大分が前半8分、ペナルティエリアの外から末吉隼也が右足を振り抜き先制。後半は札幌のパワープレーに押し込まれる場面もあったが1点を守り切り、4試合ぶりの勝利となった。
「戦術云々より気持ちを前面に出そう」と田坂和昭監督に送り出された大分の選手は、出足が早かった。球際、攻守の切り替え、走力で札幌を上回り、相手のディフェンスラインだけでなく、ボランチもゴール前に釘付けにした。「相手が引いてフリーだったので、ボールが来たらシュートを打とうと思っていた」と末吉。前半8分に空白地帯となったペナルティエリアの外から、抑えの効いた低弾道のミドルシュートが決まり先制する。勢いに乗った大分は、濡れたピッチを味方につけ、小気味良くパスをつなぎスピードに乗り、躍動した。
さらに今季初先発の松本怜、為田大貴の両サイドハーフがチームに勢いを与えた。「90分持たなくてもいいからドンドン走れ」と田坂監督の指示を受けた2人が、守から攻に移るとサイドを一気に駆け上がり数的有利を作り、空いたスペースにSBがオーバーラップし2次、3次攻撃を仕掛けた。
守ってはハイラインで陣形をコンパクトに保ち、誰かが競れば、誰かがセカンドボールを拾うチャレンジ&カバーを徹底する。空中戦では劣勢になりながらも組織的な守備を構築し、最後まで札幌に得点を与えなかった。
追加点を奪えない課題は残ったものの、今季一番の内容に結果が伴った。リーグ戦はまだ先が長いが、この日の勝利はJ1昇格に向けて戦い抜くヒントになりそうだ。
敗れたアウェイの札幌は、大分の出来が良かったとはいえ、これまでの戦いを踏襲できなかった。全試合に出場していた内村圭宏の離脱の影響が大きく、代わりに入った都倉賢を生かそうと空中戦に偏った。狙い通り制空権を握るも、「最後の崩しの部分で精度が足りなかった」と財前恵一監督は悔やんだ。
終盤は190cmの丁成勳を投入し、さらにパワープレーを強化するも、空中戦に慣れた大分の守備網を崩すことができなかった。古巣相手に燃えた前田俊介だが、「ミーティングから選手にはシュン(前田)のアイデア、イマジネーションをシチュエーションによって情報を与えた。攻撃の全てはシュンからはじまるので意識はさせた」(田坂監督)と徹底的にマークされ、決定的な仕事ができなかった。
ただ、攻撃は不発に終わったが守備はリーグ2位の堅守を維持している。次節以降、内村、前田の攻撃の2枚看板が機能しないときの戦い方を確立できれば、安定して勝点を計算できるはずだ。
以上
2014.04.14 Reported by 柚野真也
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