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【J1:第14節 仙台 vs 広島】渡邉晋監督(仙台)記者会見コメント(14.05.18)

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●渡邉晋監督(仙台):

「お疲れ様です。広島の攻撃力を考えたなかで、まずはしっかりした守備から入ろうと。そのなかで、なるべく失点ゼロで推移しながら、勝負どころをしっかり見極めて、攻撃を仕掛けようというゲームプランでした。
立ち上がり、最初に我々が押しこんだところで、すかさずゴールができたところはねらいどおりというか、選手が隙を突いてトライをした結果だと思います。
その後、後半も含めて押しこまれる時間は長かったのですが、そのなかでもカウンターからの決定機ということに関しては、我々も広島に数としては負けないくらいの決定機は作れたのではないかなと思っています。そのなかの1つ、2つでも決めることができれば、もう少し我々のゲームとして全体もコントロールしながら進められたと思いますが、それはひとつの反省点として、それでもやはり最後まで粘り強く無失点で切り抜けたというところは、我々仙台の良さだと思いますし、そのへんはまたこれからも突き詰めて、やっていきたいと思います」

Q:ウイルソン選手の鮮やかな抜け出しから赤嶺選手が決めたゴールシーンを、あらためて振り返ると?
「その前までは少し相手の最終ラインを突く動きが少なく感じていましたので、そのあたりをまず積極的にアクションを起こそうと、受け手がまずそれを引き出す準備をするなかで、出し手がどう判断するのかというところを増やそうという話をしていました。
あの得点シーンが生まれる前にはがしたのは、太田ヨシ(吉彰)がスペースを突いて動き出したところからのリスタートだったと思いますので、あれをもう少し早い段階からできていれば、もう少し我々も相手陣でプレーができていたと思います。ただ、それを1つ目ですかさず得点に結びつけたのは、本当に素晴らしいと思います」

Q:試合前には森保監督との対戦について「思いはあるけれども、心の奥にしまっておきたい」という話がありましたが、試合を終えられてのお気持ちは?
「僕自身が、仙台で一緒にプレーする前から、森保さんが日本代表で活躍されていたときに、僕も当時ボランチでプレーをしていたので、学生時代には自分でお金を払って森保さんのプレーを見に行っていました。
それぐらい好きな選手と一緒に仙台でやれたことは、僕自身すごくうれしかったですし、サッカーのピッチ内に限らず、ピッチ外でもいろいろ話をさせてもらうなかで、あらためて尊敬する人生の先輩だと、僕の中では考えていました。
その森保さんと、監督として相まみえるというところは、僕の中では非常にうれしいことと同時に、本当にいろいろな思いがあった。ただそれはチームが戦ううえでは一切関係のないことなので、それにはふたをして、奥底にしまっていたつもりです。まだまだこれからも戦いは続きますし、今日のゲームだけではないので、またいずれ相まみえるときに、またいい勝負をできるように、と思っています」

Q:4連勝で順位も上がって、今日で11位まできました。5月の快進撃を支えた選手の頑張りについてはどう評価されていますか?
「まずは、ゲームを本当によくコントロールできるようになったというところが非常に大きいと思います。シーズンの開幕当初は、どうしても、先に取られれば少し自信のないようなプレーになってしまいましたし、先に取ってもゲームを自分たちのものとして運べなかったといったところがあった。今はメンタル的にも非常に落ち着いて、先に取られても慌てることなく、逆にうちが先に取っても浮かれることなく、地に足をつけて、90分のゲームで相手をいかにしとめようかといったところを考えてプレーできているのが、いちばん大きい要因だと思っています。
ただしかしながら、今日のゲームのなかでも、もっともっと我々が有利になれる状況が作り出せたと思いますし、そのへんは、選手も満足はしていないと言っていたので、もっともっと高められると思っています」

Q:ある程度サイドに振られても、クロスを上げられても守るプランが見えましたが、広島の攻撃に対してどのような守り方をしていたのですか?
「横のスライドというのは、逆に言えばもう少し寄せられた部分があったのではないか、というふうには感じています。ただしそれも、我々が先に点を取ったなかでの、相手の攻撃の仕掛けの人数といったところで、多少向こうもリスクを冒してでも後方から人数をかけてきましたので、そういった部分では後手に回るシーンが、特に後半に多くなってしまったのはいたしかたないかな、と。
ただし、おっしゃったように、最後のところで、クロスを上げられてもマークを明確にして自由にやらせなければゴールはやられないので、そういった割り切りといったところは、本当に選手がよくできたと思っています。
逆を言うと、それだけ人数をかけてきた相手に対してのカウンターといったものは、後半にあれだけ効いていたので、そのへんも本当に選手がよく状況を見てプレーをできていたと思っています」

Q:これでJ1リーグ戦は中断です。今シーズン悪い出だしという状態だったのですが、今振り返ってどのへんが原因だったのでしょうか? 見ていますと、3.11以降に選手がすごく頑張って、ピンと張り詰めた状態でプレーしていて、監督が代わるときに少し、何というのかな「どうしたらいいんだろう」というような戸惑いがあったのかなという想像で、次に進んで行けなかったのかなという感じを受けました。監督は中にいて、どういう印象で前半の悪さが出たと思いますか?
「監督交代を決断したのはクラブですし、手倉森(誠)さんは五輪という次のステージに上がられたことを受けての監督交代でしたが、やはり監督が代われば戦術も変わります。その部分で消化しきれない部分と、うまくいかない部分とがあったのは事実だと思います。
ただし、それに関しては私も当事者としていたなかで、責任を当然感じていますし、もっともっと何かができたのではないかというのは、今でも思っています。そこからまた私が就任したなかで、なにぶんシーズン中での交代といったところを考えれば、準備する時間がないので、やはり今までやれていたことを取り戻す作業が優先されるだろうと。といったところで、戦術的な変更も、私の中ではしてきたつもりです。
おっしゃったように、震災といったものは、このクラブ、そしてこの地域にとって、もちろん日本にとってもそうですし、本当に大きな出来事であったのは間違いありません。それを受けて我々は、希望の光となって進んでいくんだと言って走り出した震災以降でしたが、決して今でもその思いを忘れている選手は誰一人としていません。復興というものはまだまだ続いていますし、まだまだ本当に被災地で苦労されている方もたくさんいますし、そういった人達のことを考えれば、我々はまだまだ希望の光として戦い続けなければいけないといったものは、何ら変わらず、選手、そしてクラブとして持ち続けているものだと私は感じています」

以上
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