文字通り注目の一戦だ。試合前々日に、チケットが完売。当日券の販売はなく、天候にも左右されるであろうが、おそらく昨年の同一カード以来となる4万人の大観衆が集まることになりそうだ。
クラブの自助努力もあるが、それだけ、このカードには観戦したいと思わせる要素が多分に含まれている。
まずC大阪がいまJリーグの中で最も話題に事欠かないクラブだからだろう。2010年ワールドカップ得点王であるディエゴ フォルランを獲得し、既存の柿谷曜一朗、山口蛍といったタレントもひしめく。彼らは観衆を集めるだけのコンテンツを最も提供し続けているクラブだ。
そして、この一戦には、そこに因縁も孕む。
昨季までF東京の指揮を執ったランコ ポポヴィッチ監督が、敵将として味スタに戻ってくる。クラブに攻撃のイズムを持ち込み、2012年にはF東京が初出場したACLをともに戦った指揮官だ。そのポポヴィッチ監督は昨シーズン限りでF東京との契約が満了し、今季からC大阪を指導している。
さらに、長谷川 アーリアジャスールもそこに加わる。彼はF東京でステップアップを果たし、C大阪でもレギュラーとして高い能力を発揮している。その因縁深い2人との試合でもあるのだ。
権田修一は言う。
「個人的には、知っている選手も多いので楽しみ。でも、彼らのことを嫌いになったわけでもないし、アーリアは自分のキャリアにとって必要だと思って移籍した。それは個人の人生だし、いままで一緒にプレーした選手や、お世話になった人との対戦を純粋に楽しみたい。ネームバリューの高い選手を見に来るんだろうけど、味スタは僕らのホーム。そこで勝ってFC東京のサッカーを面白いと思ってもらいたい」
強烈なタレント力を誇るC大阪をいかに封じ込めるかが、この試合の見所となるのは間違いない。マッシモ フィッカデンティ監督は「非常にクオリティーの高い選手が揃っているので注意しなければいけない。勝利を収めるには、高い集中力も必要だし、戦術的にも広島戦以上のハイレベルな試合をしなければいけない。高い個人技を持つ彼らに何かを許すのではなく、自分たちがミスを犯さなければ間違いなく良い試合になるはずだ」と、力強く語った。
今季のF東京は、試合毎に戦術を変え、様々なサッカーを展開している。見た目の派手さはないが、目の肥えたサッカーファンには、噛めば噛むほど味わい深いものだ。ただし、一方でポポヴィッチ監督の頑固な攻撃サッカーも見応えはある。相対するサッカーのぶつかり合いは、4万人の観衆にはどう映るのか。
昨シーズンは、同じく4万人を集めた試合で柿谷に決勝ゴールを奪われ、F東京は引き立て役となってしまった。ミステル(フィッカデンティ監督の愛称)は「同じ結果にはならない。とにかく明日の試合を観てみましょう」と、どこまでも不敵だった。フォルラン、柿谷、山口、ポポ(ポポヴィッチ監督)、アーリア(長谷川 アーリアジャスール)……。話題性では劣っても、勝利を譲るつもりはない。
以上
2014.04.18 Reported by 馬場康平
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