きっかけは4月中旬のアウェイ遠征中の空港ロビーだった。
飛行機の待ち時間、ダニエル ロビーニョと通訳フェリペはロビーに設置してあるテレビをザッピングしながら時間を潰していた。フェリペがチャンネルを回していると、ある番組の時にロビーニョが「待った!」をかけたという。それは、日本のプロ野球だった。
野球を初めて観たというブラジル人ストライカーは、バットとボールを持ってなにやら動いている不思議なスポーツにくぎ付けになったらしい。そしてフェリペにルール解説を求めた。フェリペは、バッターとピッチャー、3アウト制などのルールを教え込んだ。「これはアメージングだ!」。ロビーニョは出発寸前まで野球を熱心に観ていたという。
話はこれで終わらなかった。翌週のオフ、2人は仲良くバッティングセンターへと出かけた。実際のイメージを伝える必要があると感じたフェリペがレジャー施設へ連れ出したのだ。恐る恐るバットを握ったロビーニョはバッターボックスに立ち、マシーンピッチャーと対峙。100km前後の速球にビビりまくっていたという。フェリペは「バットの持ち方とか振り方がめちゃめちゃで、教えるのが大変だった(笑)」と振り返る。
ロビーニョは何度かバットにボールを当てたが、手がしびれたらしく、それ以来、バットを持とうとはしなかった。そして強打者フェリペのぼてぼてのゴロをみて、「すげーよ! お前はプロになれるぜ」と大絶賛していたという。
5月9日、群馬の練習場の隣で、たまたま高校野球の試合が行われていた。練習前に球児が集まっているのを見たロビーニョは、それだけで大興奮。フェリペに「練習後は野球観戦だ!」と耳打ちしてトレーニングに向かった。練習後、ロビーニョは記者の待つ取材エリアを駆け足で通り抜けて野球場へ直行。外野フェンスの隙間から高校野球を眺めていた。
そんなロビーニョに、野球について聞いてみた。
「ブラジルでは野球を見たことがなかった。日本ではサッカーと同じくらい人気があるらしいが、本当にエキサイティングだと思う。自分もぜひ一度、グラウンドに立ってみたいね。ポジション? 自分はサッカーだけが得意で、ボールを投げるのも打つのも苦手だから『代走』がいいぜ。代走で一気にホームを踏んでみせるよ」。ロビーニョの野球熱がどこまで発展するのか注目だ。
以上
2014.05.10 Reported by 伊藤寿学
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