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【ヤマザキナビスコカップ 鹿島 vs 鳥栖】トニーニョセレーゾ監督(鹿島)記者会見コメント(14.04.02)

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●トニーニョセレーゾ監督(鹿島):
「良い試合だったので質問があると思います」

Q:10分間に3人の選手交代という積極的な策を打って、勝ち越しに成功、3-1という結果に繋げたわけですが、ある程度想定したプランだったのかということと、どのような意図を持って選手を送り出したのか教えて下さい。
「遠藤選手はずっと連戦できているのでどこかのタイミングで代えないといけなかった。あとカイオ選手はずっと途中出場できていたので、今回先発での出場だった。フィジカル的な要素ではなく、戦術的な部分でのポジショニングとかでだんだん疲労からだったり、少しずつチームの戦術や約束事をインプットしてる段階なので、それが実行できる時間帯と実行できない時間帯がまだあるので、どこかで代えなければいけないという考えがありました。もうひとつは、本山選手が残念ながら体力的な部分で90分持続できないところがあるので、いろんな想定をするところがありました。ただ、当然ながら対戦相手と対峙する中で、いろんなことが起こりえるわけで、あくまでも想定だけです。相手がいることなので、そううまくは計画通りにいかない部分もあります。ただ、入った選手が、土居選手は途中出場や先発してるので、チームのやるべきことがわかっています。野沢選手も十分経験がありますし、僕とも長くやっていますので僕が求めるもの、やって欲しいことはわかっています。中央の本山選手が退いた場合、あそこで技術がしっかりしている選手が欲しいと僕はつねに考えているので、そこで技術のある選手を使いました。あとはフレッシュなエネルギーを注入することでチームに活を入れる意味もありますし、途中から入る選手は変化をもたらさないといけないし、チームが上昇する雰囲気だったり、攻撃に対する積極性だったり、そういう意味や意図があるわけなので、選手たちはそれをやらなければなりません」

Q:結果的には投入した梅鉢選手が試合を決めたわけですが、どういう意図で投入したのかと、彼をどう評価していますか?
「非常にダイナミックなプレースタイルを特長としている選手です。ときにはそのダイナミックさであまりにも動き回りすぎてしまって、チームのバランスを崩してしまう、彼が崩してしまうときがあって、もう少しそういう部分を学んで成長して欲しい、というのが僕の正直な気持ちです。ただし、彼が本当に一生懸命取り組む練習の姿勢は、非常に若くて生き生きしてると感じますし、勢いというものは若いときに持っているものなので、同時に大切にしないといけないと思います。こういう試合のなかで彼を入れたのは、ひとつはルイス選手が先発でやるのは初めてでしたし、試合を見ていてちょっとパワーダウンしたと思いました。そこのゾーンでもっと活気をもたらして助けられる選手ということで、梅鉢選手を投入して、柴崎選手をひとつ前に置く。柴崎選手をひとつ前に置くことで、試合展開によってはもう少し前の方でためや間をつくったり、それは自分たちがボールを保持する時間を増やしたり、味方が外からあるいは前の方で動き出す時間をつくってくれるので、そういう意図がありました。
梅鉢選手が今後もこのチーム、このクラブで成長を続けて欲しいというのが僕の思いでもあるし、本人自身の思いでもあります。それをどのようにしていくのかということを僕も考えなくてはいけないし、彼ももっともっと献身的に、あるいは学習するというところを生かしていけば、新たなボランチを育てることができると思います。時間も要することだし、選手の人間としての成熟も絡んでくることです。あと彼はもう一つ、これはなかなか言葉では説明しづらいことですが、ボールのミートが左右両足とも良くて、いろんなパスも出せますし、シュートもクロスもできる選手なので、なかなかそういう選手もいません。そのダイナミックスさをどのタイミングに出していくのか、どのようにそれを活用するのかということを学べば、また新たなステップアップができるようになると思います。ロッカーに帰ってきて、全選手で彼が帰ってきたときに祝ったということは、僕だけでなくスタッフもフロントも、チームメイトも、彼の活躍というものを心から喜んでいると思いますし、今日に限らずこのような活躍をしてくれればと思います」

