現在2連敗中のF東京は、現在9戦勝ちなし(ヤマザキナビスコカップ含め)の大宮を迎える。
F東京初代監督でもある大熊清監督は、2010年シーズン途中から11年シーズン終了までF東京で2度目の指揮を執り、J2降格、J1復帰という激動のシーズンをともに経験した。そのとき、指導を受けた選手たちは大熊監督のサッカーについて「本質」や「原則」という言葉で表現した。徳永悠平は「球際やサッカーの本質を教えてくれた人」と言い、高橋秀人は「よく世の中の摂理や現象をたとえた話をしてくれた。J2リーグでともに一から見直した時間は、本当に大事な時間だったと思う」と語った。
その大熊監督が敵将として初めて味スタに凱旋する一戦となる。だが、互いに感傷に浸る余裕はないかもしれない。
F東京は、ここ2戦連続でセットプレーの一発に沈み、リーグ12位と波に乗りきれていない。マッシモ・フィッカデンティ監督は「大熊さんとは個人的に会ったことがあるし、よく知っているよ。だけどあくまでも敵将、自分たちに自信を持って勝ちきることが大切だ」と言う。功労者の帰還よりも、勝利を優先すべきチーム状況なのだ。
ただ、それは大宮も同じだ。降格圏こそ脱したが、リーグ15位と復調のきっかけを模索している段階。現在5バックへとシステムを変更し、守備から立て直しを図っている最中だ。スペースを消しながら、前線には高い推進力を誇る渡邉大剛、家長昭博、ズラタンを配して一瞬のスキをうかがうサッカーで勝点を確保しようと試みている。
そのため、今節は我慢比べとなるだろう。互いのチーム状況を鑑みれば、静かな立ち上がりが予想される。米本拓司は「相手は5バックなので、ミドルは確かに狙い目。枠に飛ばすことをまず意識したい。枠に入っていれば、何かが起こるかもしれない」と言い、ミドルレンジからも積極的に狙っていくと言う。
そして、何と言っても今節のカギはセットプレーが握っている。F東京は流れの中での失点は4月6日の第6節・鳥栖戦でFW豊田陽平に決められて以来、喫していない。「それは自信を持っていいが、何かが足りない。そのあと少し、あと一歩が一番難しい」と指揮官は選手たちに話す。
昨季のホーム大宮戦もFKから決勝点を奪われ、F東京は敗戦を喫している。短い準備期間となったが、マッシモ・フィッカデンティ監督はミーティングで何度も注意を促してきた。
また、前節は相手(新潟)を上回るCKの数を得ながら、それが得点につながっていない。キッカーの太田宏介は「そろそろセットプレーで点を取りたい。そうなれば、楽になる」と話す。0−0で推移する時間が長いほど、リスタートの場面で互いのゴール前で緊張が走るだろう。
以上
2014.05.05 Reported by 馬場康平
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