新潟が1-0で鳥栖を破り、今季ホーム初勝利を挙げた。前半30分、レオ シルバのゴールで先制。その後は鳥栖のロングボールに苦しみながらもしのぎきった。鳥栖はロングボールから攻め込む形を作ったが、最後の1本の精度を欠いた。
ホームの大歓声を耳にしたレオ シルバは、胸をたたいてそれに応えた。前半30分、スローインからつながったボールを川又堅碁がシュート。そのこぼれ球を右足で決めた。「ボールがゴールに入りたがっていると感じました」とニヤリ。第1節仙台戦でのPKに続く、今季自身2点目がチームを勝利に導いた。
不動のボランチとして、いつも通りに的確なボール奪取と豊富な運動量でリズムを作り続けた。それ以上に積極的に攻撃に絡むプレーが目立った。普段、中盤に降りて起点を作っている田中達也が、腰痛によるコンディション不良。ベンチには入ったが出場はしなかった。その分、レオ シルバが前線と中盤の間を埋めるように前に出た。「スペースがあるのは分かっていたので、ゴールに近いところでプレーしようと思っていた。常に意識していること。ゴールはその結果です」と淡々と話す。
ここまで開幕から公式戦フル出場。第3節甲府戦から中3日でヤマザキナビスコカップ予選・徳島戦、鳥栖戦と連戦だが、「コンディションは大丈夫。僕は若いからら」と笑顔を見せる。チームの要としての存在は、昨季以上に大きくなった。
接戦の末のホーム初勝利だが、新潟の柳下正明監督の表情は険しい。「役割をこなしていない選手が何人かいる。ほとんど相手のミスで助かっているという場面を作ってしまった。まだまだプロフェッショナルではない」。鳥栖の特長のロングボール、ロングスローは事前に注意していた。それでもバイタル付近でつながれ、豊田陽平らに決定的なシュートを許した。特に豊田のマークを任されたセンターバック陣には「1、2回でもマークを外してはダメ」と厳しく注文を付けた。
柳下監督の印象が示すように、鳥栖は攻撃の形を作り続けた。最終ライン、中盤からのロングボールを起点に展開。そこから豊田らがシュートを浴びせた。
ただ、それがゴールを割ることはなかった。後半、ロングスローから谷口博之がGk正面でヘディングシュートを放つがブロックされる。ペナルティーエリア内でつないだボールを、豊田がゴールから至近距離で放つがポストに直撃。「最後の決定力で未熟さが出た」。鳥栖の尹晶煥監督は言った。
もっとも、流れは支配していただけに、手応えもあった。昨季途中まで新潟でプレーしていた菊地直哉は「チームとして狙っていたことはできたし、チャンスもたくさん作れていたので、下を向く必要はない」。新潟のプレスにはまることはほとんどなかった。相手にストロングポイントを出させなっかったのは、自分たちの戦い方を貫いた成果だった。
新潟はキャプテンの大井健太郎が「今季、一番やりたいことができなかった試合だった」と言うように、前線からのプレスも、局面でのボール回しも思った通りには表現できなかった。その修正が次節への課題になった。鳥栖も最後の1本を決めるため、より的確にゲームの流れを支配しなければならない。勝点3の行方は分かれたが、どちらにとっても今後に取り組むべきことが見えた一戦だった。
以上
2014.03.24 Reported by 斎藤慎一郎(ニューズ・ライン)
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