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【ヤマザキナビスコカップ 甲府 vs 柏】プレビュー:2013年第29節の続きでもあるヤマザキナビスコカップ第2節・柏戦。個が揃う優勝候補・柏に対して甲府がチャレンジをしながら勝ちに行く(14.04.01)

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2勝3分1敗。これは甲府と柏の今年ここまでの公式戦の成績。シーズン開幕前、多くのマスコミ関係者に降格候補と予想“された”甲府としては悪くない結果だが、「ACLのないシーズンの柏は強い」という前評判などで、優勝候補に挙げたマスコミ関係者が少なくない柏にとっては何とかしなければならない現状。昨年の甲府と柏の対戦は1勝1敗。ACLでお疲れの柏に、第6節でホームの甲府が3ゴールを挙げて勝利し、第29節では甲府が自滅に近い形で追加点をプレゼントして0−2で敗れた。今年はリーグ戦の対戦前にヤマザキナビスコカップで対戦することになったJ1・J2入れ替え戦と天皇杯で戦ったことはあるけれど、ヤマザキナビスコカップで対戦するのは初めてだ。

中3日で試合が続くが、甲府の城福浩監督も柏のネルシーニョ監督もターンオーバーはやりそうもない。特にネルシーニョ監督はベストメンバー主義者の印象。甲府も勝点差の余裕があるわけではないが、リーグ戦の順位が13位なので、ヤマザキナビスコカップは予選リーグだけ…という弱気ではない。城福監督は、「(グループBにはビッグクラブが多いが、)予選リーグを突破できるかできないかのギリギリの戦いをすることがチームの成長になる。予選リーグを抜けるための最大限を模索しながら戦う。相手がどんなメンバーかは関係ない。名古屋戦も勝ちに行った」と、ギリギリの中で水曜日もチャレンジを続ける。
クリスティアーノや急成長中の河本明人が決定力を発揮できれば、複数ゴールで柏から勝点3をむしり取れるはず。お互い、前節で勝っているだけにヤマザキナビスコカップ2連勝でグループBの首位に立つことは当然の目標。柏は土曜日の大宮戦では悔しい引き分けになったが、ようやく攻撃力が最大になる組み合わせを見出した。4バックで前線の形を試行錯誤していた印象があったが、3バックにして工藤壮人を1トップに置いて、2人のレアンドロをシャドーに並べる形が現時点での柏の最大値。甲府は土曜日、遂に昨年の4−4−2に戻した仙台と引き分けていて、「ネルシーニョ監督は柏の最大値をもう少しあとで見つけてほしかった…」と思わないでもない。ネルシーニョ監督がレアンドロ ドミンゲスを休ませるのか、ハン グギョンを先発させるのかどうかはわからないが、甲府としては、柏がほとんど主導権を取っていた大宮戦のメンバーで来るだろうという覚悟。相当シンドイ試合になりそうな予感がするが、チャレンジしてナンボのJFK甲府。ホーム・山梨中銀スタジアムで挑もう。

当然、システムも3−4−2−1でお互いマッチアップする可能性が高い。大宮戦の柏のベンチメンバーを見ると、お別れしたことを今でも後悔している元甲府の増嶋竜也、茨田陽生、狩野健太、田中順也とレギュラークラスがベンチに座っている印象。ほかには、全試合ベンチ入りしているものの出場はないが輪湖直樹の存在は注目。柏U-18から安間貴義(現・富山監督)時代の甲府に加入して活躍した輪湖が、徳島・水戸を経てU-12から所属していた柏レイソルにプロとして戻ったことはうれしい限り。輪湖の年代は1年下に大物が揃っていたためか誰もトップ昇格を果たせなかったが、山梨中銀スタジアムでリーグ戦ではないもののJ1初出場を果たす姿を見てみたい。甲府が勝点3を失わない程度の活躍を…。

柏がベストメンバーで来ると仮定すると、甲府は前節の大宮が中央で工藤や2人のレアンドロに手を焼いて、サイドを何度も自由に使われていたことを他人事とは思えない。そもそも右ウイングバックの高山薫には湘南時代から手を焼いてきた。柏に移籍してレギュラーを獲得したことはすばらしいが、阿部翔平、佐々木翔らで止めたいし、高山が守備に回る時間を長くしたい。また、子どもが生まれてさらにモチベーションアップしているチームの得点王・橋本和(左ウイングバック)も同様に福田健介、橋爪勇樹、青山直晃で止めたい。城福監督は、「柏は能力の高い選手ばかり。やらせればそうなる」という。具体的なことは話さなかったが、甲府は大宮よりも質の高い組織的な守備を前線からやり続け、攻撃ではボールを失わないことを徹底しないと何点でもやられる可能性が高くなる。前日練習ではセットプレーの場面で城福監督が強い口調で選手間の積極的な意見交換を促す場面もあったので、これが連携の緊密化に繋がることを期待したい。また、GK岡大生が腰を痛めたことでチャンスを手にしたGK荻晃太は、昨年の柏戦(第29節)で失点につながる決定的なミスをしてポジションを失っている。その後は相当な思いでサブという立場を受け止めてきたと思うが、土曜日の仙台戦に続いての先発の相手が柏というのは巡り合わせとしてはドラマチック。自分自身のストロングポイントとウィークポイントを進化のために見つめてきたであろう半年間の積み重ねをぶつけるには最高の相手。強力な攻撃陣相手に荻がどうディフェンスラインを動かし、何回かは来るであろうピンチでチームを救えるかどうか。見どころである。

以上


2014.04.01 Reported by 松尾潤
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