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【J2日記】千葉:憧れていた場所(14.05.24)

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千葉は5月18日の第14節・札幌戦で2−0の勝利を収めた。その試合で千葉に流れを引き寄せる先制点でもあるプロ初ゴールをゲットしたのが、プロ3年目の井出遥也だ。試合後、ホーム側ゴール裏スタンドの前のお立ち台に立った井出は、次のように話したそうだ。
「やっとここに立つことができました。ジュニアユースの頃からずっとフクアリのピッチを見ていて、ここに立ちたいと思っていました」

千葉のU−15習志野からU−18とアカデミー育ちの井出は、高校3年時の2011年に第2種登録選手としてトップチームに登録された。その年のJ2リーグ最終節で79分に交代出場してJ公式戦デビューを果たし、天皇杯4回戦でも交代出場。2012年にトップチームに昇格し、正確なボールコントロールや優れた攻撃センス、巧みなステップのドリブルなどの長所を生かした活躍が期待された。だが、フィジカルコンタクトや守備力などが課題で、紅白戦では不慣れなサイドバックも経験しながら努力を重ねたが、2012年は天皇杯3回戦と4回戦に出場したのみで、昨季(2013年)は公式戦出場なしと苦しんだ。

しかし、昨季からは再び千葉に戻った江尻篤彦コーチがメインで指導する若手のみの練習でもレベルアップを図り、今季はベンチ入りしただけで終わった第2節を経て第5節・熊本戦でついに初のスタメン出場。その試合は58分に熊本のGKとの接触プレーで退場処分と苦いスタメンデビュー戦となったが、出場停止明けの第7節からは3試合連続のスタメン起用だった。だが、チームがなかなか勝ちきれないため1トップから2トップへのシステム変更したこともあって、第10節からはベンチスタートが続いた。

そんな最中の5月15日の練習後、チームの得点力アップのためにも攻撃のアクセントとなることが期待されているのではないかと話を聞くと、井出はこんなふうに答えた。
「次の試合に出られるかわからないですけど、改めて試合を外から見ていて考えたりわかったりしたこともあったので、自分が出た時にはそれを生かしたプレーをしたいです。今のうちのチームで得点チャンスになるのはクロスからが多いし、中央で相手の守備を崩すのは大変だけど、そういう攻撃を相手は嫌がると思います。中に縦パスが入ると、その分、サイドバックからの攻撃がもっとチャンスになるだろうから、自分がアクセントになるにはダイレクトで縦パスを入れたり、ドリブルで仕掛けたりして相手の守備を崩したいです。正直言うと、今季の最初のほうはAチームで練習していても委縮してしまっていて、自分のいいところがうまく出せていないことがあったんです。でも、今はだいぶ慣れてきて自信を持ってやれるようになりました。自分が試合に出る時は結果を出すことが求められると思うので、アシストやゴールにこだわりたいです」

その言葉どおり、井出は前述の札幌戦で試合開始2分には札幌の守備陣の背後を突く大塚翔平への浮き球の縦パスを出し、6分には谷澤達也からのスルーパスを受けてゴール前のスペースに飛び出した。この場面ではシュートまで行けなかったが、34分に谷澤が右からクロスを上げると左からゴール前に飛び出し、札幌のGKの目前でボールがバウンドした瞬間に左足のインサイドでうまく合わせるシュート。見事な先制ゴールとなった。
「ゴールという形で結果を出すことができて、それが勝利につながってよかったです」
初ゴール、そして勝利で、憧れていたお立ち台に立った井出。だが、その場所は井出にとってゴールではなく、新たなスタート地点に過ぎない。J2降格後の千葉はチーム事情もあって若手の台頭が少なく、チームを底上げする力が不足していた。井出には、まず今季は千葉のJ1昇格の原動力となり、その後はチームを引っ張る存在となって何度もフクアリのお立ち台に立ってほしい。

以上

2014.05.24 Reported by 赤沼圭子
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