●ペトロヴィッチ監督(浦和):
「C大阪という素晴らしいチームとの対戦で非常に難しいゲームでした。最近は相手が守備的な戦術をとってくることが多いですが、C大阪という攻撃的な素晴らしいチームであっても9人が自陣に引いて守るという戦い方をしてきました。どういった戦い方をしてくるのかは相手の自由ですが、そういうチームが最近は多くなっています。
相手がどういった戦い方をしてくることは十分予測していたので、それに対する準備はできていました。我々の狙いとしては、相手の13番(南野)と8番(柿谷)の選手が攻撃的で危険な選手ですが、その選手を自陣深いところまで押し込んでしまおうと。我々の両ストッパーの選手がワイドで、少し高い位置を取ることによって、相手の危険な選手を守備に回すことができ、1人残ったフォルランをサポートできないような状態にしてしまおうという狙いがうまくいったと思います。フォルランにボールが入ったところでハードにマークにいき、フォルランも8番と13番が低い位置にいるのでサポートが遠くて選択肢が少なくなりましたし、そこで相手の攻撃の起点をつぶすことができたと思います。
相手が引いて守ってくる中で、我々は我慢して、ボールを速く回すことがしっかりできたと思います。危険な形でボールを失わないということを心掛けてやっていましたし、ボールを確実に動かすところは速く動かすことができたと思います。ボールポゼッションのなかでも点を取りに行くという姿勢を持ち続けながらゲームを進めることができましたし、それができていたからこそ、試合展開的にはいつ我々が得点をするかといった内容だったと思います。1点取りましたが、もう2点、3点取ってもおかしくない展開だったと思いますし、それぐらいのチャンスも作れていたと思います」
Q:引いて守って攻め続けていると、時にカウンターでやられてしまうのがサッカーの常だが、選手たちを信頼していたか?
「私は常にチームを信頼しているが、サッカーでは1つのチームを作り上げるのに時間がかかります。サッカーは今日、明日でどうなるものではありません。過去に自分たちで仕掛けて、ミスをしてカウンターから失点をするというのを繰り返していたが、我々のようなサッカーをするチームが成長していく上でよくある過程でもあります。1人の監督が長くチームを率いると、チームを段階的に成長させていくことができます。私がこうしていこうと思っていることを選手たちは信頼してやってくれていますし、私も選手たちを信頼しています。今日の戦術的なカギは、いかに相手の10番(フォルラン)、8番(柿谷)、13番(南野)を分断するか。8番、13番を守備に回せれば、攻守が入れ替わった時に10番のサポートが遅くなるし、距離が長くなるからなかなかスペースに飛び出していけないという状況を作ることができましたし、選手たちがそれを実行してくれたと思います。ピッチは広く、すべての相手の選手をケアはできない。どこを気を付けないといけないかというと、より危険な選手をケアしないといけない。どれだけボールに触る回数を少なくするか、我々にとって一番簡単なのは相手のストッパーがボールを多く持つようにすること、そうすれば試合は簡単になります。それが最初の考え方であり、それを理解できる方もいるし、そうでない方もいますが、それを戦術の基本として考えています。
Q:14試合で9試合無失点なのは西川選手の加入が大きい?
「西川選手の加入はもちろん大きい。彼が与えてくれる安心感が落ち着いた守備につながっているのはもちろんあります。それに加えて、各選手に守備意識が浸透してきているというのもあると思います。昨シーズンは非常に失点が多くて批判されましたが、常に思っていたのは守備は比較的早く構築できるということ。それができているのはうれしく思います。我々はイタリアのチームのようなスコアが続いていますが、我々は攻撃的なサッカーを続けていると思っています。今日も柏木選手がシュートを2本バーに当てましたが、もう2、3点入っていてもおかしくないチャンスはあったと思います。いまは得点は少ないですが、今後は改善していけるのではないかと思っています」
Q:後半はどちらに転んでもおかしくない展開だったと思うが、そこで勝ち切って、ゼロで抑えたことの意味は?
「私はセレッソに今日はほとんどチャンスはなかったと思っています。よくある話として、若い指導者がチームを率いると自分の特徴を出したがることがあります。C大阪に関して言えば、クルピさんがやっていたころのサッカーは素晴らしいサッカー、日本で最も素晴らしいサッカーをしていたと思っています。そのまま引き継げば、そのままいけたのかなと思います。今日のC大阪のサッカーは我々のやり方と似ていると思いますが、我々のサッカーというのはそれを理解して、指導して、実践させることがそんなに簡単なことではありません。例えば『カラスが鵜(う)の真似をすると溺れる』そういうことだと思います。C大阪というチームはそのまま続けていれば、そのまま素晴らしいサッカーを続けていたと思わなくもありません。広島は私が率いていた頃の攻撃サッカーを、森保さんが引き継いで、攻撃的な部分はそれほどいじることなく、森保さんは守備をしっかりとオーガナイズして今のサッカーがあります。C大阪もクルピさんのサッカーを引き継いでいれば、今あるようなことにはならなかったのではないかなと思わないこともありません。選手の顔色を見れば、チームの状態は分かります。どういう風に見るかは皆さん次第です」
Q:中断期間がもったいない感じもするが、どう利用する?
「長いとは思っていません。ヤマザキナビスコカップもまだ3試合残っていますし、目標はグループステージの上2つに残って勝ち上がることですから、まずは3つの試合をやり切ります」
以上
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