まだ7試合、とは言っていられない。J1残留を目標に掲げ、そのために必要な勝点を40とはじいていることを考えたなら、今時点ですでにかなりの苦境に立たされているというのが現実であろう。実際、勝点3積み上げだけの単純計算で見ると、残す27試合の半分以上を勝たなければもうその数字には届かないのだから。それだけに今節こそ勝利が欲しい。いや、その程度の欲求レベルではなく、徳島はこの一戦で何がどうあってもそれをもぎ取らなければならない。
ただ、迎える相手は清水。4月に入ってから2連勝と調子を上げており、容易に勝機を見付けられる相手ではない。また彼らが守備をしっかり立て直したことで勝負の難易度はいっそう高まったと言える。アフシン ゴトビ監督も「前線から最終ラインまで良い守りができていたと思います」と前節・大宮戦終了後には高い評価を与えていたが、厳しく寄せるチェイス、縦に入ってくるボールへのケアが徹底された前線から中盤の守りはパスでかいくぐることが非常に難しい堅さであるし、さらに平岡康裕、カルフィン ヨン ア ピンを中心に粘りある対応を披露している最終ラインのブロックは相当いい精度と変化を持った崩しでなければ攻略できないだろう。
そこで徳島としては、手をかけた崩しでなく、一瞬のひと突きでその守備を破ることが求められる。自分たち本来の武器である縦にシンプルなカウンターで仕留めなくてはならないということだ。そしてその形を作り出すためには、中盤での激しい潰しが不可欠と思われる。清水に準備の時間を与えずゴールまで一気に向かえるそこの場所でボールを奪うことが効果的なカウンターを発動させる条件となるのは間違いない。事実、前節・神戸戦でもそれを実践した場面での早い攻めは得点を感じさせるアタックになっていた。
そう展望を描くとキーマンはやはりボランチの2人。濱田武、小島秀仁、19日に行われたヤマザキナビスコカップで調子の良さを見せた花井聖、窪田良の中から先発の組み合わせが選ばれるであろうが、誰がピッチに立ってもハーフウェイライン前後におけるボール奪取が課せられる重要な仕事となる。
「本当にみんな勝ちが欲しいと思っています」とは那須川将大の言葉だが、選手たちも目標への到達に強い危機感を抱いている。加えて、ファン・サポーターへ未だ歓喜を届けられていないことには大きな責任も感じており、だからこそこの現状を1日も早く変えようと懸命の姿勢で戦いの準備に取り組んでいる。
今節も厳しい戦いを強いられるに違いない。が、だからと言ってもう負けるわけにはいかない。クラブと自分たちの未来のため、後押ししてくれる多くの人のためにも、徳島は執念を宿したプレーで是が非でもこの一戦をモノにしなくては。
以上
2014.04.18 Reported by 松下英樹
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