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【J1:第9節 大宮 vs 甲府】プレビュー:16位と14位の6ポイントマッチ。『コーチ交換』した因縁の勝負の行方は?(14.04.25)

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前節のアウェイG大阪戦を2−1で落とした大宮。リーグ戦3連敗となり、順位も16位に後退した。「点も取れていないし、ちょっと悪循環にあると思う」と、キャプテン菊地光将はチームを代表して危機感を口にした。対する甲府は前節、ホームで名古屋に2−0の完封勝利で連敗を止め、14位に浮上。長いリーグ戦のまだ1/4の時期ではあるが、近い順位のチームとの対戦を落とすようだと、このまま順位が固定されかねない。試合前々日の大宮は選手たちが焼肉ランチで決起集会を開催したが、その効果が表れてくるかどうか。

危機感はだれしも持っているが、同時に、少しずつではあるが内容が上向いてきているのも確かだ。「プレスがだんだん形になってきている」と、菊地が手応えを口にしたように、それほど前から追うわけではないが、DFラインを高めに保ってコンパクトに守れるようにはなってきた。もちろん8試合で16失点している現実はあるが、プレスの形もなく一方的に攻め込まれているわけではなく、セットプレーのセカンドボールなど集中力の部分だったり、点を奪いに行ってのカウンターだったり、修正すべき課題は整理されている。前半からの失点も減り、「我慢強く戦う」(大熊清監督)ことができるようになってきた。
課題はFWがいまだ無得点の攻撃にある。8試合で12得点は悪くない数字だが、4得点の固め取りをした試合が2つあり、無得点試合も3つ。しかしこちらも、守備と同様に改善の兆しは見えてきている。「以前はボールが上手く回ってないな、チームとして共通意識が感じられないなと思って見ていたけど、最近は良いリズムでボールが回るようになってきている」と、ケガから復帰した渡部大輔が語るように、攻撃の時間が増え、前節ではようやく総シュート数が二桁を記録した。

大宮としては守備も攻撃も、この甲府戦で結果を出すことで、つかみかけた手応えを自信に変えたい。守備時は5バックで人数をかけて守る甲府を相手に、「ある程度はボールは持てると思う」(江角浩司)が、「中に入ると人数が多くて、そこで引っ掛けられてカウンターを受けないように」(菊地)注意が必要だ。練習ではいつもに増して大熊監督から「サイドを変えろ!」の大声が響き、キープ力があり攻撃の起点となる家長昭博や、サイドチェンジの名手カルリーニョスをサイドに配する布陣も試された。堅守のイメージのある甲府だが、ここまで10失点と決して守備は堅くはない。最終的にゴールを「ゲットするところは個人の技術」(大熊監督)としても、攻撃をシュートで終わること、シュートまで行けなくとも十分に圧力をかけることができれば、カウンターの危険も減らせるはずだ。

甲府の攻撃で警戒すべきなのはクリスティアーノと河本明人の2シャドー。前を向いたときのクリスティアーノの技術は脅威だし、河本は昨年のヤマザキナビスコカップで2得点し、NACK5スタジアムには良いイメージを抱いて乗り込んでくるだろう。また、名古屋戦では右サイドで起点を作り、サイドチェンジから阿部翔平がフリーで受けてチャンスを作る場面が目立った。ロングボールを1トップの盛田剛平に入れる縦に速い攻撃と、ピッチ幅を使った攻撃と、ここまで6得点とはいえツボにハマったときの甲府の攻撃力は侮れない。大宮は前節に続いて渡邉大剛と横山知伸のダブルボランチが濃厚だが、この二人が攻守でいかに舵取りできるかが鍵となる。

最後に、この対戦はどうしても因縁深いものとならざるをえない。甲府の佐久間悟GMが大宮で強化部長や監督を務めていたこともあり、甲府には盛田、新井涼平、土屋征夫、荻晃太と4人の元大宮選手がいるのに加え、小倉勉ヘッドコーチは昨季前半の大宮ヘッドコーチ・後半の監督であり、逆に大宮の渋谷洋樹コーチは昨季の甲府でコーチを務めていた。つまり互いに能力はもちろんメンタルまで含めて選手の特徴は分かっているが、甲府の戦術が昨年と変わらないぶん、その長所も弱点も知っているコーチのいる大宮が有利かもしれない。そうした人間ドラマがどうピッチに表れるかも注目だ。

以上

2014.04.25 Reported by 芥川和久
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