●曹貴裁監督(湘南):
「お疲れさまでした。ホームゲーム3試合目ということで、3週ぶりに帰ってきたんですが、本当にいつにも増してたくさんの声援をいただいて、特に後半は選手たちを本当に後ろからゴールのほうに引っぱってもらって、サポーターの皆さんには本当に感謝しています。
今日は、岡山さんもずっと大事にされているスタイルというのをビデオで見ましたし、長年積み上げてきたことをそのまま勝負されるのだろうなと予想していたんですけど、本当に後ろからのボールのつなぎとか、我々のプレッシャーをずらすところで勇気を持ってボールを動かされて、少し泡食ったところがありました。あのコーナーキックも、ちょっと愚直な感じですが、(藤田)征也のボールに信じて入っていこうという話を昨日ずっとしていたので、それで(遠藤)航が取ったことも含めて、みんなの気持ちによって運が回ってきたかなと思います。
試合の内容としては、今日は本当に岡山さんがどういう出方をするかということをピッチの中で選手に判断してくれという話をしていました。それは指導放棄ではなくて、トルコキャンプから、相手がどう来るか、我々の情報だけではなくて、選手たちがそれをピッチで感じないとこのステージを勝ち抜くことも難しいし、J1に行ったとしても、選手の自立を促さなければ、絶対に勝点3を得ることが次に繋がっていかないという感じがしていました。その意味で、岡山さんも途中形を変えてやられていましたが、我々の選手がそれぞれ分離するのではなくて、グループとして、チームとして同じ方向を向いて、最後2点目、3点目を取りに行くという姿勢を貫けた、彼らの頑張りを素直に讃えたいと思います。ただ、チームとしてまだまだ歩みを止めるわけにはいかないので、今日出なかった選手も本当にいい選手がたくさんいますし、そういう選手をうまく組み合わせて、我々の力をさらに上げられるように、選手と協力してやっていきたいと思います」
Q:開幕6連勝、この記録をつくれた一番の要因は?
「選手じゃないでしょうか。選手が自分たちの去年の悔しさを絶対に晴らそうという気持ちを去年の年末からずっと持ち続けて、我々のクラブに加入した選手もいますし、全部選手の力だと思います。選手がそう思わないとそうはならない。監督コーチが何を言っても彼らがそう思わないと絶対にそうならないと思うので、100%選手の力だと思います」
Q:J1の経験が活きている部分もあるかと見受けたが。
「彼らは肌感覚で、J1で通用した部分、通用しなかった部分が、脳裏に鮮明に残っていると思うんですね。特に最後の10試合ぐらいは皆さんからもいい試合をしたと、浦和との試合も名古屋との試合も、言ってもらったんですが、僕のなかではいい試合しかできない監督だなと。その時も自分をずっと責めていたので、こういうところに来るとその想い出が蘇ってきて嫌なんですけど、去年はしんどかったなと思い出しました。それは僕にも残っているので、選手たちもたぶん、あの時こうしていたらとか、今日も何回もゴール前でシュートを落としましたが、あれがJ1だったらたぶん1回しか来なくて、今日3、4回来て落としてしまったところもあるんですが。そのあたりのことは選手たちに何を説明するよりも頭の中に残っているんじゃないかという感じはします。彼らはおそらくそうだと思います」
Q:今までの6試合、相手のペースになっている時間帯もあると思うが、0で抑えながら自分たちに流れを持ってきていることについては?
「その答えになるかは分かりませんが、サッカーは2つのチームが相対するので、相手がいい形で攻撃する、いい形で奪うというのは、0だとたぶん点差は15点も20点もつくので、相手のペースになっているか自分たちのペースになっているか、あまり僕はそういうふうに試合を見てないというか。ただ自分たちがやろうとしていることがブレているのかブレていないのかというところで交代の選手も含めて決めているので、この6試合、去年のJ1も、相手のペースだなと思ってカードを切ったこともないし、そういうふうに感じたこともないです。それは我々がやろうとすることに対しての力関係で相手にボールを持たれたりうちが持ったりしているだけで、お互いにペースだなという感じで試合を見ていない。我々は自分たちがやることがブレていたら修正しなければいけないし、逆に相手がボールを持っている展開でも我々がブレていなければそのままやらせたほうがいいし、ペースになっているかなっていないかというのはすこし、僕の中では分からないです」
Q:苦しい展開のなかでも最後のところで守り切れているという印象がありますが。
「そこは去年からちょっとした、1センチ5センチ10センチの差で何回か失点して悔しい想いをしたので、やはり最後シュートブロックに行くとか、ボックス内に入らせないとか、そういう気迫みたいなものはだんだんついてきたかなと思いますが、ただまだまだやらなければいけないことも多いので、まだまだだと思います」
Q:前から奪いに行く、攻守の切り替えなど、去年以上のものがあるかと思うが、J1に戻った時にという意識がチームのなかにありますか?
「J1に戻れるかどうかは全くまだ考えてはいないです、もちろん目標ではありますが。我々のクラブ、もう少し言えば日本のサッカーがこれから発展するために――上からの気持ちではなく――ただ走るというよりも相手のボールに対して速く寄って速く奪いに行くというのは、ボールを足で扱うサッカーというスポーツの中ではたぶん一番確率が上がるというか、そこで相手の自由を奪えば相手のミスパスがあると。でもそれをバイエルン・ミュンヘンにやっても繋がれると思うんですよね。去年行こうとしたけど繋がれてプレッシャーを外されたからじゃあもう行くなと言ってしまったらその時点で僕は選手の成長が止まると思うので。それは去年ずっと言い続けてきて、今年もさらにその力をつけない限り、おまえたちは上に行っていい選手になれないと。逆に言えば、そういうことを見たひとたちが、あいつはいい選手だなと思って選手自身の価値や評価が上がると思って僕はやっているので。たとえば奪ったボールを前につけて、なぜ前につけるんだという監督はたぶんいないと思うんですよね。前につけてターンする選手になぜターンするんだということは絶対なくて、ボールを下げるからなぜ下げるんだと言われるけど、ターンできて前につけられたら100人いたら100人が絶対いいと、当たり前だけどゴールが自分の後ろにあれば後ろに進まなければいけないので。そういう原理原則を彼らが忘れないように、常に僕は彼らに働きかけているつもりなんですけど、その原理原則に則ってサッカーをさせたいし、そういうチームにしていきたいというかそういう選手になってもらいたいという思いは、小学生でも大人でもまったく変わりません」
以上
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