●森保一監督(広島):
「まずは、勝てなくて残念です。我々はこれまでに連戦を戦ってきて、今日で11連戦めでした。フレッシュな仙台と戦って、でもそのなかでも、必ず自分たちでうまく試合を運べば、勝点3を取れる、もしくは、勝点1を拾って帰れると準備をしてこの試合にのぞみました。けれど、実際のところ、失点のところは別として、入りのところも非常にいいかたちで入れましたし、ボールも握りながら、ポゼッションをしながら、縦を突く、サイドを突いていくということができていたなかで、ちょっとした隙を突かれて失点してしまい、追う展開になってしまったのは、我々にとって、厳しい試合展開になったのではないかと思います。
後半により攻撃的にボールを動かして、サイドから何度も崩してチャンスは作りましたが、やはり連戦の疲労からか、最後のパワーやクオリティというものは、足りなかったのかなと思っています。
相手から後半に何度かカウンター攻撃を受けたことは、我々がリスクを冒して攻撃をするところである程度仕方がないのかなという部分で、カウンターを受けながらも追加点を与えなかったという部分では、このきつい戦いの中でも、選手たちが最後まで踏ん張って、今までにやってきたことを評価してあげたいと思っています。
あとは、最後に、我々の1点を奪うため、追いつくために押せ押せムードだったところを、最後の力を振り絞れたのは、今日もたくさんのサポーターが我々選手のこと、チームのことを後押ししてくださって、最後まで戦い抜くことができたと思います。勝てなかったのは残念でしたが、サポーターの皆さんに最後まで戦う姿、得点を奪おうとする姿勢はわかっていただけたと思っています。サポーターの皆さんに感謝したいと思います。
僕がいたときは仙スタ(仙台スタジアム)でしたが、ユアスタの雰囲気、サッカー専用スタジアムの雰囲気は本当にいいなと思いました。今日も『どアウェイ』のなかで試合をして、仙台の選手にとっては心強く、我々にとってはプレッシャーのかかる試合でしたが、選手もこういうアウェイの雰囲気の中、自分たちのサッカーをやれたこと、結果は別としてこういう中でサッカーができたことを、今日は幸せに思いました」
Q:塩谷選手と青山選手の交代の意図は?
「疲労です。塩谷も体のキレがなく、疲労の部分が非常に色濃く見えたので、青山をボランチに入れて、ボランチからカズ(森崎和幸)をセンターバックに下げました。あとは、後半にボールは握れると思っていたので、そのぶんカズがディフェンスラインに下りれば、ビルドアップの部分で厚みがある攻撃ができると思いまして、そういう攻撃のかたちにしました」
Q:11連戦で、監督自身が次につながると感じた部分は?
「もちろん我々が戦う理想の戦い方というのは、相手を圧倒して、主導権を握って勝ちきるというものですが、それはうちだけでなくどのチームもそう思っていることなので、この連戦の中で、理想と現実の部分で体がなかなか動かず運動量が上がらないなか、相手に押しこまれた試合が何度もありましたけれども、そのなかでも負けてもおかしくない試合を引き分けにもちこんで勝点1をしっかり積み上げること、あるいは試合の中で、きつい中で控えの選手、交代の選手と総力戦で勝ちきるというゲームができたことは収穫だと思います。今日はそのなかで、これまでの戦いのようにできれば勝点1を最低でも持ち帰れれば更なる自信にはなったと思いますが、選手はACLとJリーグを並行してきて、本当に厳しい戦いの中、ひとつ高いレベルでやっているというプライドを持って今日もプレーしてくれました。そういった意味での、きつい中でも国際舞台で試合をしている意地というか、そういうしぶとさがこのチームに植え付けられているのかなと思います」
Q:青山選手を先発で起用しなかった理由は?
「疲労です。もちろん彼を先発で出したい思いはありましたが、体のキレがない中で、彼は本当にファイティングスピリットがあって、むちゃくちゃ頑張る選手なので、そこで体が動かないのに無理をして変なタイミングでタックルに行くなど、そういうプレーにつながってけがをするよりも、勝負どころを考えて、前半に失点してしまったのが痛かったのですけれど、前半を(失点)ゼロに押さえて、後半にうちがきつい中でもギアを上げていくときにできれば使えれば、勝つために使えればと思っていました」
Q: 仙台の渡邉監督と、元チームメート同士ということで何か意識されましたか?
「まったくないです。ベガルタの監督が渡邉監督だということは、僕にとっては戦う部分では、一緒にやっていた選手なので、楽しみだという部分もありましたが、自分は立場上チームを勝たせるためにここに来ているわけで、そういう勝負事の部分で渡邉監督のことはあまり気になってはいませんでした」
以上
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