リーグ戦の間に中３日で迎えるヤマザキナビスコカップの今節は、選手の入れ替わりが予想される。新潟は流通経大柏高から今季新加入のルーキー、ＭＦ小泉慶のスタメン出場が濃厚だ。ヤマザキナビスコカップ前節の徳島戦でフル出場。リーグ戦では前節Ｃ大阪戦で途中出場し、デビューを飾った。今節、出場すればホーム初登場になる。
　名古屋もメンバー変更が予想される。守備陣に故障者が出始めているだけに、ここで立て直してリーグ戦へのプラス材料にもしたい。

「目標だった」と言うホーム・ビッグスワンでのプレーが現実のものになりそうだ。小泉はここまで、ヤマザキナビスコカップ前節・徳島戦ではボランチでフル出場。抱負な運動量、正確なパス、球際の競り合いだけでなく、自らボールを運んでシュートまでこぎつける積極性を見せた。リーグ戦前節のＣ大阪戦は、後半15分から右サイドハーフで出場。スコアレスの緊迫した展開の中、物怖じせずに運動量を発揮した。

この２試合はいずれもアウェイ。ホームで行われる名古屋戦は、待ちに待ったホームデビューのチャンス。「まだビッグスワンでプレーしていないので。できればゴールを決めたいです」と言う。名古屋戦に向けて、練習から積極的にゴールを狙う姿勢を見せた。ミドルレンジからでもどんどんシュートを放った。「セレッソ戦は自分的には、ただ単に出ていただけ。ああいう展開の中で得点しないと」。試合に出るだけでは満足しない。結果を求める貪欲さがある。
柳下正明監督の評価は高い。「セレッソ戦のように、途中から試合に入るのは難しいが、すっと入れていた。精神的に戦えるものを持っている」。そして「アップダウンができるので、サイドバックもやらせてみたい」。ボランチ、サイドハーフと持ち味を発揮してみせた。可能生を試す価値はある。小泉は「出られるならどのポジションでもいいです」と言い切る。
小泉にとって、名古屋戦ではもう１つ楽しみがある。流通経大柏高のチームメイトだったＭＦ青木亮太との対戦だ。「僕が先にリーグ戦に出場したので、あいつはおもしろくないんじゃないですか」とニヤリ。「ものすごくうまい選手だし、対戦してみたい」。元チームメイト、そしてホームの観衆の前でしっかりとアピールする。

名古屋はヤマザキナビスコカップの前節・甲府戦では若手主体のメンバーで戦った。連戦の今節もある程度の入れ替えがありそうだ。０−１で敗れたリーグ戦前節の川崎Ｆ戦は、前線からプレスを仕掛け主導権を握りに行ったが、うまくかわされた感があった。しかも守備陣には牟田雄祐、田鍋陵太ら故障者が多く、まずしっかりと整備することが必要になる。
攻撃陣は永井謙佑、矢野貴章らリーグ戦で控えに回る試合が多いメンバーにも実力派がそろう。リーグ戦での敗北後だけに、レギュラーメンバーにプラスして、コンディションのいい選手が起用されそうだ。中盤からのボール回し、連動した攻撃は誰が入っても継続できる。
新潟は現在公式戦４試合負けなし。ホームできっちりと勝点３を挙げることで、勢いに乗りたい。名古屋は連敗を避けることで、こちらも勢いを付けることを狙う。

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2014.04.01 Reported by 斎藤慎一郎（ニューズ・ライン）