば、勝点10で2位の甲府を上回ることができる。当然、新潟はそこを目指して戦うだろう。しかし、新潟の今季一試合の最大スコアは3点であり、ここまで大宮は公式戦19試合で33失点しているが、一試合では最大で3失点までしかしておらず、よほどのことがなければ6点を奪うのは難しいのは確かだ。
ただ、今の大宮は、その『よほどのこと』が起こってもおかしくない状況ではある。問題はボランチの人材不足。増田誓志、金澤 慎が負傷中。片岡洋介は負傷から戻ってきたばかり。おそらくダブルボランチは徳島戦の後半のように、和田拓也と橋本晃司が組むことになるだろう。徳島戦で後半に先制されてから、点を取りに行くために横山を下げて渡邉大剛を投入し、橋本が一列下がる形でこのボランチコンビとなった。守備でボールアプローチの速さに特徴のある和田がバランスを取り、橋本の攻撃力を生かす形で、確かに流れが変わり、大宮は主導権を握って攻めたてた。ただそれは、徳島が先制して自ら引いたためでもあり、「新潟に、中盤の力が強い中でどれだけできるか」(大熊 清監督)、ちょっと計算し難いのが正直なところだろう。まして新潟は、6点を奪いにスタートから飛ばしてくる。
新潟はここ最近の公式戦で1分3敗と結果は出ていないが、舞行龍ジェームズのボランチ起用など新機軸を試したナビスコカップ柏戦(0-3)以外は、内容では相手を上回る試合ができている。最後の崩しとフィニッシュに精度を欠くものの、前線からの組織だったプレスと、奪ってからアタッキングサードに攻め込むまでは、チームとしての形が熟成されている。片や大宮は、相次ぐケガ人の影響でなかなかチームとしての形を定められていない。この状況で、経験の少ないダブルボランチで挑むのは守備の局面でリスキーではあるが、それでも中盤の底に「前線にクサビを当てて出て行ったり、スルーパスを出せる」(大熊監督)橋本を配さなければ、リーグ再開につながる戦いにはならないだろう。
今の大宮が新潟を相手に主導権を握る展開に持ち込むのは容易ではないが、「11人が積極的に、勇気を持ってポジションを取れるか」(大熊監督)がポイントになる。それを遂行し、中断期間前最後の試合をホームのサポーターの前で勝利で飾れるか。中断期間でのチームの立て直しの成否も、そこにかかってくるだろう。
以上
2014.05.31 Reported by 芥川和久
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