Q:今日は柴崎選手にキャプテンマークを任せましたが、どういう意図を持って任せたのでしょうか?
「中盤のあたりでレフリーの近くでプレーする選手なわけであって、そのゾーンにいる選手がレフリーとうまくコミュニケーションをとるのが一番重要だと考えているので、そのゾーンの選手を選んでいるというのがひとつです。もうひとつは、このクラブの中で非常にプロ意識をもっているということです。僕はいろんな時間に練習をしてるのですが、顔色を変えず、文句も言わず、つねにこのクラブのために、という姿勢がありますし、何人かは時間を変更したりするとぶつぶつ文句を言う中で、彼は『はい、わかりました』と言って積極的に来ますし、どの練習も完璧に近い姿勢を見せています。代表クラスの選手だと思いますし、このクラブの中で非常に伸びしろの幅がとても広い選手ですので、今後もこのクラブのなかで成長し続けて、このクラブを背負える選手に育って欲しい、という思いもあります。アントラーズというクラブは、キャプテンマークをベテランが付けなければいけないとか、あるいはただの期待だけで付けて欲しいというクラブではなく、ベテランとか若手とか関係なく、チームのために献身的に、全員が犠牲心を持って働くことが、このクラブの歴史です。僕は今後、彼をキャプテンマークにしたからといって、他のベテランの選手が気を悪くするということも存在しません。僕はそう感じています」

Q:シーズンが始まって1月経ちました。好調なスタートを切れたという世間の評価があると思いますが、監督自身はスタートダッシュに成功したと感じていますか?どのくらいの評価でしょうか?
「急激にチームができあがったわけではなく、チームをつくっている段階です。そこには色んな要素が絡んできて、まず選手たちがどの練習にも献身的に取り組んでいる、意識を高くして取り組んでいるということが、まずひとつ。もうひとつは、チームを作る際にはベテランの力も必要です。ベテランがいろんなところで、ピッチ内外でいろんな助言をしている。ただ、当然ながらプロ選手としてはピッチに立つのが一番の目標なのですが、それが叶わないときに、何らかの形で彼らが助言をしたりアドバイスを送っています。あとはこのクラブの伝統である競争力というものが過去に始まり、現在、将来もそのような競争力のある選手編成をできるだけしていくということです。本当の戦力という数でいうと、本当に限られていて、怪我人が出たら大変な状況になりかねない部分があります。ただ、このクラブの伝統である、全員が助け合って起こりうる可能性を全身全霊をかけて実行し、根回しやいろんなことを各自がおこなって、少しでも起こりうることを未然に防ぐことをやっています。まだ若いチームですので、勢いがあったりするところがあるかもしれませんが、経験値というところでは欠けるところがあります。おそらくシーズンのなかで負けが込んだり、負け方が好ましくないこともあると思います。ただ、今日も見ていただいた通り、まず一生懸命走る、がんばる、戦う、というところはうちのチームのモットーであり、もうひとつはつねに勝利を求める、勝つことしか考えないということは僕らがやり続けることです。当然ながら相手の長所をできるだけ抑え、運動量だったり密度をあげて、自分たちが主導権を握る試合運びを理想としていますが、ときにはそうならないときもあるでしょう。そのなかで少しでも若い選手は良い経験も苦い経験もしながら成長していくということが、このクラブのためには必要で、ときには歯を食いしばったり、苦い汁を何事もなかったかのように飲みながら進まなければいけません。全員でやっている作業であり、特に選手たちがやるべきことに関して積極的に取り組んでいます。選手たちに言ったのは、今シーズンはおそらくスタートしたメンバーで、もしかしたら誰かが入ってくるかも知れないけれど、その可能性はない場合もあるので、みんなで手を合わせてやっていかなければならない。今季を通して、手を握りしめて、隣の人をお互いに引っ張っていくしかやる方法はなく、勝つ目標を達成するにはそれしかないという話をしたなかで、選手たちが意欲的に取り組んでくれています」

以上
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