●小林伸二監督(徳島):
「今回は1週間準備し、システム的に相手は4-2-3-1なので、我々が普段やっている4-4-2で限定した守備をするのと、トップ下のノヴァコヴィッチを把握すること、スライドしてボールをサイドで奪うこと等でプランを作り上げました。シンプルにトップへ入れられた時にチャレンジする選手と絞ってのカバーというところが、カバーしながらマークを見るとか、サイドと中の選手がローリングして入ってきた時の対応、そういうところでどっちが優先されるのかを決めきれない形での失点でした。守備に関して落ち着いてきていたので、逆に入り方としては厳しいものになったなと思います。攻撃については高い位置でプレッシャーをかけるとシンプルに前だったり、高く出てくるサイドバックの裏を取るということはできたと思います。あとトップについては高崎がキープできる。ただもう少しボールが足元やゴロであればよりキープできて、そこに潜り込むボランチやサイドハーフがいて3人目が飛び出せるということを少し考えていたのですが、そこが浮き玉過ぎたなという感じがします。そういう中でCKやFK、PKまで取れたというところで、1回いい形で我々のほうに流れを引き寄せるチャンスはあったのですが、そこは残念だったなと思います。
後半についても1点取ると分からないということで、少し広くて高い位置でボールを取っているのでヒトヤマ越えるとチャンスを作れと思いました。前半は津田が、2回程オフサイドにはなりましたが、裏を取って飛び出したり、足元に入ったボールに対してセンターバックが食いつくので裏が取れたり出来ていますが、そのちょっとしたところでオフサイドにならないように出来れば違うのかなと思いました。後半も守っているわけではなく、自分たちから何とかして点を取りに行こうとしているわけで、その中でのミスは失点につながってしまうということを学んでいると思います。精度が上がらなければ苦しい、仕留められてしまうということを肌で感じていると思います。そこはお互いのパス交換の意思疎通だったり、上のレベルではもう少し細かく合わせていくということが必要です。
0-4になりましたが、最後までどうにかして点を取ろうという姿勢を見せているので、そこは大事にしていきたいです。失点は多くてゲームは終わってしまいますが、その姿勢やどうにかボールを運んでゴールまでという部分は大事にしていきたいです。そこだけはもっと出来るように膨らませてやりたいです。どうにかして失点をしないことがもう少し出来れば、そして前回のヤマザキナビスコカップのように点が入ればもっと違った形になると思います。なかなかそこまで現実としてはいけない状態です。前を向いて勝点1、1勝を取るために準備していきたいと思います。そこに尽きると思っています。厳しいとは思いますがJ1でやれている喜び、続けることが強くしたり精度を上げたりすると思うので、どんな状態でもめげずに準備をして続けていくことをやっていきます」
Q:失点の多い試合が続いているが、J1で戦うにあたって相手の攻撃を複数人でカバーすると言っておられた部分について現状はどうか?
「カバーの意識が強いと人数が多くなります。人数が多いとボケてしまうという状態。ボールに行けている、ではそのセカンドボールはカバーした人が行く。でもそこでやられているわけではなくて、そこからまだワンタッチでもう一回出てきます。3人目の人がもうひとつ予測して準備しておかないと、ボールを目だけで追いかけてしまうと裏へ走られてしまう。そこがFWとしてはスイッチの入るところです。ポジションが変わる前にボールを目で追いかけているのでポジションが変わっていません。失点場面、確かにワンタッチで付けられてというのは上手いと思うのですが、あそこを行く、むこうに動く、もう一回絞る。そういう連続した修正が出来ていないとギャップとして突かれてしまいます。わかっているとは思いますが、瞬時にトントンと動けていない。というか相手のほうが早いと捕らえたほうがいいかも知れません。まず理解をする。そして無意識に動けるようになるまで訓練をする。相手のほうが予測して動ける力があるということです。そこはもう少し慣れていかなければと思います」
Q:チャレンジ&カバーについて、本来は出来るはずのことが出来ていないようにも見える。
「その通り、出来ると思います。相手が上手いとか、相手にスピードがあるとか、相手がJ1だというところで構えたりすると判断を間違えてしまいます。5分間速いスピードできたとしても、それが90分続くのかといえばそうではない。しかしその1回目の印象ですごくナーバスになってしまうところってあると思います。であれば、取られない技術や、速さを感じない人でなければやりたいことはできません。後ろに下げるだけになると思います。そういうところが思ったよりもあって、周りも見えなくミスをするということになっています。先ほども言いましたが、ずっと速いスピードでプレッシャーがあるわけではないので、そこは伝えて全体が出来るようになっていければと思います」
以上
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